JR山陽線の新井口駅で広島市とJR西日本が進めていた、橋上駅舎から北側の路地を歩道橋で横断する立体横断施設が、
2025年11月4日から供用を開始しました。
従来は階段に限られていた北側からの駅利用経路をバリアフリー化するため、市が隣接する民有地を取得し歩道橋とエレベーターを新設したものです。
今後は、未整備となっているJR新井口駅の上りホームにJR西日本がエレベーターの整備を行う予定です。
新井口駅北の立体横断施設概要
【広島市】:JR新井口駅北側市道から高架駅舎に接続する歩道橋の供用開始について
赤色が今回の事業で新設した施設です。
新井口駅は市道と広電宮島線および宮島街道に挟まれた狭い土地に橋上駅舎を設けたため、駅前広場はありません。
北側から駅を利用するためには信号のない横断歩道を渡り階段を上る必要があり、早期のバリアフリー化が課題となっていました。
新井口駅の改札口付近です。
改札のすぐそばに、「井口草津方面」と書かれたデッキ接続口が設けられました。
地上の市道から見た様子です。
市道をまたぐ歩道橋が新設されました。
この敷地は広島市がバリアフリー化のため、民間から取得しました。
エレベーターから新井口駅舎。
長さ約35m、幅約2mの通路です。
駅舎側にあった従来の階段は廃止されました。
バリアフリー化へ残る課題
改札の外のバリアフリー化が進んだ一方、課題も残されています。
JRの改札内では下りホームにしかエレベーターがなく、上りホームには未設置の状態が続いています。
市道が隣接する影響で設置スペースが確保できなかったためですが、今回の立体横断施設の整備を機に広島市が市道の線形を変更してスペースを捻出する予定です。
JR西日本が2027年度までにエレベーターを設置する予定であると、市の資料で示されています。
バリアフリー法では、1日の利用者が3,000人を超える交通施設に対して、段差解消などの対策を講じることが目標とされています。
広島都市圏のほとんどの駅でも、駅舎の橋上化やエレベーターの設置が順次進められてきました。
およそ14,000人/日の利用がある新井口駅でもようやくバリアフリー化が実現しそうです。
【広島市】:商工センター地区まちづくりビジョン検討会
- 資料6 交通施設の現況 (PDF 1.6MB)(第3回 配布資料)
上りホーム。
ホームと市道が隣り合っており、エレベーターおよびホームへの通路の確保が難しい立地となっていました。
市道は現在よりも若干北側に線形が移ると見られます。
広電への乗り換えと商工センターの未来
一方で課題として残るのが、隣接する広島電鉄の「商工センター入口駅」です。
残念ながら、現在のところエレベーターの設置予定はありません。
アルパークの開業に伴い、このエリアは比較的早期から大規模なペデストリアンデッキが整備され、歩行者の円滑なネットワークが築かれてきました。
しかし、広電のバリアフリー状況や、JRとのスムーズな乗り換え環境については、もう一歩の改善が望まれます。
広島市は昨年、商工センター一帯を対象とした「まちづくりビジョン」を策定し、MICE(国際会議や展示会など)施設整備の方向性が決まりました。地元からの「まちづくり提案」でも、駅周辺を一体的に刷新することが求めています。
【広島市】:商工センター地区まちづくりビジョン検討会
- 資料2 商工センター地区街づくり提案 (PDF 9.6MB)(第1回 配布資料)
今後、このエリアは広島市における大規模展示の重要な拠点となっていきます。交通結節点としての機能強化と、誰もが利用しやすい駅周辺環境の実現に向けて、これからの展開に大いに期待したいところです。
B.LEAGUE 1部の広島ドラゴンフライズのラッピングが目を引く改札とペデストリアンデッキ。
次シーズンからメインのホームアリーナはグリーンアリーナになりますが、不定期でサンプラザで開催されることもあるのでしょうか。
広電の商工センター入口駅。発車案内装置として大型の液晶モニターが確認していました。


















