アストラム延伸見直しと、白島新駅の事業費削減

報道されてからだいぶ経っているので皆様御存知かと思います。
広島市は凍結状態にあるアストラムラインの西風新都線延伸事業について、
広域公園前~JR西広島駅を結ぶルートを見直すことを明らかにしました。
広電が誘致するイオンモールの計画や複合団地の開発計画なども踏まえ、延伸が可能であるかどうか来年度中(2013年度)にも判断されるようです。
中国新聞:アストラム延伸、見直し表明

財政難のため凍結しているアストラムライン延伸計画の西風新都線について、市は広域公園前駅(安佐南区)とJR西広島駅(西区)を結ぶ予定ルート(6・2キロ)を見直すと表明した。沿線の開発計画を受けた乗客増や事業費の圧縮を目指し、延伸が可能かどうか検証する考えを強調した。
 
 市道路交通局の高井巌局長が答弁した。高井局長は「(実現には)利便性とコスト節約の両立が必要」と説明。沿線の大規模開発エリア「ひろしま西風新都」(安佐南区、佐伯区)で動きだした複合団地の開発計画をにらみ、ルートや駅の位置、駅舎の構造なども見直すとした。
 
 市は1999年、アストラムラインの延伸3路線の計画をまとめた。西風新都線はその一つで、事業費は約700億円と試算。しかし、計画は財政難のため2004年に凍結された。
 
 一方、昨年4月に就任した松井一実市長は、ひろしま西風新都開発の起爆剤として、西風新都線の実現に意欲を示す。市は延伸計画が実現可能かどうか検証を進めており、来年度中に判断する予定でいる。
(上記記事より一部抜粋)

“ひろしま西風新都で動き出した複合団地の再開発計画”というのは主に石内東地区再開発事業のことですね。
広島経済レポート:[2] 広島電鉄「石内東地区開発事業」許可、大林組などJVで着工
大型団地の他、広島府中をも上回る面積のイオンモールが2015年に完成予定だそうです。
これが延伸再検討の一つの大きな要因になったと思われますが、
私の考えは、団地の中でも特に巨大イオンモールも、アストラム西風新都線も反対ですね。
イオンモールに関してはせっかく都心部で明るい話題が続く中、「お願いだから、やめてくれ・・・」と嘆きたい気分です。
もう遅いですけどね(笑)
もちろん様々な考えが皆様おありだと思います。
昨年就任した松井市長も特に西風新都の発展にかなり意欲的なようですし。
 
西風新都は当初の、人口10万人という目標には届かずアストラムも苦しい経営状況にあります。
が、西風新都線を新設しても利用客はそこまで増えないですよね。
西広島まで繋がっても、そこから中心部へ向かう東西線はできるかどうかも分かりません。
イオンモールを含む複合団地の人くらいしか恩恵を受けられませんし、
どちらにしろ高速4号線のバスには勝てないと思いますね。
 
広電は団地造ってイオンモール呼ぶんじゃなくて、
すでにある中心部方面と、草津沼田道路を使ったアルパーク方面のバスを両方出すくらいにしておいて欲しかった・・・。
 
 
私は西風新都線にお金を注ぎ込むのではなく、南北線
それも大幅に計画を修正して、本通駅からとりあえずは大手町・市役所前あたりまでの延伸を最優先すべきだと思っています。
白島新駅が開業することと、広電の駅前大橋線の動きもあることから、
広島駅-中心部を直接結ぶ路線はひとまず後回しです。
市役所周辺の大手町・国泰寺町はオフィスが集積するエリアですし、本通で途切れてるのはかなりの機会損失だと思うんです。
より多くの人が利用し、広島の発展に直結する中心部から枝を伸ばすようにして、交通網を整備して欲しいです。
 
 
 
さて、そのアストラムとJRの新たな結節点となる(仮)白島新駅ですが、ブログが滞っている間にかなり動きがありましたね。
これもご存知かと思います。
中国新聞:花と緑、白島新駅で新構想

 広島市は24日、JR山陽線とアストラムラインの結節点となる白島新駅(中区)の新たなデザインを公表した。JR駅とアストラムライン駅を結ぶ連絡通路の屋根を簡素化してコストを削減し、緑化などで「花と緑」というコンセプトを織り込む。事業費は約6億円減の約65億円になる見込みだ。
 
 当初のデザインは、アストラムライン駅と連絡通路を長さ131メートルの半筒形のコンクリート製屋根で一体的に覆っていた。新たなデザインはこの屋根を77メートルに短縮し、駅部分だけ覆う。連絡通路の屋根は人が通行する部分だけ設け、屋上に芝生などを植える。緑化は松井一実市長が進める「花と緑の広島づくり」を踏まえた。
 
 市は新しいデザインに基づき、来年初めから本体工事に入る予定で、15年春の開業を目指す。松井市長は24日の記者会見で「連絡通路では通路以外のスペースを花と緑の空間にしたい。維持管理は駅周辺の地域住民にもお手伝いいただきたい」と述べた。
 
白島新駅イメージ図(2012)
デザインを見なおした白島新駅の完成イメージ図
文章・画像は上記中国新聞ホームページより転載

広島市は白島新駅の当初のデザインだった131mの円筒形の屋根を77mに短縮、
連絡通路も人が通る部分のみに屋根を設け事業費を71億円から65億円に削減しました。
 
この中国新聞の記事ではなぜか一切触れられてはいませんが実際は、デザインコンペ後に
追加の地盤調査が必要になったことと、
当初のデザインにおいて排煙対策が不十分と指摘されたこと
が重なりました。
これにより当初57億円の予定だった総事業費は71億円に膨らみ、完成も一年遅れた2015年春に。
 
そして今回デザインを見直し一部を縮小して事業費を65億円に抑え、来年初めの着工を目指す。
ということになりました。
 
なかなか思うようにスムーズに行きませんね。
今回はデザインの珍しさから、誰が悪いとは言い切れませんが、
強いて言うならもっと早くに地盤工事の必要性を見抜けなかったかなと広島市にボヤきたくなります。。
 
しかしここまで来ると仕方ありません。
あとは一年遅れとなった15年春の開業を心から願うばかりです。
正直なところ見直しとなったデザインについて、「これでも(いやこっちの方が)いいじゃん」と思ってしまいました(笑)
電車からも緑が見えそうで。
芝生にするからには手入れだけはしっかりやってほしいですね。雑草だらけは困ります。
 
 
 
以上ですが、なにか書き忘れてるかも・・・
もしあったらまた追記しますm(_ _)m


 

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