パナソニックスタジアム吹田 2023.03 追求された機能美光る4万人収容スタジアム

Twitterの方には載せていましたが、今年3月にガンバ大阪VSサンフレッチェ広島のJリーグ公式戦を、大阪まで観戦してきました。
ガンバ大阪の本拠地である「パナソニックスタジアム吹田」は、
吹田市の万博記念公園内に2015年に開業した約4万人収容のサッカー専用スタジアムです。

ピッチまでの近さやVIPルームを設けるなどサッカーを観戦することに特化した構造とともに、
約141億円の建設費をすべて寄付でまかない、吹田市に寄贈された施設であることも大きな特徴です。

開場以来ずっと訪れてみたかった場所でした。
我らがサンフレッチェ広島の本拠地となるサッカースタジアムがいよいよ来シーズン開業するのを前に、
ようやく行くことができたので、時間が少し経ちましたがご紹介します。

 

Jリーグサンフレッチェ広島の新たな本拠地となるスタジアムが、2022年2月に広島市中区中央公園で着工しました。 広島市が主体となり整備するこのスタジアムは3万人収容で、マツダ

 

概要とアクセスなど

【公式】:Panasonic Stadium Suita(パナソニック スタジアム 吹田)

パナソニックスタジアム吹田

 

スタジアムへの行き方はいくつかのパターンがありますが、
阪急京都線を南茨木駅で乗り換えて、大阪モノレールで最寄りとなる万博記念公園駅に至るルートで向かいました。

 

万博記念公園駅からは大型商業施設の「ららぽーとEXPOCITY」の横を抜けて15分ほど歩きます。
交通機関を2本乗り継いだ後に15分歩くので、少々遠さは感じますね。
JRとアストラムを乗り継ぐ現在のエディオンスタジアムと同じくらいの感覚でしょうか。

スタジアムは見えているけどなかなか着かない感じが、余計にワクワクさせてくれます(笑)

 

ちなみに、太陽の塔は中国自動車道を挟んでこちらとは反対側に立っています。

 

 

スタジアムのロゴ。

ようやくスタジアムの目の前にたどり着きました。
コンクリートのスタンドをまるでリボンのように覆う屋根が特徴的です。
世界で初めて採用された超軽量の免震構造となっています。
曲線を可能な限り減らしたシンプルでコンパクトなつくりとすることで、コスト縮減に貢献しています。

 

 

入場からコンコース散策

ここからは画像中心に一気にご紹介します。

 

 

 

 

 

スタジアムをぐるりと一周できるコンコースです。
Jリーグにおける球場飯(スタジアムグルメ=スタグル)は、試合のたびに屋台や移動販売車がその役割を担うことが多いですが、
こちらはプロ野球の球場のように、コンコースに面した固定店舗が主役です。

列に並びながら試合の状況も感じることができるので、スタジアム建築の理想的な形ですよね。
マツダスタジアムを彷彿とさせますし、建設中のサンフレッチェ新本拠地「エディオンピースウイング広島」でも同様の構造となります。

 

 

ピッチと正対する4万人収容の観客席

球技を見るのに特化した4万人収容の観客席です。

 

 

 

鮮やかな緑色の芝生を取り囲む大きな2層の観客席は圧巻ですね。
Jリーグの基準を満たすよう、すべての座席が屋根付きです。

これは我々観客もそうですが、選手にとってもプレーすることへの喜び、モチベーションに繋がるのではないでしょうか。

 

スタンドの1層目と2層目の間にはVIP席や団体席、関係者席等が挟まりますが、
ホーム側のサポーター席については、一体的な応援を後押しするようワンスロープ型の構造となっています。

 

なので、ここだけはコンコースからピッチの様子は見えません。
建設中のエディオンピースウイング広島も同様に、ホームのサンフレッチェサポーターズシート(南サイドスタンド)はワンスロープ型の構造となっています。

この構造もあり、ガンバのサポーターの応援の迫力は凄かったですね。

 

一方で、パナソニックスタジアムのアウェイサポーターは、
1層目ではなく2層目のこの限られた区画が指定されています。

 

収益性の高い1層目を、流動的なアウェイサポーターに開放しないという戦略は分からなくはないですが、
せっかくの素晴らしい専用スタジアムにも関わらず、これはアウェイサポーターには優しくないポイントですね…。

それでもサンフレッチェサポーターの熱い声援は、かなりスタジアムに響いていました。

 

 

「これが専用スタジアムか…」臨場感あふれるスタンドへ

いよいよスタンドに入ります。
確保したのは、バックスタンド1層目。ゴールに近い席を選びました。

 

 

 

芝生の状態も見えるほどの信じられない近さでした。
ボールを蹴る低い音やライン際で競る一流選手の声や息遣いまで聞こえてきます。
“観ている”というより”体感している”という表現がしっくりきますね。

年間指定席でなくてもこれほどの距離で感染できるわけですから、「これがサッカー専用スタジアムか…」と陸上競技場との違いを痛感しました。

 

最新スタジアムの観戦を終えて

いいですねー。専用スタジアム。
先程書いたように、プロの試合を観るというより体感すると表現したくなるほど、
同じサッカー観戦でも異なる特別な体験をすることができました。

”プロのプレーをのめり込んで観戦する”体験においては文句の付けようがないスタジアムであった一方、
それ以外のエンタメ性、演出については以外とあっさりしたものだったなという印象です。
建設費すべてが寄附金から賄われたこのスタジアムにとって、いかに4万人もの観客がサッカー観戦に集中できるかという「機能美」を追求したスタジアムであるように感じました。

来季から使用する広島のスタジアム「エディオンピースウイング広島」は、収容人数ではパナソニックスタジアムの4万人には届かないものの、
同レベルの観戦体験に加え、多種多様なバラエティシートや広場エリアとの一体性など、
ライトなファンでも楽しく時間を過ごせる空間となっていることに大きな期待をしたいところですね。

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