広島高速4号線の延伸 最短ルートで山陽道接続へ

広島市は、広島高速4号を延伸し山陽自動車道に接続する概略案をまとめました。
山陽道五日市ICに接続する当初の想定を見直し、時間短縮効果が大きい最短ルートで接続する計画。
これにより、現在より所要時間を8~11分短縮でき、渋滞緩和や緊急輸送道路としての活用が期待されています。
都市計画決定は2028~2029年度ごろを目指しており、完成は2030年代後半の予定です。

 

 

概要

【広島市】:広島高速4号線延伸事業に関する構想段階評価書等の縦覧について

【Yahoo!ニュース】:広島高速4号と山陽道を接続 所要時間10分短縮 広島市が概略案、完成は2030年代後(中国新聞デジタル)

事業実施想定区域位置図
(広島市『構想段階評価書【要約版】』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/uploaded/life/405023_924096_misc.pdf)より)

当初の山陽自動車道五日市ICへの接続の根拠となっていた西風新都の都市計画「都市センター地区土地区画整理事業」を市が廃止したことから、接続方法の見直しが行われてきました。
まとめられた構想段階評価では、五日市ICへの接続(案②)に対し、高速4号沼田ICを直進し、山陽道広島JCT~五日市IC間に接続する(案①)方が、時間短縮効果や費用面で優れていることから、案①で進める方向が。

評価書は来年1月15日まで市役所等で縦覧され意見が募られます。
その後も検討を進め、2028~2029年度頃を目指し都市計画決定、
2030年代後半の完成を目指します

 

 

あまりに長すぎる開通までの道のり

手続きを経て一歩ずつ進捗していることに、市・公社ほか関係機関の現担当者のご尽力は評価したいですが、
完成は2030年代後半とのことで、あまりにもあまりにも遅い…
都市高速は既存の高速道路網とのネットワーク化されてこそ、人流や物流の円滑化、それに伴う都市の発展に寄与するものです。
目の前に大幹線がありながら、40年もかけて行う規模の事業ではないでしょう。。

なぜ、4号開通時点で次に繋げる動きをしておかなかったのか…行き当たりばったり感が否めません。
確かに高速4号は終点の先に広がる西風新都と広島都心のアクセス向上という側面も強い路線ですが、山陽道と都心部のネットワークの冗長化(西広島バイパスあるいは祇園新道の代替)や県北ひいては山陰地方と広島都心のアクセス性向上にも資するものであり、後回しにするには長すぎです。
本来ならとっくに接続されていて、中広から先の都心に通過交通の流入を防ぐための新路線(高速3号観音方面や高速5号駅北方面)に着手していてもおかしくない。

当時のリーダーにビジョンを示す責任・覚悟が足らなかった、あるいはビジョンそのものがなかったと言わざるを得ません。

平野橋までの国道2号西広島バイパス都心部延伸や、暫定2車線で途切れ箇所もある広島南道路など、広島の道路行政は中途半端なものが多いです。

西広島バイパス都心部延伸は来年1月にも着工します。それはそれで進めていただくのも重要ですが、”都心部に通過交通を流入させない”という都市交通の基本たる目的にマッチする道路計画を議論していくタイミングなのではなのかと思います。

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