昨年自由通路が開通 今後の開発にも注目なJR徳山駅

山口県周南市の玄関口であるJR徳山駅では老朽化した駅舎への対応と、駅の南北を一体的に捉え市街地の活性化を図るため様々な機能の整備事業が行われています。
【徳山市】:徳山駅周辺整備事業

2014年9月6日には、橋上駅舎化が完了し南北自由通路が開通しました。

せっかく新山口駅まで行ってきたので、帰りに徳山駅にも立ち寄ってみました。
駅ビルのある北側から南に向かって紹介していきます。

徳山駅南北自由通路は、公募により「ぞうのさんぽみち」という愛称がつけられました。

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徳山動物園や周南市出身の詩人、故まど・みちお氏の童謡にちなんだものです。
出口の名称についても、市街地が面する北口が「みゆき口」、工業地帯である徳山港が面する南口が「みなと口」という愛称が付けられています。

階段から2階に上がりました。

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これがJR徳山駅南北自由通路です!
長さは130m、幅は8m、左右ほぼ全面がガラス張りとなっており非常に明るく開放的な通路になっています。
新山口駅は半屋外で壁面緑化された自由通路が独創的でしたが、こちらはこちらでとても洗練された雰囲気です。
幅は新山口駅より2m程狭いですが、実際に歩いた感覚はこちらの方が広く感じます。

それもこの全面ガラスのおかげでしょうか。

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本当に明るいですし、閉塞感のへの字も感じません。
天井高も6m程はあるでしょうか。素晴らしいです。

更に南口の方に進みます。

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新幹線の高架下の区間に入りました。
左手にはうどん店やコンビニ「セブンイレブン・ハートイン」、おみやげ店などが並んでいます。

南口に突き当たりました。

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徳山港が見下ろせるよう天井までガラス張りになっており、イスやテーブルが配置され待合・憩いのスペースとして利用されています。
これはいいですね。

山陽新幹線が開業したのは広島と同じ1975年です。
コンコース(特に改札付近)は新山口駅と同様、ピカピカにリニューアルされています。

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いやあ、美しい。

駅前広場から見た、徳山駅南口の外観です。

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最前面がまだ新しいですが、2007年にエスカレーターを整備するために駅舎を増築したためだそうです。
ちなみに駅ビル1階の入口付近には地下自由通路への出入口がありましたが、14年9月の2階自由通路の開通により「廃止」となりました。

こちらは北口側の地下自由通路出入口だった場所。

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地下道の廃止とは大胆な判断です。

ここからは改札の中の状況のレポートです。
自由通路に戻り改札口を目指します。

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改札のすぐ横には山口の菓子メーカー「果子乃季」の常設店舗があります。
ここの「月でひろった卵」が有名です。1コ200円と少々お高いですが、味や食感はとても良いのでつい買ってしまいます。
改札の北側にもコンビニがあります。こちらはキオスクタイプですね。

改札を通りぬけ振り返りました。

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奥の窓ガラスが自由通路です。
新山口駅と同じく自動改札はまだ導入されていません。
(山口県内のJRでICカードが使えるのはシティネットワーク広島が隣り合う南岩国以東と、JR九州SUGOCAが導入されている下関駅のみ)

改札内も足元から天井まで貫く窓ガラスが設置されており、かなり明るく開放的な空間になっています。

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徳山駅は山陽本線と岩徳線の2路線が乗り入れる駅ですが、構造は2面4線(のりばは3箇所)のシンプルな構造になっています。

改札から向かって左側が、在来線と新幹線を乗り継ぐ連絡通路になります。

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この連絡通路も非常に明るいです。
手前の壁面のサインには、青のラインカラーらしきものが引かれています。
ただ、山陽本線と岩徳線が同じ青色なので、あまり意図は持っていません。
岡山地区にもラインカラーが導入されるようなので、山口地区でも導入される可能性も低くはなさそうですね。

ホームに降りてみました。

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なんとホーム上に設置されている発車標には、岩徳線に緑色のカラーが割り当てられています。

ホームの様子です。

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駅名標は最新のLEDバックライトの薄型タイプ。
流石に色は全て青色でした。

3番のりばから見る1番のりばと自由通路です。

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徳山駅のリニューアルはこれに終わりません。
今後の目玉なのが駅ビルの建て替えです。

【徳山市】:(仮称)新徳山駅ビル整備

これまでの駅ビルは今年3月に閉館となり、今年度中に解体工事が行われます。

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この時もシートで覆われ本格的な解体工事が始まっていました。

駅ビルの間口の長さは100mを超え、自由通路として整備された階段の東側までが駅ビルとして建設されます。

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この階段は駅ビルに取り込まれる事になります。
上屋が簡易的な構造なのはそのためですね。階段やエスカレーター等の設備はそのまま引き継がれるようです。

こちらが新徳山駅ビル(仮称)完成予想図。

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現地の看板を撮影しました。
外観は木とガラスが多用された、3層のテラスのような構造です。
設計はJR九州の日向市駅などを手がけた、内藤廣建築設計事務所が担当します。

駅ビルの核テナントとして、民間活力の導入を図りカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営する図書館が1~3階に渡って入居します。
(少し前に話題に他都市で話題になっていましたね…)

おそらく外観は素晴らしい物になりますから、中身も万人に受け入れられ利用されるものになることを願いたいです。

事業の進捗が非常に楽しみになりました。
機会があればまた来てレポートしたいです。

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