工業デザインのパイオニア 『榮久庵憲司の世界展』に行ってきました

インダストリアルデザイン(工業デザイン)
 
この分野で日本を代表するデザイナーがいます。
榮久庵憲司さんです。
 
東京生まれ、広島育ちの榮久庵氏は現在広島国際大学の客員教授を務めています。
1957年に「GKインダストリアルデザイン研究所」を設立し、
その後総合デザイン会社「GKデザイングループ」として様々な工業デザインを生み出してきました。
身近な所だと、広島高速交通「アストラムライン」のトータルデザインや、広島電鉄5000形「グリーンムーバー」は榮久庵氏(GKデザイン総研広島)によるものです。
 
広島に馴染みのある榮久庵氏ですが、今月18日から広島県立美術館にて
「榮久庵憲司の世界展」と題し、榮久庵氏と「GKデザイン」の歴史や製品を紹介する特別展が開催されています。
先日行ってきたので簡単に感想を書いてみたいと思います。
 
201411ekuan-1.jpg
 
【広島県立美術館】:広島が生んだデザイン界の巨匠 榮久庵憲司の世界展
 
一番に紹介されているように、日本人で知らない人はいない卓上のしょうゆ瓶もこの方によるデザインです。
 
会場は大きく4つのブースで構成されています。
 
201411ekuan-2.jpg
 
 
201411ekuan-3.jpg
 
(画像はどちらも「第1章 茶碗から都市まで」)
 
一口に「工業デザイン」と言っても、それこそ”茶碗から都市まで”様々な分野のデザインを手がけられていたことに驚きました。
しかもそれらは日常使ったり目にしたりしているものばかり。
プレスリリースを引用しちゃいますが(笑)、「これもそうだったの!?」の連続で全く飽きが来ません。何時間も見ていたいくらいでした。
 
例えば上にある3枚目の画像。一番手前に来春から広島で運行を始める新型車両「227系」の姿がありますが、
このカラーデザインもGKデザインによるものだったそうです。
検討段階ではこれとは全く違う色が考えられていた様でそのサンプルも展示されていました。
ビックリしました。是非ご自身の目でお確かめ下さい。
JR東日本の主力通勤電車であるE233系(Wiki)や、成田エクスプレスも担当されています。
 
 
広島の平和大通りを「横たわるモニュメント」と捉え、そのあり方を再構築した「グリーンベルベット構想」訂正)というのも大変興味深かったです。
 
201411ekuan-4.jpg
 
車道を覆うように歩行者と路面電車が通る丘がデザインされています。
95年の作品のようですがこの頃から路面電車の高度化は課題として存在していたことがうかがえます。
実現できるかどうかはともかくとして、GKはこういった答えを出していたのですね。
5mほどある模型で結構見応えがありました。
 
 
様々な展示の中でGKデザインが送り出すモノの中に共通点を探そうとしたのですが、凡人の私には分かりませんでした。
いや、もしかするとそれを感じずとも誰もが美しいと思えるようなものが”「人」と「道具」のあるべき関係の提案”であり、榮久庵氏の目指すところなのかもしれません。
 
 
特別展は12月23日までで、会期中は無休で開催されます。
開館時間や入場料等は公式ホームページをご覧ください。
【広島県立美術館】:広島が生んだデザイン界の巨匠 榮久庵憲司の世界展
 
足を運んでみてはいかがでしょうか。

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11 comments

  1. hiroiwa Reply

    こんばんは。投稿お疲れ様です。
    この展示会は私もいつかは行きたいと思っているのですが、やはり榮久庵憲司氏の活躍は素晴らしいですね。
    この展示が開かれるまで、私は榮久庵憲司氏の事はあまり知りませんでしたが、色々と調べてみると様々な所で活躍されてて驚きました。
     
    今後も広島から国内・国外をまたにかけて活躍する人材が輩出される事を期待したいですね。
     
    何とか見に行かなければ・・・。

  2. MT Reply

    バイクに乗るのでVMAXが氏のデザインだというのは知っています。
    実物が置いてあるのかと思ったらそういう訳ではないのですね。
    まあアストラムラインなんて実物は置けませんから当然模型でしょうが…
    あとは馴染み深いといえば醤油差しですかね。
    多分日本人の大半の人が「醤油差し」と聞くとあの姿を連想すると思います。
    それは凄いことなんでしょうね。

  3. Reply

    今回の展覧会は、昨年東京の世田谷美術館で行われた「榮久庵憲司とGKの世界〜鳳が翔く」を
    広島要素を加えて再構成したものです。
    工業デザインに関する大規模な展覧会が広島で行われるのは、
    93年に広島市現代美術館で行われた「デザイン・メイド・イン・ニッポン展」以来でしょうか。
    こちらもGK主体で行われたものでした。
    当時私は大学生で、大きな影響を受けました。
    今回の展覧会は、是非学生の方に見て欲しいですね。
     
     
    >MT さん
    VMAXは実物が置いてあります。新発売の新色が今回来ています。
    他にはヤマハのショーモデル、SAKURA、TESSERACT、MOEGI、陵駆が展示されています。
    広島でこれらのショーモデルが展示されるのは、最初で最後になるのではないでしょうか…
     
    >管理人様
    更新お疲れさまです。
    1点間違いがあります。
    「グリーンベルト」では無く、正しくは「グリーンベルベット」です。
    既存道路を緑のベルベットで覆うように…というのがコンセプトです。

  4. タミー Reply

    ブログ更新お疲れ様です
     
    アストラムライン、広電のグリーンムーバーとJR西227型とが同じ方のデザインとは全く知りませんでした!!
    舶来品を有難がっていた世代人にとっては、ドイツ製のグリーンムーバーはどことなく洗練された感じのデザインだ!なんて、先入観が邪魔をして正しい判断が出来ていない事を恥じるばかりです。
     
    こういった分野、大好きで好奇心ありありです。いいですね!
    期間中に帰省することが出来そうにないのでとても残念です。
    ご紹介有難う御座いました。

  5. 匿名 Reply

    グリーンムーバーといえばメンテナンスに手を焼いているようで、船来品の問題点を見せつけた格好です。アストラムラインに関しては国産品ですが、もう車両の寿命が近いとか。様々な問題点が見いだせます。ちなみに、デザインに関しては海外製のLRVより、ずいぶん大人しめになっています。

  6. タミー Reply

    7様
     
    確かに、街の美観の他機能性、価格など様々な問題点が見えてきますね。
     
    観光都市として、工業都市としてどうバランスとって行くべきかもあり大変難しい課題だと私も痛感します。
     
    趣味として眺める立場と実際に施工する立場とでは全く異なりますからあまり無責任なことも言えませんが。

  7. Inaji Reply

    アストラムラインに広島電鉄5000形(GREENMOVER) ,1000形(GREENMOVER LEX)にJR227系など鉄道車両、ヤマハのバイクに音響機器からフレスタのBimismileデザインなど多岐にわたるデザインを手掛けている方が広島出身とはびっくりですね。すべてではないですが広島駅新跨線橋のサインボード特に乗り場番号表記はJR東日本にそっくりなのでGKデザインなのかなとも思うと今回の展覧会は見ごたえがありました。でも227系デザインは本採用でよかったなと思いました。没案は…中央線か大阪環状線で走らせてと思うし。
    同時開催のマツダ魂動デザイン展もロードスター展示やデザインの意味や普段はお目にかかれないコンセプトカーも見れますし、鉄道好き、建築、車好きなど結構見入ってしまうとおもいます。
    帰りに出口でパンフレットとデミオのミニカーを買って帰りました。普段はいくことのない美術館で楽しむことができるなんて!!
    にしても先週も今秋も週末は中心部や駅は人、人、人…先週はファン感だったけど今週はドリミネーションかな夜に結構多かったし。人でにぎわう広島、話はそれますけどこれが続いてくれれば…お隣は某チェーン店のSCがオープンしたとかなんとか。お隣にはまねできない駅前開発も期待

  8. hiroiwa Reply

    榮久庵憲司様がお亡くなりになられたそうです。
     
    これから変わりゆく広島を見届けてもらいたいだけに、非常に残念でなりません。
     
    ご冥福をお祈り申し上げます。

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