広島県廿日市市のJR山陽本線「廿日市駅」では、2018年度の完成に向け南北自由通路を建設し駅を橋上化する工事が行われています。
【広畑裕一郎のがむしゃらブログ】:JR廿日市駅自由通路等新設工事の施工にかかる説明資料(PDF, 353KB)
完成イメージ(現地看板から)
前回の状況です。
JR廿日市駅 橋上化工事 2015.07(Vol.5) 自由通路外観あらわに
昨年6月頃から工事が行われていますが、いよいよ一部開業のスケジュールが明らかになりました。
駅に貼りだされていたものです。
10月3日(土)から、旧跨線橋と仮駅舎の使用を中止し新しい橋上駅舎に切り替えられる事が分かりました。
但し、近年橋上化された西条駅と同様に南口から改札に至る経路のみで、北口へはまだ抜けられません。
北口広場の整備と自由通路の開通は来年3月になるものと思われます。
建設工事が進められていた新しい駅舎は、シートや足場がほぼ外され完全な外観が分かるようになりました。
おおー!木材を全面に押し出してかなり独特な駅舎になっています。
1階部分と2階部分で木の色が違うのが気になりますが、ほぼイメージ図通りの建物に仕上がっていると思います。
「JR廿日市駅」のプレートの下には、「セブンイレブン・キオスク」が同じく10月3日にオープンするそうです。
近くから見上げます。
天井は複雑に木材が組み上げられているのが確認できます。
全面ガラス張りで開放感はかなりありそうです。早く入ってみたいです。
1階入り口付近の様子。
自由通路へ上がるエレベーターも整備されますが、10月3日の段階では使用できないようです。
改札を通りホームに入りました。ここから自由通路及び跨線橋の様子を。
通路の天井にも木材が使用されていますね。
ホームも完全に橋上駅舎の雰囲気に様変わりしました。
ホーム上にところどころ黒いシートで目隠しされている部分があります。
供用開始後、西側岩国方面に停止位置が移動した段階での乗車位置案内が用意されているものと思われます。
驚いたのはこちらでした。
丁度跨線橋の真下にあたる下り岩国方面のホームに、路線カラーを反映させた新しい駅名標が設置されていました。
カラーが入った駅名標になるのは、広島、新白島、横川に続き3駅目です。
注目すべきは右上にシールで隠されている部分。
これは「特定都区市内」(広島市内)を表す「広」のマークでは無いでしょうか!?
長距離移動の際、この範囲なら同じ広島駅と見なされ乗車券を買わなくても良いということを示すアレです。
これまで山陽線の西の境界は隣の五日市駅まででした。厳密な「広島市内」の範囲です。
少なくとも廿日市駅までは今後「広島市内」として扱われるようになる可能性が高いですね。
廿日市市が働きかけを行っているとすれば、宮島口や廿日市市の境界である大野浦まで拡大されるかもしれません。
多くの観光客が訪れる宮島まで特定都区市内が適用されることになれば、切符を買い直すもしくは乗り越し精算する必要がなくなるので利便性がかなり良くなりそうです。
構内の案内はもちろん路線記号付きです。
上りホームから。
南北両駅前に面する駅舎は外壁に木材を使用した特徴的な見た目ですが、内側はこの通り無機質な色のパネルで覆われています。
階段部分も天井の化粧板は省略されているようです。(照明の使い方は新しいですが。)
廿日市市が手掛ける部分と改札を抜けた後のJRが手掛ける部分の温度差を少し感じてしまいますが、これは責められません。実現しただけでも良しとしましょう。
もうすぐ使用できなくなる旧跨線橋から、北口の様子を覗いてみました。
手前では駅前ロータリーの形が分かるようになってきています。正面奥では現場事務所が建ち、分譲マンションや福祉施設を建設する再開発の工事が始まろうとしていました。
今回は以上です。
10月3日(土)、廿日市駅は橋上駅舎の暫定開業を迎えます。
またその時に訪れてみたいです。