宮島口地区港湾整備事業 2023.08(Vol.23)

世界遺産の島、宮島を対岸に望む宮島口地区では、より快適でバリアフリーな港を実現するため、
2013年から「厳島港宮島口地区港湾整備事業」として地区の再整備を行っています。

港湾を一部埋め立てて確保した用地に、新たにみやげ物販売や飲食を提供する新旅客ターミナル「etto(エット)」2020年2月、完成しオープンしました。

旧フェリーターミナル跡地には新たに広電宮島口駅が整備され、2022年7月に移転・供用が開始されています。

その後も引き続き、立体駐車場や緑地の整備が続けられてきました。

久々に現地を訪れてみたのでご紹介します。

 

前回の状況です。

広島電鉄が進めていた広電宮島口の移設工事が完了し、2022年7月2日の午後から供用を開始しました。 宮島口地区一帯ではより快適でバリアフリーな港を実現するため、 2013年から

 

計画の概要

【広島県】:厳島港宮島口地区港湾整備事業について


(上記資料より)

 

(広島県『厳島港宮島口地区港湾整備事業について平成31年1月更新 パンフレット(厳島港港湾整備事業 宮島口地区) (PDFファイル)(29.05MB)より)

 

車道付け替えで駅舎横の歩行者空間が完成!

広電宮島口駅とフェリーターミナルビルの状況です。

 

 

お盆休みのど真ん中。
統合されたこの新しいフェリーターミナルでは過去一番と思える程の観光客の方々がいらっしゃいました。
嬉しいですね。

 

もう一度、フェリーターミナル正面に戻り、今回のトピックを見ていきます。

 

従来、既存のロータリーから、フェリーターミナルと広電宮島口駅の間を抜けるように、
松大汽船のカーフェリー乗船用のアプローチ道路が横切っていました。
しかし、ついに切り替えが行われたようで、この道路は閉鎖。
完全な歩行者用空間となっています。

一つステージが進みましたね。
今後、この用地の一部を使い、既存のロータリーを拡大します。
この歩行者主体の空間も素晴らしいので、どれくらいの面積がロータリーに侵食されるか気になるところ…。

 

かつて、松大汽船のカーフェリー乗船用の道路があった場所です。

 

ついに!ついに、この広電宮島口駅横のスペースが完成しました!

 

(2022年9月撮影)

整備中の状態と比べると一目瞭然です。
これだけのスペースが歩行者に割り当てたのは思い切りましたね。
テーブルベンチが置かれ、ettoでテイクアウトしたものが楽しめるようなスペースとなっています。
この日はとても座れる気温と日差しではなかったので誰もいませんが…。

 

この整備により、広電宮島口駅Aホームはこの広場にダイレクトで繋がるようになり、
降車客がそのまま港の雰囲気を楽しめる空間が実現しました。

 

全扉での車内運賃収受を念頭においたこのような構造。
国内でも非常に珍しい場所となります。

 

 

緑地の整備が進むターミナル東側

ettoから駅舎の東側を見下ろします。

広電が運営する立体駐車場(右)と管理棟(左)が完成し共用を開始しました。

 

さらに、海側(フェリーターミナル・ettoの東側)では、当初の計画通り緑地の整備が進められていました。

 

 

 

(広島県『平成31年1月更新 パンフレット(厳島港港湾整備事業 宮島口地区) (PDFファイル)(29.05MB)』より)

これまで工事の作業ヤードとして利用されてきましたが、一連の整備がほぼ終わり仕上げの工事が行われています。
これまでの宮島口は意外と海が見えるスポットが少なかったですが、
ここは気持ちよく海と対岸の宮島が眺められそうです。

 

カーフェリー乗船車両は宮島街道から新設された立体駐車場およびターミナル前ロータリーへ向かう車両と同じアプローチを通ります。

 

このあたりの交差点形状も少し手が加えられましたね。
流石にお盆の行楽シーズンなので、宮島口方面に向かう車の列が宮島街道まで伸びています。
付加車線でギリギリ収まるか収まらずに宮島街道の本線に影響を与えるかどうかのところでした。
歩道の形状を見る限り、ボートレース場方面に歩道の延伸等、改良が行われそうな雰囲気です。

 

駐車場への自動車用スロープ横。

 

新設軌道に踏切が設けられているのを不思議に思っていましたが、松大汽船のカーフェリーを利用する車両向けのアクセス道となりました。
2枚目の画像で、先程ご紹介していた整備中の緑地の横に繋がります。

 

踏切に曲がらず、先程の道をもう少し進むと立体駐車場への入口となります。

 

お盆休みのど真ん中で年間を通しても最混雑時に近い状況と思われます。
300台を収容可能な駐車場は満車に近い状態が続いていました。

中国新聞デジタル】:宮島口の立体駐車場3月1日開業 踏切待ちの渋滞回避、スロープで3階へ

 

こちらは新しい駐車場の向かい、旧広電西広島駅跡地です。

 

既に解体されて久しいですが、平面式のコインパーキングがオープンしようとしていました。
暫定的な活用と思われますが、広電が将来的にどのような活用を考えているか注目ですね。
ここも立体駐車場にするかと思いました。

引き続き地区の変化を気にかけていきたいです。

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