広島市サッカースタジアム等整備事業 2023.10(Vol.18)

Jリーグサンフレッチェ広島の新たな本拠地となるスタジアムが、2022年2月に広島市中区中央公園で着工しました。

広島市が主体となり整備するこのスタジアムは3万人収容で、マツダスタジアムのように多種多様なバラエティシート、VIPルーム等が設けられます。
広場および西側の河川敷エリアと、スタジアム内それぞれの回遊性を高める2層のコンコースも特徴の一つです。

広場と一体となり、旧広島市民球場跡地エリア、広島城エリアともデッキで接続し、
「まちなか」に開かれた新たなシンボルとなります。

スタジアムの命名権を株式会社エディオンが取得し、完成後は「エディオンピースウイング広島」という愛称が用いられることも決まりました。

2023年末に竣工し、2024年のJリーグ開幕から使用される予定です。

 

前回の状況です。

Jリーグサンフレッチェ広島の新たな本拠地となるスタジアムが、2022年2月に広島市中区中央公園で着工しました。 広島市が主体となり整備するこのスタジアムは3万人収容で、マツダ

 

 

事業概要

【建設中】広島市サッカースタジアム整備事業

 

【広島市公式ホームページ】:サッカースタジアム等整備事業の基本設計

 

【大成建設】:広島市サッカースタジアム等整備事業

(上記HPより)

 

【サンフレッチェ広島】:HIROSHIMAスタジアムパークPROJECT

 

駐車場など外構部の整備も始まった西側メインスタンド

大成建設が公開するプロジェクトニュースによると、
隣接する広場の整備も含めた進捗率は、10月1日時点で約66%
スタジアム本体に限定すると、9月で80%であったことから10月中旬時点では85%前後と推定されます。

 

西側に流れる旧太田川(本川)に架かる空鞘橋から。

 

遠目からでは完成したのかと見間違うほどの仕上がりです。
2層目の裏側、斜めの柱材に支えられる放送席等の施設がまるで宙に浮いているようで非常にダイナミックです。

 

屋根とスタンドをあえて設置しない、”まちに開かれた”部分となる南西と南東の角。
大きな変化がありました。

 

南西側の角に設けられるDゲートです。
(ゲートの名称については記事末尾参照)

おそらくチケット確認をする場所になると思われる場所に、ガラス張りの上屋が設けられています。

 

真横から入場ゲートを見上げた様子。

入場ゲートの上屋は着工当初段階のイメージパースでは日光を透過する膜タイプのものが描かれていましたが、ガラス屋根にグレードアップしました。
こうしたものも想定を上回る寄付が集められた結果なのでしょうか。

それにしても、ガラス張りとなっている南側のスタンド屋根が非常に明るく開放的な雰囲気を与えてくれますね。
可能な限り日光をピッチに届け、芝生の育成を促進します。

 

その入場ゲートの下部の様子。

あたりが整理され道の輪郭が姿を現しています。
かつて中央公園の西側にあった道路がここに復旧されます。城南通りと基町護岸と繋がる歩行者デッキ「南西側デッキ」は、その道路を越えるように設けられます。

 

(広島市:サッカースタジアム等整備事業の実施設計◆サッカースタジアム等整備事業の実施設計の概要 [PDFファイル/16.26MB]』より)

 

西側に回り込む歩行者デッキの先です。

タクシー乗り場へと降りる階段が確認できます。

 

西側の道路はその横を北方向に通り抜けていきます。

スタジアムの2階パークコンコースから、西側の「水辺の森」エリアに繋がる北西側デッキが確認できます。
ここも歩行者と自動車の導線分離が徹底されています。お金かかってるな…。

 

「水辺の森」は、スタジアムに隣接する広場エリアの開発区域となっており、
開発を担うNTT都市開発により、レストランやSUP・BBQ用品等の貸出ショップが整備される予定です。

(NTT都市開発『広島市中央公園「広場エリア(新サッカースタジアム隣地)」の整備着工、商業施設名称を「HiroPa(ヒロパ)」に決定 ~広島市都心部にさらなる賑わいと憩いを生む”都会のオアシス”へ~』より)

 

 

スタジアムの名称サインが付いた!南サイドスタンド

城南通りに面する南サイドスタンドの状況です。

 

 

ほぼ全ての足場が取り外された大屋根は前回の通りですが、ついに名称を示すサインが取り付けられました!
スタジアムの顔です。
夜間は点灯するものと思われます。

 

南東側の角、「Aゲート」にも先程見たDゲートと同様のチケット確認スペースが構築中です。

最も多くの来場者が目にして通過する場所になると思われます。

 

その下、3階メインコンコースに当たる部分がシートの隙間から見えました。

水の流れをイメージしたという、曲線を描いたLED照明が点灯しているのが確認できます。
これは楽しみになりますね。

 

南サイドスタンドが面する城南通りです。

 

歩道の拡幅工事が行われています。
先程触れた西側への市道が元々分岐していたのは画像の横断歩道の奥でしたが、10~20mほど西側に移動します。
縁石でイメージができるようになりましたね。

 

東側バックスタンドとペデストリアンデッキ

北東側から。

 

広場から盛土のスロープで2階パークコンコースに繋がる「だんだんテラス」。
造成が進みます。
4階、5階を行き来する部分では、エスカレーターにガラスの手すりが付いているのが確認できますね。

 

ペデストリアンデッキも着々と形になってきています。

 

 

紙屋町ゲートパーク方面からファミリープールの横を通りスタジアムへ至る「南側ペデストリアンデッキ」。
植栽を撤去しかなり開けた場所になりました。

 

中央公園の西側、国道54号を越える部分です。

 

 

 

 

中央公園広場エリアと広島城エリアを結ぶ「東側ペデストリアンデッキ」です。
エレベーターやスパイラル状のスロープも構築が進んでいるのが確認できます。

 

 

広場エリア着工!ゲートパークに続く民間連携の公園

2024年8月の開業に向けて、スタジアム東側の広場エリアの整備工事も本格的に始まりました。

 

 

スタジアム東側に広がる広場エリアは、Park-PFI制度を活用し民間企業による整備と維持管理・運営が行われます。
広島市では2023年春に開業した旧広島市民球場跡地「ひろしまゲートパーク」に次ぐ公園となります。

【NTT都市開発】:広島市中央公園「広場エリア(新サッカースタジアム隣地)」の整備着工、商業施設名称を「HiroPa(ヒロパ)」に決定 ~広島市都心部にさらなる賑わいと憩いを生む”都会のオアシス”へ~

 

中央公園北東側の角「広高の森」エリアが閉鎖され、本格的な造成が始まっています。

広島市サッカースタジアムは2023年12月末の完成予定で、2024年シーズンから使用を開始します。
東側の広場エリアも並行して整備を進め、2024年8月の全面開業を見込みます。

 

※入場ゲートの名称について

(サンフレッチェ広島『シーズンチケット2024 | 座席図・価格表』より)

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