竣工・開庁した海田町役場 2025.01 特徴的な浸水対策など

安芸郡海田町が進めてきた新庁舎の新築移転工事が完了し、2023年9月に開庁しました。
旧庁舎は老朽化や窓口が分散して不便であったことに加え、
広島市東部地区連続立体交差事業に伴う移転対象となっており移転に迫られていました。

新庁舎の建設地に選定されたのは、東広島バイパス海田西ICが目の前の広島県海田庁舎の跡地。

地震や水害のリスクに備え、執務機能を2階以上階に配置し、1階をギャラリー等の開放的な空間とすることで、まちの新たな交流拠点としての役割も期待されています。

 

前回取り上げた時の状況です。

広島市に隣接する安芸郡海田町では、老朽化した現在の庁舎に代わる新しい庁舎の整備を進めています。 新庁舎は海田市駅に近い現在の庁舎から南におよそ700m。広島県の元海田庁舎の跡地に

 

 

新庁舎の概要

【海田町】

完成イメージ
(海田町『 海田町新庁舎建設工事実施設計(概要) [PDFファイル/1.26MB]』(https://www.town.kaita.lg.jp/uploaded/attachment/8806.pdf)より)

名称 海田町役場(新庁舎)
高さ ◆ 21.42m(最高高さ)
階数 ◆ 地上4階
用途 ◆ 庁舎・駐車場
構造 ◆ 鉄筋コンクリート造、鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
柱頭免震構造
敷地面積 ◆ 3,687.80平方メートル
建築面積 ◆ 1,998.45平方メートル
延床面積 ◆  5,295.86平方メートル
着工 ◆ 2021年2月
竣工予定 ◆ 2023年7月
開庁予定 ◆ 2023年9月
設計 ◆ 現代計画・野沢建築工房設計共同体
施工 ◆ 清水建設・鴻治組建設工事共同企業体
事業費 約39億円

★:現地看板、◆:公式資料
(最新の情報を採用)

 

交流スペースとして開放される1階

東側から、新しい庁舎に近づきます。

 

2023年に全線開通した東広島バイパスの海田西ICの目の前、
広島県の旧海田庁舎跡地に移転しました。

 

東側からの全景です。

海田町役場の新庁舎です。
町の人口は約3万人ということで、コンパクトでシンプルな庁舎です。

 

植栽とともに整備された歩道など。

 

河川の氾濫や津波等の災害に備え、庁舎の執務機能や主要な設備機器は2階以上に設けられています。

 

 

1階分の柱の上に積層ゴムを設けた「柱頭免震構造」を採用します。

 

エントランス。

 

1階は町民の交流スペースやギャラリー等、庁舎の中枢ではない機能で普段は開放されています。
休日に撮影したこの日も1階は開放され、学生などに利用されていました。

 

 

庁舎外から2階に至るアクセスデッキ

西側から。

 

 

木材を用いたルーバーとともに、駐車場内にある特徴的なデッキが目立ちます。

 

アクセスデッキと名付けられたこちらは、浸水時に1階に止水板を設置した際にも庁舎に出入りできることを目的として設置されたものです。

 

下部は駐車場などに利用されています。

 

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