広島駅南口では、広島市とJR西日本、広島電鉄の3者が一体となり、南口広場の再整備が進められています。
2025年3月24日に広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が開業したのに続き、広島駅から稲荷町電停の間を短絡する路面電車「駅前大橋ルート」と新しい広島駅のりばが、2025年8月3日に開業しました。
一帯では引き続き、地上のバスのりばやマイカー乗降場の再整備、周辺施設までのペデストリアンデッキや大屋根の整備などがこれから2029年春頃にかけて段階的に行われていく予定です。
このうち、駅ビルからエールエールA館までを結ぶペデストリアンデッキについて、
県道37号城北通りをまたぐ部分の橋桁が10月7日の未明に一括架設されました。
付近の光景は再び大きく変わりました。
前回の状況です。
エールエールA館がすぐそこに ミナモアから見るデッキ
新しい広島駅ビル「ミナモア」2階、東西通路から。
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将来のバスのりばとなる施工ヤードに仮置きされていた橋桁が、
城北通り上空に架設されました。
施工には多軸台車が用いられ、全長約29mの橋桁を所定の位置に一気に移動させ設置されました。
今回架設した区間です。
ご覧のとおり、かなり桁厚が薄いことが分かります。
隣の路面電車橋と比べると一目瞭然の差ですね。設計荷重が全く違うことを実感しますね。
ミナモア側、デッキの始点となる接続箇所から。
新しい駅ビルは旧駅ビルよりも数十メートル奥行きが広場側に広がっています。
橋桁がつながることでさらにエールエールA館との近さを感じられます。
路面電車のりば横から。
若干アーチ状の勾配がついています。
なお、最終的には路面電車の橋桁とエールエールA館方面に伸びるデッキとの間も人工地盤で繋がり、歩行者が滞留できる「にぎわい空間」が整備される予定です。
Aブロック接続デッキイメージ
(広島駅南口開発㈱(https://yaleyale.jp/archives/magazines/magazine-vol1)より)
日没後、ミナモアの屋上から見下ろしました。
路面電車橋の右側(西側)に新たな橋桁が架かりました。
まだエールエールA館自体には接続していないようで、新設された出入口に至るもう一ピースは今後施工されていくようです。
この事業は、路面電車橋の左側(東側)にビッグフロントひろしまに接続するデッキも設ける予定で、
最終的には駅前交差点に計3本の橋がかかることになります。
夜間の東西デッキおよび路面電車のりばCホームから
交差点に架かる2本目の橋桁
エールエールA館側に移動しました。
こちら側から見る橋桁もまた違った趣。夜間なので余計に新鮮な光景に思えます。
橋桁本体には化粧板が施されます。
今回施工されたのは城北通りを横断する橋桁本体部分のみ。
地上に降りるための階段・エレベーターや、エールエールA館への最終接続部は今後施工される予定です。
交通量の多い幹線道路を通行止めにして一夜で行われた工事。
携わった方の責任やプレッシャーも大きかったと思います。今回も安全に進めて頂いて何よりです。
お疲れさまでした。
今回架設された橋桁は2026年春に供用を開始し、駅ビル「ミナモア」とエールエールA館を結ぶ人の流れを作る予定です。
時を同じくする来春には、中区から移転する「広島市中央図書館」が8~10階に開業します。
エールエールA館はこれを機に、開業以来最大のリニューアル工事が行われているところです。
以前も述べましたが、流行やこだわりを追求する駅ビルミナモアに対し、エールエールA館は
より気軽にショッピングや飲食が楽しめる”第二の駅ビル”としての役割を確立することを期待しています。
▼今後のスケジュール
2025年3月 | ・広島駅新駅ビル開業 ・広島JPビルディング接続デッキ、Cブロック接続デッキ供用開始 |
2025年8月 | ・路面電車駅前大橋ルート営業運転開始 |
2026年春 | ・路面電車循環ルート営業運転開始 ・Aブロック接続デッキ供用開始 |
2028年春 | ・2階にぎわい広場供用開始 |
2029年春 | ・南口交通広場(バスエリア・マイカーエリア)の供用開始 (利用可能なエリアから順次オープン) ・Bブロック接続デッキ供用開始 |
(広島市『広島駅南口広場の再整備等 事業概要』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/living/doro-kotsu-kasen/1021408/1005978/1016970.html)より加工して使用)