JR広島駅南北自由通路開通から2週間 感想など

JR広島駅に南北自由通路が開通して、ちょうど2週間が経ちました。
開業した5月28日以降、画像中心のレポート記事を更新しています。
しかし、一斉に画像を紹介しただけで、“結局どうなの?”という部分をあまり書いていなかったので、今回2週間利用した感想をまとめて見ようと思います。

いよいよ本日5月28日から、広島駅の南北自由通路の供用が開始されました! 広島橋上駅新築他工事(広島駅改良工事)は広島駅在来線ホーム上空に幅15mの自由通路を新設し、両側に橋上駅
5月28日から、広島駅の南北自由通路の供用が開始されました! 広島橋上駅新築他工事(広島駅改良工事)は広島駅在来線ホーム上空に幅15mの自由通路を新設し、両側に橋上駅舎と商業施設

 

大きな混乱はないが…

JR西日本ではゴールデンウィークが終わった5月の第2週頃から、改札の内外で徹底的な改札移動に関する周知を行いました。
広島駅構内の壁という壁、さらには市内の他の主要な駅の掲示板にまで告知のお知らせが貼られていたほどです。
その効果もあってか、想像していたほどの混乱はなかったように感じています。
もちろん中には出口を間違えて、廃止された南口1階に来てしまったという方もいたのかとは思いますが、
見聞きする限りでは大きなトラブルになるようなことはありませんでした。

 

ただ、”混乱”はなくても”混雑”は発生しています。
南口自由通路階段付近の様子。

多くの人が階段中央にあるエスカレーターを利用しようとするため、上り方向に行列ができることがしばしばあります。
広島駅の利用者数であれば、エスカレーターを上下どちらか1本または両方にもう1本整備されても不思議ではないレベルかと思いますが、
駅ビルの建て替え、路面電車の2階乗り入れ、ペデストリアンデッキの整備が今後控えており、
あまり過剰な投資はできないのが現状です。
無駄になるのでエスカレーターを増やせとは言いませんが、エスカレーターの速度は見直してほしいと思っています。
ホームへのエスカレーターもそうですが、ユニバーサルを意識してかエスカレーターの速度が非常に遅くなっています
遅すぎることが乗口・降り口で滞留を招き、かえって危険だと思うこともあります。
南口の混雑も少しは解消されると思うので、通常の速さにしてほしいです。

 

 

出口の呼び方

サイン類を見ると、改札内外でこれまで「新幹線口」という名称を使っていたものが、
一気に「北口(新幹線口広場)」という表記に変更になっています!
実は私は「新幹線口」という新幹線以外に何もないような響きがあまり好きではなく、このブログでは一貫して「北口」と呼んできました。
最近ではペデストリアンデッキの整備を契機として、二葉の里や若草町、光町をまとめて「エキキタ」地区として地域が盛り上がる機運も見せています。
自由通路の開通によって両地区が対等になるためには「北口」に統一すべきだと思っていた矢先、
自由通路の開通を期にJR・市は揃って「北口」に統一したようで、感動しました。

 

他の都市に習えば、“そろそろ出口の愛称を”という流れになりそうですが―

“出口に愛称は付けるべきでない”、というのが私の意見です。

昨年は岡山駅の東西口にそれぞれ愛称が付きました。
「後楽園口」と「運動公園口」。うーん…
観光客にとってはただでさえ不慣れな土地。地元の人には馴染みがある施設や地名でも初めて降り立つ人にとってはそれがどこを指すのかすぐには分かりません。
方角ならスマホの地図や駅の構内図を見ればすぐに分かります。

何かの間違いで気の抜けるような名称になれば、玄関口という土地柄、街のイメージさえ揺るがしてしまいかねません。
JRのお偉いさん、市の担当者の方には是非、このまま「南口」、「北口」という名称を使うようお願いしたいです。

 

 

改札とともに統合されたみどりの窓口

南口と北口にこれまで分離していたみどりの窓口(有人)も、今回に合わせ自由通路上に統合されました。
全面ガラス張りで開放的な窓口です。
対応窓口は10箇所以上ありますが、時間によってはブラインドが降りて受付停止している窓口もあり混雑も見られます。
窓口より新幹線改札側にはみどりの券売機が大量に設けられているので、
可能な人はこちらへの誘導も今後必要かと思います。

 

みどりの窓口の内装。

 

1枚目は照明カバー、2枚目は窓ガラスに貼られている衝突防止マークです。
どちらにも広島県の木である「もみじ」の模様が施されています。
これまで考えられなかったほどの素晴らしいこだわりが感じられます。

 

 

今後に期待したいデジタルサイネージ

北口2階コンコースを始め、至る所に縦長のデジタルサイネージが新設されました。
稼働を始めたばかりということもあるのでしょうが、コンテンツがまだ追いついていない印象を受けます。
通常の縦横比とは異なる縦長の表示であるため、静止画のスライドショーの広告が多いんですよね。
せっかく液晶画面を使っているのですから、人目を引くような映像の方が効果的です。
今後広告の内容が充実していくことに期待したいです。

 

 

これからの季節は…

先に開業した改札内コンコース(新跨線橋)と同様に、通路内は自然換気を想定した造りのため、基本的に空調は効いていません。
みどりの窓口や、改札内トイレは空調が入っており、通路に出た時は今の季節でも生暖かい温度の差を感じます。
これから夏を迎えますが、自由通路はどのくらいの温度になりますかね。
現在はまだ工事の途中であるため難しいかと思われますが、
最終的には自由通路内に少しだけでも座って休めるスペースが欲しいです。
通行の妨げになる、休む場合でもできるだけエキナカのお店でお金を落としてもらいたい、
という思惑は大変理解できますが、大きな荷物を持った外国人が通路に座り込んで何かを待っている光景もあり、
やはりあまり望ましくないので…。

 

来る人を驚かせるほど生まれ変わった広島駅ですが、いくつか課題も見えてきています。
工事や今後の運用との兼ね合いもあり大変かと思いますが、一つずつ良くしていってもらいたいです。

気づいたことがあればまた書きたいです。

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