JR徳山駅の新たな駅ビル完成!ツタヤが運営する図書館などオープン

山口県周南市のJR徳山駅では、駅北側(みゆき口)の「旧徳山駅ビル」を解体し、
新たな駅ビルとなる「徳山駅前賑わい交流施設」を建設する工事が進められていましたが
去る2月3日、施設が全て完成し施設内のお店がオープンしました!

周南市は施設内に設ける市立図書館について、民間活力を導入することとし、
指定管理者には「TSUTAYA」や「蔦屋書店」などを展開する「CCC=カルチュア・コンビニエンス・クラブ」が特定されました。

CCCはこれまで自社のノウハウを活かし、滞在型に特化した落ち着いた図書館づくりを手がけるほか、
図書館内の一部を使用し「蔦屋書店」や「スターバックスコーヒー」なども同時にオープンさせました。

 

建設中の様子を一度レポートしていたこともあり、先日現地まで行って見てきました。
山口県・周南市の皆様、こんにちは!

【周南市】:徳山駅前賑わい交流施設


フロア紹介(上記市ホームページより)

 

はじめに―

近年増加しているこの「蔦屋図書館」については、書物に対する扱いや独自の空間デザインのためダミー本の購入に補助金が使用されることなど、市の賑わい交流施設に進出することに対して市民から賛否の声があるのは承知しています。
私個人としては不勉強で運営に関して十分な知識が無いので、妥当性については判断致しかねます。
今回は純粋に「このような施設が完成した」というレポートをさせていただきたいと思います。

 

 

まずは駅前から駅ビル全体です。

3階建てのこのような横長の建物です。
全く同じ場所から2015年10月に撮影した画像があります。(こちら

山口県周南市の玄関口であるJR徳山駅では老朽化した駅舎への対応と、駅の南北を一体的に捉え市街地の活性化を図るため様々な機能の整備事業が行われています。 【徳山市】:徳山駅周辺整備

左手前に反対側の「みなと口」に抜ける地下自由通路の入口がありましたが、
2014年9月に2階南北自由通路が開通したことにより廃止されました。
現在はこの通り、入口の建屋も完全に撤去され埋められています。

 

3層の新しい駅ビル「徳山駅前賑わい交流施設」は、それぞれのフロアが段々にせり出した、テラスのような構造になっています。

 

1枚目に自由通路への階段が写っています。
前回訪れた時には階段が単独で存在しており、仮の上屋が設けられていました。
今回の整備により、その階段が新しい駅ビルに取り込まれる形で一体化しました。

あの殺風景だった階段がこのような形に…。感動すら覚えます。(画像

 

1階のファサードの様子です。

 

せり出した2階テラスにより1階はこのように大きな庇で雨を凌げるようになっています。
1枚目の「周南市立駅前図書館」の入口を入った正面が、「スターバックス」になります。
周南市を始め付近のエリアでは初めての出店となることもあり、かなりのお客さんでごった返し行列ができていました。

1階のテナントはこの「スターバックス・コーヒー」の他、2枚目に写る西側一帯は全て「蔦屋書店」となっています。

 

自由通路の階段付近に戻ります。

画像でお分かりのとおり、庇は水平ではなく微妙に角度が付けられています。
木目調で温かみのある天井です。

西側の一角には、東京の老舗店による「フタバフルーツパーラー」が入居します。

 

それでは階段を登って、自由通路方向を目指していきます。

 

 

堂々たる吹き抜けが非常に開放的です!!
先程も書いたとおり、この階段は前回訪れた2015年の時点で供用されていたものです。
先行して自由通路を整備し、その後新築された新しい駅ビルに見事に取り込まれました。(画像

山口県周南市の玄関口であるJR徳山駅では老朽化した駅舎への対応と、駅の南北を一体的に捉え市街地の活性化を図るため様々な機能の整備事業が行われています。 【徳山市】:徳山駅周辺整備

 

驚いたことに内側の壁面がオレンジ色一色に塗られています。
地元山口のJリーグクラブ「レノファ山口FC」を意識したものと思われます。
んー。。ちょっと色が強すぎる気がします…。無難に黒や茶色のパターンを見てみたかったです。

 

自由通路上の在来線改札口付近から振り返り、駅ビル方向を。

右奥が地上へ降りる階段です。
あの階段は自由通路開業時に供用を始めたもので・・・・(略

 

自由通路階段そばから、駅ビル前面側のテラスに移動しました。

 

テラスは幅5m以上はあり、素晴らしい開放感です!

 

階段横の開かれたスペースは、インフォメーションスペースとして憩いの椅子とともに、壁面には大型デジタルサイネージが設けられています。

 

この入口を見ただけでも「蔦屋」ワールド全開の施設であることがお分かりいただけると思います。

 

ここにもやはり壁面全体を使った巨大書架のある内装になっていました。
施設内はここのみ撮影OKです。

階段を降りると、先ほど紹介したスタバ付近に通じています。

施設内の途中で「書店」から「図書館」に切り替わりますが、物理的に扉のようなものがあるわけではなく、
床面に「書店←|→図書館」という表示があるのみで、書店の雰囲気がそのまま図書館に続いていました。
注意していないとそれが売り物なのか貸出用のものなのかが分からなくなりそうでしたね。

広島の蔦屋書店や蔦屋家電と同じく、スタバで購入したコーヒーを飲みながらゆっくり本を選ぶことができるよう多くの椅子やテーブルが置かれています。
「滞在」する空間を作り出すことに重点を置いた施設です。

 

3階に移動しました。
自由通路の階段上部です。

 

頭上の天窓に加えて、南側にあたる部分(線路側)にハイサイドの窓を設け、下層に明るさをもたらします。

 

3階のテラスの様子です。

3階の館内は勉強やビジネスに利用できることも謳ったワーキングスペースと、画像に写っている多目的交流室になっています。
あまり人が外にテラスに出ることを想定していないのか、出入口も少なければ2階ほどの幅もありません。

 

再びテラスの様子です。

 

2階テラスには多数の椅子とテーブルが用意されています。
屋根は無いので雨が降ると厳しいですが、日よけは設置されているようですね。今はまだ寒いので春になればここでコーヒー飲みながら休憩もできるようになりそうです。

 

ビルのさらに東側には附置義務駐車場が建設されました。

 

 

3階から駅前広場を見下ろしてみました。

駅ビルが解体され、新たな「徳山駅前賑わい交流施設」が完成しました。
目の前に広がる駅前広場についても昨年実施設計がまとまり、2019年度の完成を目指しこれから整備が進められる予定になっています。

 

【周南市】:徳山駅北口駅前広場平面図[PDFファイル/1.41MB]


平面図(上記資料より)

面白い空間の使い方です。こちらも非常に興味深いです。

 

最後は在来線改札内から。

ビルの線路側はこのような深緑色になっています。

 

以上、周南市徳山駅の新しい駅ビル「徳山駅前賑わい交流施設」の紹介でした。

前回訪れた時とは比べ物にならない混雑で本当に賑わっていました。非常に市民の注目度も高かったものと思われます。
新しい試みを取り入れた新しい駅ビルが、今後どう利用者に受け入れられるか注目したいところです。

 

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