世界遺産への入り口『宮島口』で進む埋立工事 フェリー桟橋移設へ

追記しました。
旧イズミ本社ビル跡地が駐車場に。建設予定のアパホテル続報(追記)


 
 
「世界遺産の島」宮島へと渡る広島県廿日市市の宮島口では現在、
完了までおよそ6年がかりの「厳島港(宮島口地区)港湾整備事業」が始まっています。
 
現在の港を新たに埋め立て、フェリーを運航する2社の統合旅客ターミナルや緑地等を整備する計画です。
今日、宮島は年間約400万人が訪れる日本を代表する観光地となっていますが、
現在の宮島口フェリーターミナルでは乗り場の分かり難さや、手狭さ、老朽化が課題となっていました。
 
【広島県】:厳島港宮島口地区港湾整備事業について
 
miyajimaguchi-image1.jpg
整備イメージ(上記広島県HP資料より)
 
 
工事は3工区に分けて平成24年から広島県が主体となり行われています。
今年6月には港の西側の「第1工区」の埋め立てが完了しました。
 
miyajimaguchi-kouku.jpg
 
 
 
 
これにともなって、まもなくフェリー乗り場の変更が行われます。
 
【中国新聞】:フェリー2社が仮桟橋
 
20141015miyajimaguchi_chugoku-np.jpg
(2014年10月15日付 中国新聞朝刊紙面より)
 
 
 
miyajima_ferry-henkou.png
変更後(広島県「宮島行きフェリー乗場の変更について」より)
 
現在の桟橋が「第2工区」の埋め立て範囲となるためです。
松大汽船が東側に、JRフェリーが西側にそれぞれ移動します。
 
新しい統合桟橋は2017年春に完成予定、
港湾整備事業すべての工事は2019年度中の完了を見込んでいます。
概算事業費は約50億円です。
 
 
 
 
 
簡単ですが、ここまでが「厳島港(宮島口地区)港湾整備事業」の概要です。
今月中旬に実際に行ってきました。フェリー乗り場の仮変更を控えた宮島口のレポートです。
 
フェリーターミナルの全景です。
 
201410itsukushimakou-1.jpg
 
画像右側の建物がJRフェリーのターミナル。全国でも唯一のJR連絡船として有名ですね。(正確には子会社のようですが)
左側が宮島松大汽船のターミナル。こちらは広島電鉄のグループ会社です。
資料にもありますが、こうして一つの港を2つの会社が分けて運営していることにより、
券売所や乗り場が分かりにくく、待合スペースの不足等の問題がありました。
事業が完了すれば一応一つのターミナルビルとして整備されるはずですが、その時は建物の外観にももう少し気を配っていただきたいものです。
JRと松大汽船で競争するのは結構ですが、画像を見て頂くと分かる通りそれぞれの会社の乗り場が無秩序・煩雑に行われており、お世辞にも美しい景観とは言えません。
 
 
 
松大汽船の桟橋前です。
 
201410itsukushimakou-7.jpg
 
このあたりはやはり古さを感じますね。
左側の建物が土産物を扱う「宮島口もみじ本陣」です。
 
 
上の画像からまっすぐ奥に通り抜けます。
 
201410itsukushimakou-8.jpg
 
写す角度が良くなかったですが、この右側に松大汽船のフェリー桟橋があります。
奥に見えているのは松大カーフェリー乗り場です。
10月30日からはこの撮影場所あたりが新たな松大フェリー乗り場になります。
 
 
 
続いてはフェリーターミナル前のロータリーを南側に進み、JRフェリー乗り場の移設先となる港の南西側を見てみます。
 
201410itsukushimakou-3.jpg
 
 
201410itsukushimakou-2.jpg
 
既に桟橋を移設する準備工事が行われていました。
 
 
覗いてみました。
 
201410itsukushimakou-6.jpg
 
最終的には現行の桟橋の先端あたりまでが埋め立てられます。
 
 
最初に書いたようにこちら側「第1工区」は埋め立てが完了しています。
 
201410itsukushimakou-4.jpg
 
この辺りが工事期間中のJRフェリー乗り場となるようです。松大汽船より一日早い10月29日から変更となります。
手前に浮いてる黄色いものは「汚濁防止膜」(シルトフェンス)ですね。
埋め立て作業時に発生する濁水を流出させない為に、海面から海底までを膜(カーテン)で覆っています。
 
 
目を凝らせば厳島神社の大鳥居も確認できました。
 
201410itsukushimakou-5.jpg
 
 
「厳島港(宮島口地区)港湾整備事業」の完了は2019年度の完了を見込んでいます。
なんとか2020年の東京オリンピック・パラリンピックには間に合います。
日本を代表する観光地の入り口として相応しい港になることを期待したいですね。


 

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