広島市サッカースタジアム等整備事業 2023.09(Vol.17)

Jリーグサンフレッチェ広島の新たな本拠地となるスタジアムが、2022年2月に広島市中区中央公園で着工しました。

広島市が主体となり整備するこのスタジアムは3万人収容で、マツダスタジアムのように多種多様なバラエティシート、VIPルーム等が設けられます。
広場および西側の河川敷エリアと、スタジアム内それぞれの回遊性を高める2層のコンコースも特徴の一つです。

広場と一体となり、旧広島市民球場跡地エリア、広島城エリアともデッキで接続し、
「まちなか」に開かれた新たなシンボルとなります。

スタジアムの命名権を株式会社エディオンが取得し、完成後は「エディオンピースウイング広島」という愛称が用いられることも決まりました。

2023年末に竣工し、2024年のJリーグ開幕から使用される予定です。

 

前回の状況です。

Jリーグサンフレッチェ広島の新たな本拠地となるスタジアムが、2022年2月に広島市中区中央公園で着工しました。 広島市が主体となり整備するこのスタジアムは3万人収容で、マツダ

 

 

事業概要

【建設中】広島市サッカースタジアム整備事業

 

【広島市公式ホームページ】:サッカースタジアム等整備事業の基本設計

 

【大成建設】:広島市サッカースタジアム等整備事業

(上記HPより)

 

【サンフレッチェ広島】:HIROSHIMAスタジアムパークPROJECT

 

大屋根完成!スタジアムの『顔』あらわに

本川(旧太田川)に架かる空鞘橋から。

 

9月の報道に基づくと、9月中旬にスタジアムの大屋根が完成しました。

足場に覆われていた南サイドスタンドを覆う大屋根の端部が全て見えるようになりましたね!
この距離だともはや完成したようにも見えます。とんでもない存在感です。
美しスタジアム建築の背後に見えるビル群が“まちなかスタジアム”を物語ります。

 

南西側から。

 

コーナー部分の開口部がいつ見ても、どの角度から見ても開放的で美しいです。
大きなトラスとなる三角形の柱がアクセントになりますね。

試合日は熱気あふれる観客の様子や盛り上がる声が周囲に賑わいをもたらしそうです。

 

せっかくなので、お披露目された『スタジアムの顔』。
南サイドスタンドをじっくりと撮ってみました。

 

 

 

スタンド裏に回り込む白い屋根、そして両サイドに伸びやかに広がる大屋根がとても印象的です。
最後のグリーンアリーナから眺める姿は未来的にも感じますね。

 

 

南サイドスタンド まちに開かれた構造

足場類がかなり撤去されたので、南サイドスタンドとその周りの様子をじっくりと観察しました。

 

 

スタジアムの主なゲートは角の4隅に設けられます。
画像の位置は南西の角にあたるDゲート。2階レベルのパークコンコースと3階レベルのメインコンコースに通じる入口を構築中です。

 

南サイドスタンドに巻き込む屋根が非常に独特な形をしています。

 

南サイドスタンドはサンフレッチェ(ホーム)サポーター側のシートとなります。
このスタンドのみ2層のスタンドを上下でラップさせず、ワンスロープ型とすることで、
ビッグフラッグ等の掲出や一体的な応援が可能なつくりとなっています。

 

また、南サイドスタンドの大屋根のフィールド側は、天然芝の育成に配慮し採光できるようガラス製となっています。

 

 

グリーンアリーナの前に移動し、南東側から。

 

南サイドスタンド側に設けられるビジョンも確認できました。
屋根を支える張弦梁に設置されています。

こちらは縦9m×横16mで、北サイドスタンドに設置されるメインビジョン縦9m×横32m(国内最大級)に比べるとコンパクトです。

 

こうしてみると、屋根の面積が広大でスタンドと対比すると非常に深いですね。

大屋根を支える張弦梁にLED照明器具やスピーカー等の各種機器が設置されます。

 

 

西側メインスタンド

放送席やVIPルームなどのホスピタリティが集中する西側、メインスタンドです。

 

 

 

最後の写真は、北西の角から西方向にデッキが構築されているのを確認したものです。
中央公園広場エリアの整備対象地となっており、スタジアムとデッキレベルで往来できるようにするためのものです。
レストランやSUP・BBQ用品等の貸出ショップが整備される予定です。

 

(NTT都市開発『広島市中央公園「広場エリア(新サッカースタジアム隣地)」の整備着工、商業施設名称を「HiroPa(ヒロパ)」に決定 ~広島市都心部にさらなる賑わいと憩いを生む”都会のオアシス”へ~』より)

 

東側バックスタンド

北東側から。

 

広場エリアから2階パークコンコースにつながる「だんだんテラス」です。

 

 

都心 紙屋町側から眺めるスタジアムの姿

おりづるタワーから望むスタジアム。

 

 

試合日は明かりが漏れてそれもまた都市の美しい光景となりそうです。
大きく開いた角の部分から、北サイドスタンドとメインビジョンを覗くことができました。

 

相生橋付近から。

個人的に、ますます自分の街を好きにさせてくれる一枚です。

 

スタジアムへのアクセスも準備が進む

ファミリープールの東側から、スタジアムに至るペデストリアンデッキの整備が進んでいます。

 

 

スロープを登り、デッキが城南通りを越えた先では、広場エリアとスタジアムとの結節点となる「スパイラルスロープ」が形作られてきました。弧を描く輪郭がはっきりと確認できます。

 

スタジアムの外壁に、ネーミングライツによる愛称である「EDION PEACEWING HIROSHIMA」のロゴマークが!

現在は南側の大屋根にも同じロゴマークが設置されたとのことです。

 

城南通りでは、歩道の拡幅工事が始まっていました。

 

 

こちらはスタジアム東側。

国道54号を越え広島城三の丸エリアとを結ぶペデストリアンデッキも、この通りスロープができてきており完成が近づいています。

 

広島市サッカースタジアムは2023年12月末の完成予定で、2024年シーズンから使用を開始します。
東側の広場エリアも並行して整備を進め、2024年8月の全面開業を見込みます。

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