世界遺産の島「宮島」は、毎年約400万人が訪れる広島を代表する観光地ですが、
その宮島に渡る玄関となる広島県廿日市市(本州側)の宮島口では現在、
手狭になったターミナル一帯を再整備する「厳島港宮島口地区港湾整備事業」が行われています。
既存の港湾の一部を新たに埋め立て、フェリーを運行する2社の統合旅客ターミナルや新たな待合スペース等を整備する計画です。
前回の状況です。
なんと2年以上ぶりの更新となりました。
改めて計画をご紹介しておきましょう。
【広島県 / 厳島港宮島口地区港湾整備事業について】:
平成31年1月更新 パンフレット(厳島港港湾整備事業 宮島口地区) (PDFファイル)(29.05MB)
2020年春までに整備する計画となっている旅客ターミナルは、新たに埋め立てられた区画です。
2018年7月に完了しました。
新ターミナルビルの建設は既に始まっています。
その新旅客ターミナルについて、新しいイメージ図が資料内に公開されていますね。
基本コンセプトは、広島県の設計プロポーザルで選定された、乾久美子氏の設計事務所提案のものです。
詳細なイメージ図になり、大きな屋根に「入れ子」のようにして各種機能が入っている様子が分かりますね。
【architecturephoto.net】:乾久美子が、広島の「厳島港宮島口地区旅客ターミナル」設計プロポで、設計候補者に選定
JR宮島口駅前から、フェリー乗り場方面に近づきます。
現在のフェリー乗り場です。
背後に大型クレーンと、既に構築されている鉄骨が確認できます!
向かって右側、JRフェリー暫定乗り場付近から。
新しいターミナルビルはここまであるので、かなり東西に長いビルであることが分かります。
続いて、宮島松大汽船の暫定乗り場方面。
切妻の大屋根をともなった新たなターミナルビルの輪郭がはっきり確認できますね。
現在のターミナルの建屋からこれだけ海側に移動することになります。既存ターミナルの場所は、ロータリーが拡大されるようです。
宮島松大汽船の乗り場がある桟橋東側に、みやげ物販売やレストランが入る「もみじ本陣」があります。
右奥が桟橋前のロータリーです。
ちょうどこのあたりが、将来の新しい「広電宮島口」の移設先になります。
振り返ります。
すぐ左手が現在の広電宮島口駅、道路を挟んで右手の「もみじ本陣」が駅の移設予定地です。
国道2号線からのアクセス道路より海側に移設することで、踏切を解消し混雑緩和を図る狙いがあります。
ちなみに、宮島松大汽船ももみじ本陣を運営する広電宮島ガーデンも、広島電鉄のグループ会社です。
現在の「広電宮島口駅」。
広電の駅及び電停で唯一、改札方式で料金収受が行われています。
駅の売店は閉店していました。
比較的新しい駅ですが、令和の時代からはよりフェリー乗り場・ターミナルに近い新しい駅に切り替わることになります。
少し歩きました。ボートレースが行われる競艇場前の歩道橋から。
画像右側から奥にかけて、広電の線路と駅がある構図ですが、
移設により現在より海側の駐車場の敷地を通り、姿を表し始めているターミナルビルのそばに直結される計画です。
新たな旅客ターミナルと桟橋の大屋根は2020年春までに整備が完了する予定で、
2020年春以降に広電宮島口駅の移設、アクセス道路の整備が行われる事になっています。