JR広島駅南口再整備 2024.06(Vol.72)<新駅ビル編> 路線バスのりばが先行開業!

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。

2024年6月2日、新駅ビルの1階に整備された路線バスのりばが供用を開始しました。
新駅ビルの今後の整備に関連して工事スペースを確保するためのもので、
完成時の路線バスのりばの一部を先行して利用する形となります。
新駅ビルの本設部分が、一般利用者に開放されるのは今回が初めてとなります。

 

前回の状況です。

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。 従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。 建て替えられる新ビルは地

 

 

広島駅南口バスエリア変更の概要

【広島市】:広島駅新駅ビル1階バスエリアの暫定利用の開始について

(広島市上記HPより)

旧駅ビル時代からずっと使用してきた既存のバスのりばは廃止し、路面電車駅前大橋ルートの高架橋やペデストリアンデッキ等の工事等に活用します。
大半のバスのりばは新駅ビル内に移りますが、一部は蔦屋家電前など場所を移します。
詳しくは各バス会社HPをご確認ください。

 

仮囲いから一転、洗練されたバスのりばが出現!

自由通路を南口方面へ。
地下への階段付近でこれまで仮囲いがされていた、ビル西側の部分が一気に拓け、
異彩を放つ新たなバスのりばが姿を現しました。

 

 

これが新しい時代の広島駅路線バスのりば!
温かみのある照明と、スッキリと清潔感のある天井の化粧板、明るいタイルが用いられ、
市内完結の路線バスののりばとは思えない豪華な空間になっています!

何より、巨大化した駅ビルの1階部分を利用しているので、非常に奥行きと幅が広く感じます。

 

まるで高速バスターミナルのような1~5番のりば

まずは新駅ビルの北側(線路側)から、JPビルディング方面に向かってみましょう。
JPビルや大須賀町方面に抜けるには、今後はここを通り抜けることになります。

 

 

間接照明のおかげで明るいだけでなく落ち着いた上質な空間に。
また、2階からのエスカレーターと思われる箇所や、駅ビルに入る自動ドアなどがズラリと並びます。
都市間高速バスのターミナルのようですね。待合室もあるのでしょうか。

 

上記のような雰囲気が西端のJPビル付近まで続きます。
その間、しっかりと本設のサインも設置されています。

 

JR西日本スタイルのサインですね。

 

バスのりば番号。

シートが貼り付けられていますが、このあたりは暫定的な配置かと思いますので、
最終的には変更されて張り替えられるものと思われます。

 

駅ビルの西端、JPビルディングと接する部分です。

これまで駅ビル工事の仮囲いにより奥まった印象のあったJPビルの北側。
このように繋がるのですね。

 

振り返ります。

右側に見える部分は島のようになっていますが、今回はまだ供用されず閉鎖されたままとなっています。車体の右側になる箇所なので使い方が難しい場所ですね。

 

ただ、この島には2階からの階段・エスカレーターが繋がります。

どのような運用となるか、気になりますね。

 

 

ビル西側に集約された路線バス出入口

案内図に記載されていた通り、路線バスの新駅ビルへの出入りは西側のJPビル側に集約されました。

 

 

JPビルディングへのペデストリアンデッキの下をくぐり、ビル内のターミナルに進入していきます。
駅から西側のJPビルや大須賀町方面への歩行者動線は以前までこのデッキ横でしたが、
今回の変更で廃止され、先ほど紹介した駅ビル内部側に変更されました。

 

駅ビルへの出入口部分。

 

センタービルのバスセンターのような光景が、限りなく洗練されて広島駅で見られるのが信じられません。

 

 

暫定開業を感じさせる6~9番のりば

今度はこれまでのバスのりば側の6~9番のりばへ。

 

 

 

巨大な駅ビルの1階部分をほとんど丸々使った広大な空間。
暖色系の照明や徹底してパネルで駆体本体は隠されていることで、洗練度が相当高く感じます。
安易に使いたくはないですが、広島ではないような感覚です。

 

ただし、ここは将来、ビル外部のバスのりばも兼ねる拡張予定の箇所であることから、
先程の1~5番に比べ工事中の箇所が目立つようになってきます。

バス停そのものはまだまだ仮設。この部分は舗装もアスファルトですね。

 

旧バスのりばと。

 

 

新旧が隣り合う部分です。
境目には鋼矢板が埋まっており、改めて新駅ビルの建設現場の内部に入っていることを実感します。

昨日までバスがひっきりなしに通っていた旧バスのりば。非常にひっそりとしていました。

 

 

広島の玄関としての細部へのこだわり

細部にもこだわりを感じる仕上げに驚きました。

 

柱には広島市を流れる河川をイメージした青いラインが統一して入っています。
近くで見てみると、樹脂ではなく陶器のような質感でした。

 

別の柱には、自由通路部等でよく見られるコンセプトの「折り鶴」を模した意匠も。

こちらも樹脂ではなく鉄かステンレス板を曲げて取り付けてあるようでした。
JR西日本の素晴らしい気合の入りようです。

 

また地面は、河川の川砂をモチーフにした明るい配色のタイルが敷かれています。

 

 

その他、今回の変更で見えた変化

廃止された旧バスのりばを横目に、駅前大橋方向を。

 

路面電車の高架橋を支える橋脚が見えます。
奥に見える橋桁は城南通り上空を繋ぐもの。そこから高架駅部(左上)を繋ぐ高架橋も近々構築が始まっていくと思われますが、
その作業ヤードとして旧バスのりばを使用するのでしょうね。

 

自由通路の仮囲いです。

今までなかったデザインのサインが登場しました。
新駅ビル開業時のデザインのテイストが垣間見れますね。

 

新駅ビル内の本設のバスのりばを先行開業させた6月2日(日)のレポートは以上です。
デザイン、質感のこだわりが凄すぎて、驚くばかりでした。

路線バスエリアでこれだけの仕上げになっているので、路面電車のりば、屋上広場、駅ビル内に至るまで更に楽しみになりますね。

記事を公開している6月3日は、新のりばで迎える初めての平日です。
案内誘導など関係者の方々も大変な日々が続きますが、引き続き素晴らしい仕事をお願いしたいです。

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