広島電鉄、23年ぶりとなる新系統『循環線』開業日は2026年3月28日に決定

広島電鉄は、路面電車の旧比治山線の一部を活用して整備を進めている循環運転について、
2026年3月28日から「循環線」として運行を始めることを明らかにしました。同社では03年の7号線以来、23年ぶりに新しい系統が開業することになります。

「循環線」は広島市や西日本旅客鉄道と連携して進められている広島駅南口広場の再整備事業の一環として、昨年先行して開業した駅前大橋ルートに続く新たな交通網の整備となります。
比治山エリアと市内中心部を繋ぐ路線は、日中時間帯を中心に平日は25分間隔、土休日は45分間隔で運行を始める予定です。

 

 

路面電車『循環線』の概要

【広島電鉄】:路面電車 循環線について

今回開業日が決定した路面電車「循環線」は、広島市内中心部と比治山エリアを回遊する新たな系統です。ニュースリリースに基づく運行の概要は以下の通りです。

(広島電鉄『路面電車 循環線について』(https://www.hiroden.co.jp/topics/2026/0328-loopline_toppage.html)より)

 

▼循環扇概要

開業日 2026年3月28日(土)
運行ルート 比治山エリアと市内中心部を繋ぐ循環系統
(内回り・外回りの2ルート)
運行時間帯 平日・土休日ともに 10:00〜16:00
運行間隔 平日:約25分間隔
土休日:約45分間隔
運行本数 平日:内回り15本、外回り15本
土休日:内回り8本、外回り8本

 

 

都市交通の”幹”としての役目を―『循環線』への懸念

昨年開業した駅前大橋ルートの計画段階において、当初は廃止される方針であった的場町電停および段原一丁目電停ですが、
近隣住民からの廃止反対の声に対する代替案として設定された経緯を持つ路線です。

今日の夕方の地元ニュース番組、RCC「ニュース6」で路面電車の駅前大橋線に関する興味深いニュースが取り上げられました。 駅前大橋線の建設による電停の廃止に反対していた的場町等の住民

 

広島電鉄の市内線、なかでも相生通りの本線は現状でも路線容量が限界に近い状態にあります。
抜本的な路線の再編等がなされないまま、既存の系統に循環線が追加されることに留まっており、
さらなる速達性の悪化やダイヤ乱れの増加を招きかねません。

そもそも、本来都市の軌道系交通の路線設定というものは、街全体の未来を見渡した確固たるビジョンに基づいて行われるべきものです。
”局所的な意見”に個別対応するために、場当たり的に系統を追加することは望ましくない。

ただ、今回発表された内容では、運行時間帯を10時から16時に限定し、朝夕の通勤・通学ピーク時間を避けた設定になっていることは評価できます。
今後は、この設定本数が全体の運行にどの程度影響を与えるか、期間を区切って精緻に検証し、継続的な改善を図られることを願います。
将来的には、相生通りを通り市内で完結する1号線、3号線、6号線、7号線をこの循環ルートに段階的に取り込むなど、
”運行総本数を増やさない”方向での再編
を検討すべきです。

私は以前から書いているように、路面電車の速達化及び定時運行には、系統と電停の統廃合と共により充実した優先信号を整備するのが理想だと考えます。(ビジョン)
自動車への影響を抑えながら路面電車への優先信号を実現するためには、優先される路面電車の運行本数を戦略的に減らしていくアプローチが必要です。

 

循環線とは直接関連はありませんがこの際、あえて批判を恐れずに書きます。
路面電車が目指すべき姿は、運行体系を高度化したLRTとして都市の移動の「幹」となるべき公共交通機関であって、観光資源ではありません。

定時性・速達性の確保と輸送力の向上という本来の機能に注力するためにも、ダイヤを圧迫する要因となり得る団体・貸切電車やイベント電車の運行、そろそろ抜本的に見直す、あるいは取りやめるべき時期に来ていると考えます。

真に市民と観光客の利便性に資する持続可能な交通体系の構築を期待します。

広島電鉄の路面電車「循環線」は、2026年3月28日の開業予定です。

 

Subscribe
Notify of
guest
2 Comments
古い順
新しい順 高評価順
Inline Feedbacks
View all comments