テスラ広島 中四国初の常設店で見た、EVの最前線

米国発の電気自動車(EV)大手のテスラを扱う正規販売店「テスラ広島」が9月6日、
広島市中区のパセーラにオープンしました。
これまで西区の大型商業施設「LECT」に設けていた期間限定店舗に代わる、
中四国地方初の常設店舗となります。

店内には同社の主力車である「モデル3」と「モデルY」を展示。
試乗することも可能となっており、同社が見据える自動運転時代を体感し、その未来に触れることができる場所となっています。

 

NTT都市開発は、閉館したそごう広島店新館跡を”新生パセーラ”としてリニューアルを進めてします。 28日のプレスリリースで、新たな出店テナントが決定したことを発表しました。

 

 

中四国初!広島の中心地に誕生したテスラの新たな発信拠点

【公式】:テスラ広島

 

場所は従来からのパセーラ1階、リーガロイヤルホテル広島の1階パセーラ側エントランスの横にあります。

 

 

現在、日本国内で新車として販売されているテスラのモデルは、セダンの「モデル3」とSUVの「モデルY」です。

モデル3 モデルY

 

「モデル3」は俊敏なハンドリングと低い重心がもたらす一体感のある走りが魅力のセダンタイプ。
「モデルY」はモデル3のプラットフォームをベースにしながら、より広大な室内空間と荷室、そして高いアイポイントによる運転のしやすさを実現したSUV。

 

「テスラ広島」では、上記の2台に試乗することができます。
このキャラクターの異なる2台を同じ場所でじっくり比較試乗できるのは、正規店ならではの大きなメリットですね。

 

白を基調とし、コーポレートカラーの赤のアクセントが映える店内。

それほど広くはありませんが、2台の展示車両が配置され、奥には落ち着いて話ができる商談用のブースが設けられています。

スタッフの方々は非常に気さくで話しやすかったですね。
テスラを始めとするEV業界に関する専門的な知識はもちろん、EVではない他メーカー車にも詳しい方で、とても好印象でした。

 

展示車に乗り込んでみます。
テスラ車の特徴の一つがこのインテリア。

どちらのモデルも共通でレバー類はほとんど廃されており、中央の大きなモニターと非常にシンプルなステアリングがあるのみです。
普通の車に乗っていると、ここでまず度肝を抜かれますよね。

 

 

試乗で感じた高い完成度と、EVを取り巻く環境の課題

ご厚意で試乗をさせていただきました。
ここからは、当ブログの趣旨とは少し外れ、車両そのもののインプレッションが中心となります。
ご興味があれば、このままお付き合いいただけますと幸いです。

 

まずは同乗。

キーとなるスマホを持っていれば、乗り込んでブレーキを踏むだけで進み出す準備が完了します。
ウインカーを出した際は画面に側方映像が表示されますし、駐車時の切り返しの場面では、ドライバーが何をしたいのかを車が汲み取り、自然にドライブとリバースをアシストしてくれる機能には特に驚きました。

 

実際に市街地を運転してみると、滑らかでストレスのない走りが非常に気持ちいい。
これまでのエンジン車にあるような発進・加速時の前後左右や上下の揺れが非常に少なく、路面に吸い付くように滑らかに加速していく感覚です。足回りや遮音性も改良が続けられているようで快適でした。

周囲の状況は常に複数のカメラでモニタリングされており、車両はもちろん白線やポール類まで認識するのは凄い。

 

EV普及の最大の課題となるのは、やはり航続距離と充電場所です。
テスラは自前で高出力な「スーパーチャージャー」を世界中に展開しており、車両の販売と同時に充電インフラの整備までを自社で推し進めています。

ただし、東京都内などの大都市と地方には大きな差があり、広島県においては、広島市西区の商業施設「LECT」に1箇所あるのみです(2025年9月現在)。
長距離ドライブの際の安心感や日常の使い勝手を考えると、オーナーの方にとっては充電施設の地域差の解消を強く期待したいところですね。

とはいえ、公共の充電施設は着実に増えており、自宅で充電せず買い物ついでに商業施設などで充電を済ませるEVオーナーも増加しています。
地元マツダも「CX-60」を皮切りにプラグインハイブリッド車の市場投入を始め、バッテリーEVの販売もロードマップに入っており、地域全体のEV環境は否が応でも変わってくと思われます。

【GoGoEV】:EV充電マップ

 

 

遠方の目的地(関西空港)に設定した時の経路。

経路に自動で充電計画を組み込みます。航続距離がガソリン車に比べ短いのは致し方なし。(電池容量が最も少ないモデル3 RWDの場合です)
ですが、高出力のスーパーチャージャーにより、充電時間は想像よりもはるかに短かった…
高速を一度降りるのが面倒ですしお金もかかるので、私だったらSAの充電スポットで済ませたいかな。

 

テスラの優位性を支える、自動運転技術(FSD)へのアプローチ

また、今回の試乗では試していませんが、テスラの最も注目すべきは、自動運転技術(FSD)の開発戦略です。
つい先日、日本の公道におけるFSD(フルセルフドライビング:自動運転)のテスト走行を始めました。

 

テスラは、この先進的な技術を比較的手の届きやすい価格帯で市場に投入することで、
世界中で走る自社の車から日々大量の運転データを取得しており、自律運転の精度向上に役立てています。
ここがテスラの最大の武器であり、競合他社に対する大きなアドバンテージとなっています。
FSD(Supervised)は北米や中国などですでにリリースされており、市街地を含む多くの道路でその先進機能を体験できます。自動運転社会の到来を最も現実的に感じさせるトップランナーと言えるでしょう。

 

試乗やスタッフの方との対話を通じてその独特な世界観に触れることができました。
長距離利用が多い方や私のように充電設備のないマンション暮らしの人にとってハードルが高いのは事実ですが、
それを乗り越えてでも手に入れてみたいと思わせる側面がテスラにはある気がします。

EVへの乗り換えを検討している方、あるいは少しでも未来のモビリティに興味がある方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

 

テスラ広島

営業時間 10:30 – 19:00
所在地 広島県広島市中区基町6-78 基町クレド・パセーラ 1階
電話番号 0120-966-774
店舗面積 51.52 坪
試乗予約 https://www.tesla.com/event/hiroshima
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