駅前大橋線、2電停を残した環状路線と合わせて検討へ

今日の夕方の地元ニュース番組、RCC「ニュース6」で路面電車の駅前大橋線に関する興味深いニュースが取り上げられました。
駅前大橋線の建設による電停の廃止に反対していた的場町等の住民側は
現在広島市が進める広島駅→稲荷町→松川町→比治山線の新設ルート案のまま、
的場町と段原一丁目を残して本線・宇品線・比治山線の環状ルートを新設する案を提案しました。
 
これを受けて広島市は、広島電鉄や県警と協議を進め来月再び地元説明会を開くそうです。
運航する広島電鉄は前向きに検討するとのこと。
 
路線のイメージです。
赤が駅前大橋線として新設される路線、緑が存続を要望する2電停を含む現行路線、黒が廃止される路線です。
 

より大きな地図で 検討される駅前大橋線(2014年4月現在) を表示
 
【過去の記事】
『駅前大橋線敷設予定地』 駅前通り松川町と比治山下を歩く。
駅前大橋線、代替電停として松川町一箇所に”のみ”設置する方針!
 
 
なるほど。
何が何でも的場町を残したいというのならこういうルートになりますよね。
この案だと2つの電停は廃止されないので、広島駅~稲荷町間や松川町への電停新設は全く行う必要が無いと言えます。
広島駅から都心部や比治山・宇品方面へ移動する場合、ルートの短絡になる上、電停の数も減るので
少なくとも路線図だけを見れば時間短縮には問題無いと思います。
 
ただ、新たに系統を増やすこと自体に少し抵抗があります。
現状でさえ特に多くの路線が乗り入れる本線(相生通り)は、電車がダンゴ状態になっている光景をよく目にします。
稲荷町交差点ではそれらの路線が4方向へクロスするポイントが生まれる事になるので、
信号待ちが増えて結局時間短縮に繋がらないということも起こりうるのではないでしょうか。
例えば環状線外回りの車両と、本線八丁堀方面や比治山線宇品方面の車両は線路が交差するため同時に行き来できません。
これがもし採用されるのであれば、昨年2月に運行が始まった江波線直通の9号白島線同様、ラッシュ時には運行しないことなどを条件にするべきだと思います。最大の妥協点です。
 
的場町交差点では八丁堀方面から比治山線へ入る軌道が現在はありませんから、ここも新設する事になります。
広島電鉄はこの案に対して前向き、猿猴橋町住民も評価しているとのことですから広島市もこれで事業を進めていく可能性が大きいですね。
 
駅前大橋線の具体的な議論がスタートして決まったことといえば、”広島駅の高架乗り入れ”ぐらい。
あまりにもスローペースと言わざるを得ません。
来月また地元説明会を開くようですが、市の交通課題解消の第一歩に早急に取り組んでいただくことを望みたいです。


 

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