広電のLRT化に向けて 胡町・八丁堀電停統合の提案

先週はほとんど更新ができずご無沙汰してしまいました。
 
今回はタイトルの通り広島電鉄がもっと便利に高度に利用されるためにできることを考えてみようと思います。
細かい点は様々ありますが、以前から何度か触れております胡町と八丁堀電停の統合をが中心です。
コメント欄にて皆様がこの事について書かれておりましたので、改めて私の考えをまとめます。
 
 
まずは現状の電停を見てみましょう。
 
201311hiroden3-1.jpg
 
八丁堀交差点。中央に見えるのが八丁堀の広島駅方面です。
 
 
相生通りを東に進みまして、薬研堀通りがある交差点手前の歩道橋から。
 
201311hiroden3-3.jpg
 
2つ目の信号が先ほどの八丁堀交差点で、手前から順に「胡町(西広島方面)」、「胡町(広島駅方面)」、「八丁堀(西広島方面)」、「八丁堀(広島駅方面)」と電停が続いています。
 
 
地図に色を塗ってみました。
 
hacchobori-syuhen.jpg
 
八丁堀[上り]と、胡町[下り]が、同じブロックの中で向き合っているのは、広島人にとってはおなじみではないでしょうか。
 
このように胡町と八丁堀の距離は非常に短く、電車は100mほど進んですぐ次の電停がやってくるため
紙屋町や本通、大手町に行くのにより時間を食ってしまっているのが現状です。
 
 
これらをより大きな一つの電停に統合して停車の回数を減らし、速達化を目指そうというのが提案の軸です。
 
具体的にはヤマダ電機や三越があるブロックを両方向とも目一杯使って、八丁堀交差点西側と流川通北口交差点東側は廃止します。
ただ、八丁堀は本線だけでなく白島線の電停が交差点北側に存在します。
昨年の新車導入と同時に設定された白島発本線直通の江波行きがありますし、白島線側の電停は上り線下り線両方が使用できるように改良する必要もありそうです。
 
tougou_teian-1.jpg
 
ヤマダ電機と三越のブロックの幅を目一杯とると、電停はおよそ80m確保することができます
これは紙屋町東電停とほぼ同じ長さです。
 
201204hiroden.jpg
 
5000形、5100形などの5連接超低床車両の全長は約30mですので余裕で2編成収まります。
2つの電停を一つにするための収容量は十分にあると思います。
 
上の絵が私の中でのベストですが、白島線の運用面や周辺の商業施設も考慮すれば以下の様な配置もありでしょうか。
 
tougou_teian-2.jpg
 
 
tougou_teian-3.jpg
 
 
 
収容面ではあまり不安はないと見ますが、ただ単に配置を変えて統合しただけでは上手く行きません。
コメント欄でもご指摘されておりましたが、電停手前の信号で引っかかって停車することが多ければ
“結局停車するならそこに電停があったほうが効率がいい。時間も変わらない”
という事態になりかねません。
 
それを解消するための新たな優先信号の導入は必要だと思います。
これは電停を統廃合するしないにかかわらずですね。
 
紙屋町交差点など一部を除いて単純に青信号の時間を伸ばすだけなら今でも行われていると思いますが、
矢印信号機を大幅に増設し、電車通過時ごとに右左折を個別に許可する交差点を増やす事が
財政が厳しい今できる最も効率的な速達化の手法ではないでしょうか。
 
たとえ信号が青でも、同じ進行方向の車が右折するため軌道に接近し
電車はそのたびに極限までスピードを落として通過するということが毎日どの交差点でも起きています。
決して無視できないロスです。右折車の制限は効果があると思います。
 
駅前大橋南詰交差点の南北方向の信号は日中は青になりません。
全て赤信号と矢印信号のみで交通を捌いています。
 
201309parkhouse-1.jpg
駅前大橋南詰交差点(駅前大橋から稲荷町方向)
 
もちろん、自家用車やバスに与える影響も無視するわけにはいきません。
以前タクシーに乗った時、運転手の方が矢印のみの信号に変わって駅前大橋付近は渋滞が増えたとおっしゃっていました。
メリットもデメリットも参考にした上で積極的に取り入れていただきたいなというのが個人的に思うところです。
 
 
広島電鉄は今年3月までに新たに3編成、3連接の市内線専用超低床車両を導入します。
2014年度中にもさらに3編成の同型車が増備される予定です。
少なくとも来年度末の時点で
3連接の1000形(ピッコロ・ピッコラ・グリーンムーバーLEX)が8編成
5連接の5000形(グリーンムーバー)が12編成
5連接の5100形(グリーンムーバーmax)が10編成
合わせて30編成もの超低床車両が揃うことになります。
(5000形の中には車庫で長い間放置状態のものもありますが…)
 
1000形は来年度以降も旧型車置き換えのためにさらに導入が進んでいくものと思われます。
 
 
どれも性能的にも輸送量的にも国内屈指の能力を兼ね備えた車両のはずです。
そんな車両たちが表定速度わずか10km/hちょっとでノロノロ走っているのはまさに“宝の持ち腐れ”であり、非常に歯がゆく思っております。
市役所前や本通、土橋など、電停の改良工事は近年進み始めましたが、基本的にルートは戦後復興の時代から変わっていません。
 
しかしながら長年課題にされてきた広島駅と稲荷町の間の駅前大橋線建設が確定的になりました。
これを期にもっと根本的に120万都市に相応しい交通体系を実現できるよう、
間髪入れずに策を講じていってほしいです。
土橋から西観音町までの低速クランク区間や輸送力不足など、未だ解決されていない課題は多いです。
 
広島市は現在、今後の公共交通ネットワークの向上やサービスの充実を図るため都市機能向上対策特別委員会というものが設置されており、
その中で「公共交通体系づくりへのご意見」として私達市民の意見が募集されています。
【広島市 – 公共交通体系づくりについて】:公共交通体系づくりへのご意見
 
受け付けは道路交通局 都市交通部 新交通担当となっていて、今回のテーマとは微妙にずれるかもしれませんが意見を送って決して無駄にはならないでしょう。
 
(今後のスケジュールには”将来の交通需要などを踏まえ、アストラムラインの東西線・南北線の再検証を行います。”とありますね。)
 ―関連―
【西風新都線】西広島単線ルートで最大570億円。本当に必要なもの
アストラム”都心部延伸”で、空洞化食い止めを。
 
 
 
最後になりますが、これには広島電鉄だけではなく
自治体である広島市や法律を司る国(軌道法関連)、そして何より周辺・沿線住民の協力が欠かすことはできません。
税金を納める我々市民の理解も。
何を尊重し何を変えなければならないのか、今から広く市民・県民で考えておかなければなりませんね。
 
 
以下は同じ歩道橋からなんとなく撮ってみたものです。
やっぱりLEDになった5000形グリーンムーバーはかっこいい…
 
201311hiroden3-2.jpg
 
 
201311hiroden3-5.jpg
 
 
201311hiroden3-4.jpg
 
 
201311hiroden3-6.jpg


 

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