昨日の中国新聞に我々を驚かせる内容の記事が掲載されました。
すでにご存知の方も多いと思います。
かねてより広島への進出の噂が報じられてきた世界大手のホテルチェーン「ヒルトン」について、
12日付の中国新聞に日本担当の責任者の独占インタビューが掲載されました。
記事の中で広島への進出については、
”広島が観光業で栄えていくにはヒルトンのようなインターナショナルブランドが需要を換気する上で必要になる。ヒルトンの旗を掲げたい”
と述べ、正式に広島への進出意向があることが明らかにされました。
【中国新聞】:ヒルトン、広島市への進出検討
【中国新聞】:広島への興味 海外で向上 日本担当責任者 一問一答
広島にヒルトンの旗を掲げたい
広島は「非常に魅力的なマーケット、できるだけ早く私たちのヒルトンの旗を掲げたい」
と話し、広島進出の裏付けが得られた形となりました。
今日では、ビジネスホテルは増加傾向にありますが、
世界的に知られた外資系のシティホテルは、2011年のシェラトンホテル広島以降開業がありません。
円安や昨年のオバマ大統領の訪問などの影響から、
広島を訪れる外国人観光客の数はここ5年で過去最高を更新し続けています。
国内全体でもインバウンド消費は、これからオリンピックに向けて増加が見込まれます。
国内外の来訪者の新たな受け皿になる、インターナショナルなブランドのシティホテルの進出は大いに歓迎すべきです。
消費の旺盛な層を新たに取り込めるようになることは、宿泊・レジャー業界含めあらゆる面で相乗効果を生むはずです。
【広島市】:平成28年(2016年)広島市観光客数について(257KB)(PDF文書)
候補地は広島東署跡地か
広島県は、中区富士見町の広島東署跡地一帯に、
コンベンション機能などを備えた外資系のホテルを官民で誘致する方針を今年9月に示しました。
対象となる富士見町では、二葉の里地区に移転を予定する広島東署に加え、
隣接する歯科医師会館、薬剤師会館も二葉の里に移転、
県有地に立つ「エソール広島」も一部移転し廃止する方針が示されており、
合わせて約6,400平方メートルの遊休地が生まれる事になります。
ホテルの誘致については、広島県が特別目的会社を設立し建物を建設する「SPC方式」で進めることが11月に明らかにされました。
【中国新聞】:広島県、ホテル誘致はSPC方式
特別目的会社(SPC)は地銀や政府系金融機関、旅行関連企業で設立された「瀬戸内ブランドコーポレーション」が中心となり設立される見通しです。
千人規模の国際会議が開ける外資系の高級ホテルを想定しており、
SPCが施設を整備し、土地と建物を所有したまま運営事業者に賃貸借します。
今回の報道でヒルトンの日本担当責任者は、
”基本的に別の事業者がホテルを建てて100%所有し、その事業者からマネジメントを任されるのがビジネスモデル”
と語っており、東署跡地一帯への県の誘致方針と完全に合致します。
ヒルトンの広島進出が実現するならば、この中区富士見町の広島東署跡地一帯がかなり濃厚でしょう。
以前の記事で、市街地からも微妙に離れ公共交通機関も乏しいこの土地への進出を少し心配しましたが、
”高級ホテルに宿泊するVIPや政府関係者は公共交通機関を使わない”
”アクセスが悪くても来てもらうことができる”
とのコメントをいただき、納得しました。
現に、陸の孤島とも言える元宇品の「グラドプリンスホテル広島」で、
G7など国際会議が開かれていますしね。
11月の報道では、広島県は東京オリンピックが開催される2020年の開業を目指す、としています。
広島への来訪者の層を広げ、国際会議の受け皿の役割としても最適な、外資系ホテルの早期建設を大いに期待したいです。
どうか東京五輪に間に合ってほしい…。