24年開業目指す『広島サッカースタジアム』 配置案が中央公園西側に変更

Jリーグが開幕しましたね!
サンフレッチェは23日、初戦の相手鹿島アントラーズを地元エディオンスタジアムに迎え、3-0で勝利!
幸先がいいですね。得失点差から現時点ではJ1首位にいます。
このままとは言いませんが、今年はV奪還に期待したいです。

 

さて、広島市中区基町の「広島市中央公園」に建設を予定するサッカースタジアムについて、
広島県などは中央公園サッカースタジアム(仮称)基本計画の素案を公表しました。

スタジアム建設については、1年前の2019年2月に建設候補地が広島市中央公園に選定されました。

広島市内へのサッカースタジアム建設をめぐる議論が大きな節目を迎えました。 これまで建設候補地について、旧広島市民球場跡地、広島港のみなと公園、そして広島市中央公園運動広場を加えた

 

当初は公園の中でも東側の運動広場に建設することを想定していましたが、
周辺施設との回遊性や広場に隣接する基町市営住宅の住民の要望を考慮し、
西側に配置することに変更されました。

また、これまで190億円と試算されてきた建設費について、機能の複合化や昨今の建設単価の上昇などを踏まえ、
230億~270億円となる見込みであることも明らかになりました。

県や市などは、パブリックコメントを経て今年度中に基本計画を策定し、
2020年度中に設計・施工事業者を選定、
2024年の開業を目指します。

 

意見募集の概要や寄付などのお知らせと合わせて、ご紹介します。

 

【広島県】:

【全体版】中央公園サッカースタジアム(仮称)基本計画(素案) (PDFファイル)(39.45MB)

【概要版】中央公園サッカースタジアム(仮称)基本計画(素案) (PDFファイル)(2.39MB)

【概要版】中央公園サッカースタジアム(仮称)基本計画(素案)1/2(広島県より)

 

【概要版】中央公園サッカースタジアム(仮称)基本計画(素案)2/2(広島県より)

 

建設予定地(広島市中央公園)

 

東側⇒西側に変更で河川敷との連続性に期待

スタジアムの配置が西側に移ることについて、全くの無制約であれば
基町クレドおよび地下街・アストラムライン県庁前駅、広電紙屋町などに比較的近く、
「サンフレッチェ」の由来にもなった毛利元就ゆかりの広島城にも近い東側が望ましいかと思いましたが、
西側にすることで円滑に進むのなら何ら異論はありません。

西側の配置となることで、西側のアウトドア・健康エリア、そして基町の河川敷と一体となった賑わいの創出に期待できます。

(広島県資料より)

現地を歩くと、建設予定地となっている西側の芝生広場は、そこそこ起伏のある丘になっています。
建設には造成して平らにしなければならないので、切った土を河川敷の方に盛り、「アウトドア・健康」エリアと一体化させるのもいいのではないかなと思いました。

 

実際に、スタジアムの建設で、西側は大きくレイアウト変更することになると思われます。


(広島県資料より)

あくまで地下埋設物との干渉に関する図ですが、現在の西側の道路ばかりか、広場南西側の中国庭園にもこの程度掛かるようです。
広島市は早速、移転の検討に入るようです。

【中国新聞】:中国庭園の移設検討へ 広島市がサッカー場建設巡り

 

 

事業費が230~270億円に増大

事業費は当初190億円と見込んでいましたが、建設事業者にヒアリングを行った結果、40~80億円追加で必要とのことが分かりました。
広島城の埋蔵文化財発掘調査の費用も含みます。


(広島県資料より)

正直なところこれは大きいですね。マツダスタジアムが90億円(地下雨水貯留浸透施設や球団負担の設備を含めると110~120億円と言われる)であることを考えると、190億円でも高いと感じていたのに…。

まあしかし、これは単純比較はできません。単純比較はできません(大事なことなので・・・)

収容人数が同じ3万人規模でも、サッカースタジアムはJリーグの基準ですべての観客席を覆う屋根を設けることが定められており、この時点でハード面の負担が大きいです。
中央公園は北側に住宅が隣接するため、防音壁による遮音対策も必要です。

プロ野球に対し、公式戦の試合数が少ないサッカーでは
試合のない日でも訪れてもらうような「多機能化」を行い稼働率を高める必要もあります。
野球を観戦することに特化したマツダスタジアムとは大きく異るところです。


(広島県資料より)

決して、豪華な設備にするための建設費増ではないということですね。

 

一方で、地元財界と個人からの寄付も広がっています。
エディオンは会社と久保会長個人から合計で30億円を寄付する意向を示していますし、
先日には自動車メーカーのマツダも20億円を寄付することを明らかにしました。

【中国新聞】:サッカー場にマツダ20億円 5年間で広島市に寄付


(上記中国新聞HPより)

また、個人からの寄付についても2019年10月1日から受け付けています。
2022年度末までに目標額を1億円と設けていたにもかかわらず、1ヶ月足らずで達成してしまったのも記憶に新しいです。

実は私はまだ寄付を行っていなかったので、
この基本計画素案発表とJリーグ開幕を期に夢を預けてきました。

【サンフレッチェ広島】:広島市 サッカースタジアム建設 個人寄附金募集へのご協力のお願い

【広島市】:サッカースタジアム建設に係る寄附募集

■修正(2020/03/05)
広島市のURLが変更になっていたので修正しました。

 

1回1万円以上の寄付で、
①シリアル番号入り記念カード
②スタジアム完成後の内覧会ご招待

の特典が得られます。個人的に②がとても魅力的。

さらに、1回5万円以上の寄付で、上記①②に加え、
③スタジアム内への芳名板(ネームプレート)掲出

という特典もあります。

紙屋町・八丁堀地区再生のため、皆様もどうかご協力をお願いいたします。
もう一度ブーストをかけましょう!

 

 

 

建設予定地(広島市中央公園)の状況

改めて現地に行ってみました。

基本計画素案によると、南側からの歩行者動線は、旧広島市民球場を通り、ファミリープールの横を抜ける経路とし、
城南通りを越える箇所についてはペデストリアンデッキを新たに整備することとしています。

旧広島市民球場跡地についても、活用案が出され議論されています。
また別途記事にしますが、広場として整備されるので跡地内の導線については心配する必要はないかと思います。

跡地を抜けたファミリープール横の部分。
現在は約4m程度しかない歩道を倍以上の10mに拡幅するようです。
ファミリープールについては、広島市などで移転や配置場所の見直し等の可能性を含め、検討が行われています。

 

建設地となる中央公園芝生広場。

私が特にお願いしたいのは、やはり回遊性につながる歩行者のアクセス動線ですね。
アストラムラインなら県庁前駅、広電なら旧市民球場方面、徒歩ならそれぞれと、四方からスタジアムに人が集中することになります。
まちづくりを考えると、ただ試合を観て帰っていくのではなく、
都心の紙屋町・八丁堀地区で事前に腹ごしらえをしたり、試合後にお酒を楽しんでもらう必要があります。

県庁前駅・基町クレド方面には現在地下道がありますが、開業前までにもう一つ明るく賑わいのある通りにする必要がありますね。

 

メインはやはり、紙屋町や本通方面とのアクセスをターゲットに、
旧広島市民球場跡地を経由する動線です。

(2018年4月撮影)

 

球場跡地活用の検討も進んでいます。
都市型のイベントに特化したスペースとするとともに、サッカースタジアムへの動線も意識した空間づくりをお願いしたいです。

 

広島市のホームページでは、今回発表された基本計画の素案に対するパブリックコメントが受け付けられています。
計画を策定する上で、我々の意見が一つ一つ確実に精査されるチャンスです。

【広島市】:中央公園サッカースタジアム(仮称)基本計画(素案)に対する意見を募集します

【広島市】:サッカースタジアム建設に係る寄附募集

 

寄付とともに、こちらも行ってみてはいかがでしょうか。

これからも追いかけていきたいです。

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