国道2号線BP、賠償確定も延伸差し止めは認めず。可部バイパス開通

広島市中心部の国道2号線バイパス観音高架をめぐって、
住民が健康被害があったなどとして国と市を相手取って行われている裁判で、国と市は上告を断念しました。
民事訴訟法に基づき、原告の一部を除く53人へ計3500万円の賠償が確定した事になります。
延伸工事の差し止めは棄却され、これに対して原告団は上告。
訴訟は今後も続くと見られます。

【中国新聞】:国と広島市 上告断念

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(2014年2月13日付 中国新聞朝刊紙面より)

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観音高架沿線

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寸断されている舟入出入口
(どちらも2008年4月撮影)

2002年から続く高架の訴訟ですが、その中でも行政の賠償確定と言うのは大きな意味を持つ出来事ではないでしょうか。
沿線にわざわざ働きに来る人にまで賠償が命令されるのは驚くべき判決だと思います。
(その人は通勤や業務で国道2号はもちろん使用していないのでしょうね?)

改めて、私は高架延伸は賛成です。
“本来は”、バイパス道や都市高速というのは、都心に流れ込む車両による慢性的な渋滞を解消するため道路を連続立体交差させるものです。
一般的に自動車の走行速度は時速60kmで最も二酸化炭素の排出量が少なくなると言われますから、
本来はバイパスができれば大気汚染や平面を走る大型車による騒音も軽減されるはずです。

高架橋は京橋川手前の中区平野町まで延伸される計画です。
国はこれに対して前向きですが広島市は建設費負担の問題から慎重な姿勢を続けています。
確かにこの春には吉島から商工センターまでの広島南道路が開通します。
言ってみれば”バイパスのバイパス”が先に完成してしまう状況ですね。
とは言いつつ、南道路が完全に国道2号線バイパスの代わりになるかと言われればならないと思います。
特に西側では西広島バイパスと南道路は距離があります。
よくラジオの渋滞状況で名前が上がる「霞庚午線」の渋滞解消には大いに効果があるでしょうね。

都心一歩手前の舟入で途切れていてはほとんどバイパスの便益を発揮できていませんから、
平野町までの高架延伸を早期実現を願いたいです。
(本当は平野町と言わず出汐町や東雲などを通り、都市高速2号線東雲ランプや黄金橋まで繋がれば便利だろうとは思いますが)

ここまで書いておいてどうかとも思うのですが、この国道2号線高架の訴訟については
細かい内容についてはまだ勉強不足なので、皆様のコメントも拝見しながらまたいつか記事にしてみたいと思っています。

さて、話題に出てきました広島南道路ですが、お知らせしておきます。
広島高速3号線吉島~観音間と商工センターまでの市整備高架橋の開通が3月23日に決まりましたが、
その開通を前に、完成した道路を歩くイベントが今回も開催されるようです。
【広島高速道路公社】:広島高速3号線 全線開通

開催日は3月16日の日曜日です。参加にはハガキによる応募が必要です。詳しくは上のサイトのPDFをご覧になってください。
私も実は先週のうちに応募を済ませました。
興味のある方はいかがでしょうか。

最後にもう一つ。
一度正月にも紹介しましたが、安佐北区の可部バイパス”三入~大林”間が2月8日に開通しました。
【産経新聞】:三入-大林間開通へ 可部バイパス 混雑時、11分短縮に 広島
【国土交通省 中国地方整備局 広島国道事務所】:可部バイパス

YouTubeで早速動画をアップしておられる方がおられましたので紹介します。

開通区間は2.2kmと比較的短いながら最大で11分もの短縮になるのですね。
可部バイパスは既に開通している区間も合わせて8.2kmが暫定開通しました。
可部のあたりは今日も雪が降っているんでしょうか。
先週末の大雪のニュースを見ても、災害に備えて冗長性を持たせることは重要だと思いますね。
いつか通ってみたいです。

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