広島高速4号と山陽道の接続 ルートや事業費など検討へ

広島市の2017年度当初予算案が公表されました。
時間をかけて気になったものを取り上げていきたいです。

まずは広島高速に関する記事から。
山陽自動車道との接続構想がある広島高速4号線について、
実現の可能性を探るため、ルートや道路構造、概算事業費などを調査・検討する業務が17年度に予算化されることになりました。
2013年に知事と市長のトップ会談で構想が現実化して初めて具体的な検討に入ります。

 

【中国新聞】:広島高速4号と山陽道接続検討へ

2013年に知事と市長が検討開始の合意をした時の記事です。

広島県と広島市は広島高速4号線の沼田出入り口と山陽自動車道を接続する具体的な検討を7月にも開始することを明らかにしました。   【中国新聞】:高速4号と山陽道接続検討へ (以下転載

“まずは高速5号”という意向もあったかと思われますが、あれから本当に何の音沙汰もありませんでした。
17年度の調査業務予算化は一歩前進といったところでしょうか。

高速4号線は巨大住宅・工業団地である西風新都と広島都心を結び、バスセンターや横川駅からの直通便が重宝されています。
沼田出入口付近ではアストラムが通り元々交通量が多い県道71号線で頻繁に渋滞しています。
山陽道と高速4号が直結される事により付近の渋滞解消や、山陽道・広島道から沼田を乗り継ぐ車両の速達性、定時性の向上などが期待されます。

 

この事業の必要性については、西の山口方面からの利用と北の山陰方面からの利用で大きく分かれそうですね。
西側から広島都心に乗り入れる道路は、この五日市IC→高速4号の他に、
廿日市IC→国道2号線西広島BP、そして廿日市IC→広島南道路と重複する幹線道路が多いです。
西広島バイパスの都心延伸もこれから動き出すことですし、
山口方面から広島都心ではかなり限られたニーズになってしまいます。

広島市は、財政難から整備を中断していた国道2号線西広島バイパスの「観音高架」について、 事業を再開し、改めて国に延伸を要望する意向であることが分かりました。 【中国新聞】:

 

一方、北の山陰方面から広島都心に向かう利用であれば、西風新都ICや広島ICを経由する現状よりも大きな改善されます。
広島市が掲げる、北広島町や安芸太田町などを含んだ「200万人広島都市圏構想」にも合致し、
山陰方面からの利便性向上が期待できますね。

【広島市】:200万人広島都市圏構想

だとするなら、高速4号沼田出入口と接続するのは、線形的にも無理のない広島JCTが最適ではないかと思います。

 

いずれにしろ、都市高速は都心部の不要な通過交通を減らし混雑を解消することが大きな目的です。
高速4号線、そして現在建設が進められている高速5号線も都心部に終点が設けられた盲腸線であり、
このままではむしろ都心部の交通を増大させることにもなりかねません。

高速5号線(東部線)II期として想定される、4号中広~5号広島駅北口間の接続や、
4号中広~3号観音間の接続など、
中長期の更なるネットワーク化の実現を見越して、山陽道との接続を検討していただきたいです。

 

最後までご覧下さりありがとうございました。
偶然このニュースが出る前、西風新都から高速4号を経由し広島駅に至る車載動画を撮っていたので公開します。

山間の丘陵地帯からトンネルを抜けて一気に都会にワープする感覚は面白いですよね。

今回は以上です。

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