JR広島駅南口再整備 2025.05(Vol.95)<駅ビル編> アトリウム空間周りで変化続く

JR広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が、2025年3月24日に開業しました

新しい駅ビルは、広島駅南口広場の再整備の核となる施設として、JR西日本が2020年から建て替えを進めてきました。
地下1階から9階に、カフェやコスメ・雑貨、中四国最大の飲食店街やシネマコンプレックスなど、およそ220テナントが集積する商業施設です。
9~20階を占める「ホテルグランヴィア広島サウスゲート」も同時開業しています。

大きな節目は迎えたものの、広島駅南口では今後も
公共交通の利便性向上や歩行者ネットワーク強化を目的とした工事が進められます。

 

前回の状況はこちらです。

JR広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が、2025年3月24日に開業しました。 新しい駅ビルは、広島駅南口広場の再整備の核となる施設として、JR西日本が202

 

 

自由通路接続部の『通路化』完成近づく

広島駅南北自由通路から、駅ビルミナモア方面に進みます。
1階に降りる階段付近の状況です。

中央部が1階へ降りる階段・エスカレーター。
向かって左側が供用済みのミナモアへの通路、右側が中央階段を縮小して整備中の通路です。

 

頭上に、南口各方面を案内するサインが新設されました!

 

 

見慣れないオレンジ色はビッグフロント広島を指しているようです。

 

階段部分を通路化している部分です。

 

通路に面して設けられるテナントスペースの外観がはっきりと分かるようになっています。
また、エスカレーター横の壁面にも化粧板が貼られ、その奥の1番のりばなどが見えなくなりました。
完成が近づいているのを実感しますね。

 

ミナモア3階の連絡通路から見下ろしました。

 

右側が供用中の通路、そして階段・エスカレーターを挟んで左側が整備中の通路です。
床板に本設のタイルなどが張られました!

 

この日はカープもサンフレも広島でのゲーム。
観戦客に加え、どこを向いてもいらっしゃるインバウンドの方々で広島駅は大混雑でした。

数えきれないくらい訪れていますが、この日の混雑はトップレベルだったように感じます。
そうした雑踏と、未供用で静寂としている新通路の対比は印象的でした。

 

 

店舗スペースなど1階の整備状況

先ほどの自由通路から、階段を下りて1階に移動しました。

下りた右手側、まだ仮囲いに覆われている部分では、徐々に店舗の区画が形作られてきているようです。

 

バスのりば側から見た様子です。

 

内装はまだこれからですが、ガラス張りの区画ができようとしています。
ミナモア出店テナントの中で、マクドナルドのみ2026年春開業予定とリリースされています。
ここに入る可能性が高いですね。

 

こちらは地下広場への階段付近です。

 

既存のエレベーターの美装化が完了しました。

 

 

路面電車のりば完成へ 2階アトリウム空間

ミナモアの2階に戻りました。

営業運転の開始まで2か月となった、路面電車駅前大橋線。
車両が乗り入れる駅ビル2階のアトリウム空間です。

 

 

真新しい路面電車のりば。軌道部分やのりばの床面など、すべての舗装も完了し限りなく完成した状態となっています。
のりば上のサイン(A~E)と歩行者空間のサインが同じラインで並んでいるのが美しいです。

 

大屋根を支える支柱です。

 

 

アトリウム空間から。

 

折り鶴をモチーフにした三角錐の柱。
以前よりも白く明るくなった気がします。
完成仕様に塗装されたようですね。

 

のりばの下部には電気室の建屋が完成しています。

これをご覧いただいて分かる通り、大屋根の支柱は基礎に繋がっておらず、桁の上に乗っかっている状態です。

 

 

Aペデストリアンデッキの橋脚設置

2階アトリウム空間からエールエールA館へのペデストリアンデッキ「Aデッキ」です。

 

 

3本の橋脚が姿を現しています。
路面電車のりば横の「賑わい広場」から、城北通りを横断するデッキが設けられます。
エールエールA館にも専用の出入口が新設されるほか、館内通路と猿猴川に至る歩行者橋も新たに整備され、河川までの歩行者空間が整います。

 

南口広場の西側、かつてのバスのりば空間です。

 

 

バスのりばは昨年6月に駅ビル内1階に移設されました。
旧のりばは作業ヤードとして閉鎖された状態が続きますが、ここにきて大きな足場のようなものが設置されました。
Aデッキの橋桁を組み立てるためのものでしょうか。

 

ミナモアの開業とともに開通したJPビルディングとをつなぐデッキです。

渡り終えたところに、以前までなかった「HIROSHIMA JP BUILDING」のサインが取り付けられましたね。

 

 

ビックカメラ方面を繋ぐ『Bデッキ』の建設開始!

変わってこちらは路面電車新ルートより東側。

 

 

駅ビル2階とビッグフロントひろしまを繋ぐ「Bデッキ」の新設工事が早くもスタートしました。
歩道の大部分が閉鎖され、既に植栽やエレベーターも撤去されています。

現在リリースされている情報では、Bブロックへのデッキが開通するのは2029年春となっています。
4年もかかる工事ではないように思いますが、進捗状況に注目しておきたいです。

 

模型で確認する完成状態。

JR広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が、 いよいよ今年3月24日に開業します。 駅ビルを含む広島駅南口では、広島市とJR西日本、広島電鉄の3者が、 広場

 

駅ビル側です。

Bデッキはこのあたりの工事着手まで時間がかかりそうですね。
路面電車地上駅の撤去、駅前ロータリーの整備、2階歩行者賑わい空間の整備が完了してようやくデッキの供用が可能となります。

 

今回は以上です。

6月からは駅前大橋ルートの試運転が始まります。アトリウム空間に路面電車の車両が乗り入れてくる光景が待ち遠しいですね。

▼今後のスケジュール

2025年3月 ・広島駅新駅ビル開業(3/24)
・広島JPビルディング接続デッキ、Cブロック接続デッキ供用開始(3/24)
2025年8月 ・路面電車駅前大橋ルート営業運転開始(8/3)
2026年春 ・路面電車循環ルート営業運転開始
・Aブロック接続デッキ供用開始
2028年春 ・2階にぎわい広場供用開始
2029年春 ・南口交通広場(バスエリア・マイカーエリア)の供用開始
(利用可能なエリアから順次オープン)
・Bブロック接続デッキ供用開始

 

おまけ。エールエールA館屋上広場からみる駅ビル。

 

東棟「ソラモア広場」は、日中多くの人で賑わっています。
西棟ホテルエントランス前は特に何もなく人も疎らなので、今後何らかの活用に期待ですね。

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