広島駅南口Bブロック地区第一種市街地再開発事業は、都市計画決定から四半世紀以上経て、
2016年8月末に竣工しました。
高さ197.5m、地上52階の西棟「シティタワー広島」を核とし、
低層階にビックカメラ広島駅前店を始めとする複数の商業施設が入る複合再開発となっています。
施設全体の愛称は「BIG FRONT広島」。
【住友不動産】:シティタワー広島|52階建て最高層免震タワー
【URBAN HIROSHIMA 街づくりデータベース】:広島駅南口Bブロック地区市街地再開発事業
竣工レポートはこちら。
施設内の店舗はほぼすべて稼働を始めました。
今回はBブロック再開発と直接は関係ありませんが、
猿猴川に面する施設南側の護岸整備を中心に紹介します。
被爆70周年事業の一環として、この駅前大橋と猿猴橋に挟まれた護岸を賑わい空間に再整備する事業が進行中です。
前回、昨年11月に訪れた時は1枚だけ写真を載せています。
リニューアルが行われたのはBブロック再開発地区のちょうど南側の猿猴川護岸の一帯です。
工事は3月末で完了し、すでに開放されています。
猿猴橋についても2016年3月、戦前の姿に復元されているので
ようやくここも最終的な形に仕上がった事になります。
広場の様子です。
幾つものベンチが設けられ、鬱蒼とした木の中に滑り台などがあった以前の姿が嘘のように開放的な空間になっています。
今後広島市は、月に1回程度アマチュアのミニコンサートやフリーマーケットの開催、
移動販売車による営業で憩いの場としてこの場所を活用していく考えです。
また、今月下旬からはここの船着き場から縮景園を経由し平和記念公園とを結ぶ
12人乗りの定期遊覧船も運航される予定となっています。
【SankeiBiz】:JR広島駅南側の公園を再整備 市がにぎわい創出へ、遊覧船も登場
広場西側の様子です。
自転車との動線分離も図られています。
駅前大橋の近くには、特等席のようなスタイリッシュなベンチも。
もう少し暖かくなった晴れの日には気持ちが良さそうです。
遊覧船の乗り降りをすると思われる「雁木」。
浚渫工事が行われましたが、撮影時のような干潮時にはとてもじゃないけど船をつけるのは難しそうです。
運行時間に限りがありそうです。
広場の整備としては非常に開放的で美しい護岸が整備されました。
あとはどのように活用して賑わいを生み出すか、です。
正直なところ、認知度も低い現状のままでは賑わいを継続するのは難しいと思います。
大きな集客施設はビックカメラとパチンコしかなく、ほとんどの人が地下やエキシティ側の歩道から広島駅とを行き来するだけです。
西棟と東棟の間の2階「デッキプラザ」の人通りも疎らです。
まず移動販売車の営業を許可していくようですが、
こういったものはどんどん民間に任せて続けて営業してもらうことで賑わいが定着していくことを望みたいですね。
参考にさせていただきました。
【広島の街と音楽と…】:猿猴川の「川の駅」