広島高速5号線は、高速1号と2号が接続する東区温品の「温品ジャンクション」から、広島駅北口の二葉の里地区を結ぶ約4.0kmの都市高速道路で、
2021年3月の完成を目指し工事が進められています。
開通すれば、広島高速1,2,5号を介して広島駅と山陽自動車道が専用道路で繋がり、
空港リムジンバスをはじめ、広域アクセスの利便性が大きく向上することが期待されています。
1.8kmがトンネル区間となっており、中山地区側から0.4kmは山岳トンネルでは一般的な「NATM工法」が用いられますが、
広島駅側から1.8kmはトンネル直上への住宅の地盤沈下防止のため、都市部などで採用される「シールド工法」が用いられます。
【広島高速道路公社】:広島高速5号線及び関連道路路線図
通常であれば1地区1記事に収めるところではありますが、
今回は区間の途中にあり高速の付帯工事でもある「中山踏切」の立体化に関して大きな動きがありましたので、
<中山地区・踏切編>と<中山地区・高速本線編>の2回に分けてご紹介いたします。
この記事は<中山地区・高速本線編>です。
前回、2018年2月の状況です。
商業施設「フォレオ広島東」からトンネル・広島駅方面を眺めます。
目の前は「博多総合車両所 広島支所」。新幹線の車両基地です。
ついに、車両基地内に橋脚が姿を現しました!
北側から。
N700系や700系レールスターが休んでいる上空に、道路橋が造られようとしている、なかなかアツい光景ですね。
新幹線の線路の上空ということで、施工性を考慮し「やじろべえ式」に両側にコンクリートを張り出していく工法がとられるようです。
新幹線車両基地から西に進み、中山小学校前から振り返りました。
車両基地を通過し終えてすぐの場所にも橋脚が建っています。
将来、真っすぐな高架橋がここを貫くことになります。
車両基地そばの橋脚、こちらは民家が立ち並ぶ地区に突如巨大なコンクリートが現れます。
柱と桁の境目は「免震支承」となっており、地震時はスライドして橋桁の負荷を抑えます。
上の住宅街の橋脚から橋桁がつながる、中山小学校南側。
以前までは真っすぐ歩道橋の方に上がる道がありましたが、橋桁工事、中山川付け替え工事、踏切立体化工事諸々のため、迂回路に切り替わっていました。
昨日取り上げた中山踏切付近です。
29日月曜日から踏切とそれに取りつく県道が新しいものに切り替わっています。
南側矢賀駅方面からの市道が離れた場所に接続するようになったことでどのような影響があるか気になっていましたが、
現在までにいただいたコメントによると、以前よりも渋滞が悪化しているとのことです。
「以前より20分も余分にかかるようになった」という声も。教えていただきありがとうございました。
定着するのに少し時間がかかるとはいえ、それを差し引いてもこれは悪くなっているようですね。。。
立体交差の供用開始まではまだ長いですから県警と協力して事故が起こらないようにしなければなりません。
私もまた現地に行ってみます。
さて、高速道路の本線予定地に沿って、トンネル坑口に近づいていきます。
高架橋から盛土に切り替わる部分です。この盛土の両脇はトンネル方面とのハーフインターになります。
撮影している場所は交差点になりますが、路盤が整えられ舗装工事がもうすぐ始まりそうです。
ランプの進入路と本線を横目に、道路の北側を山の方に上がっていきました。
見上げるほど高い場所にある公園の近くまでやってきました。
ここは前回取材時に、あの公園から撮影場所まで工事用の足場を使った仮設階段が設けられていた所です。
整備中の広島高速5号線中山IC付近の現場が凄い!
工事中廃止になる道の代わりに、20mはあろうかという擁壁に、作業用の足場を設けて行き来できるようにしています。
これまでやってきた追跡取材でもなかなかできない経験です。
これお年寄りはしんどいだろうな… pic.twitter.com/GcpYG3vGDi— 鯉党α(アンドビルド広島) (@abhiroshima) 2018年2月20日
ここから奥(山側)の整備が進み、擁壁に沿った本設の階段が設けられたため、
あの凄まじい階段は姿を消していました。
その階段付近から、振り返りました。
画像左奥に高速道路の高架橋が見えていますが、ほぼあの高さのままトンネルに入っていくので、撮影場所から見てかなり低い場所に本線が通っていることになります。
こちらがその本線です。
この時一人で結構興奮してました(笑)
トンネルの出入口にあたる部分、綺麗に坑口のアーチの印が描かれています!
ちなみに、シールドマシンによる掘削は広島駅から1.4kmの区間で、
この撮影場所から400mは一般的な「NATM工法」で掘削されていきます。
先ほど下から見ていた跨道橋へ。
トンネル工事のため、既存の道路が付け替えられ新たに架設された跨道橋です。
「広島高速5号線」という銘板も取り付けられていました。
ここから見下ろす、高速5号温品方面が最高でした。
盛土部分はすでにアスファルト舗装も行われた状態です。
これまで紹介してきた、中山踏切を通過する芸備線、車両基地の橋脚、そして温品ジャンクションの方まで見ることができます。
開通の見通しも立ち、本当に現実のものになる実感が湧いてきます。
ここは開通後も、特に夜など撮影しがいのあるスポットになりそうだな。
広島高速5号線は、2021年3月の完成予定です。