住友不動産などが計画する広島駅北口への超高層複合ビルのイメージなど

広島駅北口二葉の里地区で、住友不動産などが計画する大規模開発のイメージパースや規模が明らかになってきました。

広島市により、広島駅新幹線口周辺地区の都市計画(地区計画)の変更に関するお知らせが公開されました。
変更計画書の原案とともに配置計画やイメージパースが確認できるようになっており、
関係者の意見を受け付けます。

対象地は2013年に一般競争入札により国からイケア・ジャパンが取得しましたが、
出店の動きが無いまま2021年に売却。
住友不動産が、マンションやオフィス、温浴施設を含む複合施設の開発を計画しています。

 

 

計画の概要のおさらい

広島駅北口に地上34階複合ビル計画! 元イケア出店予定地が動き出す

 

(2022年8月、管理人作成)

 

昨年8月に中国新聞で報じられた時のブログ記事より。
住友不動産による、オフィスやホテル、温浴施設等を併設し上層階はマンションとなる複合タワー、
そして大和ハウス工業による商業施設を併設したオフィスビルが計画されていることが明らかになっています。

 

【中国新聞デジタル】:イケア跡地、マンションや温浴施設の34階ビル計画 広島駅北

中国新聞の記事を要約すると、

  • 住友不動産と大和ハウス工業がそれぞれビルを建設
  • 住友不動産が計画する複合施設は地上34階、高さは約120m。
    • マンション、温浴施設、レストラン、ホテル、オフィス等で構成。
    • 2024年着工、2027年完成予定。
  • 大和ハウス工業が計画するオフィスビルは地上10階。
    • 1階は飲食店などが入る商業施設となる。
    • 2024年着工、2025年完成予定。

 

公開された地区計画変更の原案

コメントでyoshiさんに教えていただきました。
ありがとうございます。

【広島市公式ホームページ】:都市計画(地区計画)の原案の縦覧について

計画書、理由書には、これまでの土地区画整理から他の街区の開発に至った経緯や、地区の目指すべき姿が記載されています。
何が変わったのか、変わるのかはこの資料では読み取れませんでした。すみません。

 

驚いたのは、事業者からの正式な発表の前に、施設の配置図やイメージパースが公開されていたことです。

配置図
(広島市:都市計画(地区計画)の原案の縦覧について『参考図(施設建築物計画図1) [PDFファイル/5.39MB]』より)

配置計画は昨年テレビ報道に出ていた通りです。
イズミ本社ビル北側に住友不動産による複合高層タワー、
その西側に大和ハウス工業によるオフィスビル
という構成。北西側は自走式の立体駐車場です。

 

イズミ本社ビルの西側から北側の二葉山にかけて、「シンボルロード」という歩行者通路が目を引きます。
東側の広島高速5号線の方向から伸びる通路と合流した敷地中央部は「中継広場」として、
マンション住民、オフィス関係者、ホテル・温浴施設来訪者などが交流できるスペースを目指しす計画のようです。

 

公開されたイメージパースの一部。

イメージパース
(広島市:都市計画(地区計画)の原案の縦覧について『参考図(施設建築物計画図1) [PDFファイル/5.39MB]』より)

 

配置図
(広島市:都市計画(地区計画)の原案の縦覧について『参考図(施設建築物計画図1) [PDFファイル/5.39MB]』より)

タワーは現時点の計画で、最高高さ128.5m、地上33階・塔屋1階となる模様。
広島駅北口エリアでは、高さ約110mのTHE HIROSHIMA TOWERを抜き、1番の高さになります。

 

 

配置図
(広島市:都市計画(地区計画)の原案の縦覧について『参考図(施設建築物計画図2-1) [PDFファイル/23.66MB]』より)

大和ハウス工業のオフィス等は、高さは50m程度、地上10階の規模です。

「シンボルロード」のイメージがしやすいですね。。
大和ハウスが手掛けるオフィスの1階はオープンな商業施設になりそうで、その賑わいがシンボルロードを介して地区に波及すればいいですね。

 

雑感

パースは歩行者による回遊性や交流を意識したものに仕上げられていると思います。
仮にイケアだと、大きな駐車場に倉庫がドンと置かれているだけの街並みになっていたでしょうからね。

ただし、ここに人の流れをここに持ってくるにはかなりの努力と話題作りが必要だと思います。
広島駅チカと言っても二葉の里の先に主な目的地がなく回遊性には不利な土地です。
そういった意味では明確にここに来る目的があるような集客施設(それこそイケア、もしくは音楽ホール、アリーナ等)が適しているはずでした。

大手不動産ですから色々思案されていると思いますが、今のところは少し不安です。

大和ハウス工業によるオフィスビルについては、
10階建てでも建築面積が広いので延1万平米弱はありそうでしょうか。
テナントが埋まるかどうかということと、都心部におけるオフィス供給先の分散で他の開発に影響を及ぼす可能性があるか、気になるところです。

 

昨年8月の段階の報道では、

住友不動産が計画する複合タワーは2024年着工、2027年完成予定、
大和ハウス工業が計画するオフィスビルは2024年着工、2025年完成予定です。

今後事業者から詳細な概要も公表されてくるはずなので、そちらを待ちたいですね。

 

イズミの本社ビルの周りを取り囲む対象地。

(2022年2月撮影)

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