広島高速5号線は、高速1号と2号が接続する東区温品の「温品ジャンクション」から、広島駅北口の二葉の里地区を結ぶ約4.0kmの都市高速道路です。
この内、1.8kmがトンネル区間となっており、
ジャンクション側(中山地区)から0.4kmは山岳トンネルでは一般的な「NATM工法」が用いられますが、
広島駅側から1.8kmはトンネル直上への住宅の地盤沈下防止のため、都市部などで採用される「シールド工法」が用いられます。
【広島高速道路公社】:広島高速5号線及び関連道路路線図
※高速5号線の開通時期は上記HPに記載されていました。
”平成32年度末までに完成”とのことです。
昨日、温品地区の状況を紹介しました。
今回は新幹線車両基地を越えた中山地区。二葉山トンネルの入口付近の状況です。
こちらも温品地区と同様、約1年半ぶりの更新となります。
車両基地西側の、民家が立ち並ぶ中山2丁目から。
用地買収が進んでいる一帯です。
高架橋は左斜め前方に伸びていきます。すでに橋脚が1基完成しています。
中山小学校前の歩道橋から振り返りました。
同じ歩道橋から、トンネル方面です。
高速5号線に合わせて整備される都市計画道路「中山中央線」の整備他、本線の高架橋工事のため、
従来の道路から大きく湾曲して踏切の方に向かっていくように切り替わりました。
あまり資料が無いので、高速5号と同時かどうか定かではありませんが、
JR芸備線をアンダーパスし踏切を解消する整備が予定されています。
現在の踏切の状況です。西側のトンネル方向から振り返っています。
踏切の位置は変わりませんが、南北から接続する路地の線形が、踏切から少し離れて取り付くように変更になり、ほんの少し交通の輻輳がマシになりました。
ここから二葉山トンネル方面です。
道路の脇では以前から用地買収が進んでいましたが、一部で橋脚と橋桁が姿を表してきました。
もう少し近づき、トンネル方面を。
この付近の橋脚はRCではなく鋼製になっています。暫定2車線ですが、幅員は片側1.5車線くらい取れる広さになると思われます。
なお、ここからトンネル方面(広島駅方面)へのONランプ「(仮称)中山出入口」が設けられます。
南北の団地と東西の高速道路側道が交わる交差点もこの付近に新設される予定です。
現時点の橋桁終端部。
この橋脚は将来4車線化の際に、継ぎ足すことができる構造になっています。
奥のコンクリートの擁壁から、トンネルへ繋がる盛土に切り替わります。
高速道路本線の南側の団地を進み、トンネル入口に近づいていきます。
凄い…
あまりの変わりように、何がどうなっているのか分からなくなりました。
工事前は山の山腹の市道を通って右側の団地に行っていましたが、高速道路本線の造成により、
新たに設けられたコンクリートの橋を渡るルートに変更されました。
初めて訪れた2014年4月がこのような状態だった事を思うと信じられないような変化です。
振り返ります。
先程撮影していた橋桁が確認できると思います。
手前部分から盛土に切り替わっています。
新たにかけられた市道の橋から。高速道路本線の真上にあたります。
工事に入る前は右手の坂道よりも高い地山があったのですが、10m以上低くなるまで切り崩されました。
よく「広島高速5号線整備工事」と書かれたダンプトラックを市内で見かけるのもうなずけます。
トンネルの抗口ができる山側の様子です。
まだ切り崩しが行われています。
地盤沈下を防止するために「シールド工法」が採用されましたが、実際にシールドマシンで掘削するのは広島駅側の二葉の里から約1.4kmの区間で、
こちら中山側の抗口から約0.4kmは、断面が変化するトンネルの施工性や地表の状況を勘案し、
従来のNATM工法で掘削します。
少し移動して、高速本線の北側に移りました。
左手が高速道路本線になります。
ちなみにここまで、右手に写る公園から工事現場そのもののような階段を降りて移動してきました。
高速本線北側に、踏切付近まで繋がる新しい側道が完成しています。
北側からもトンネル付近や団地に行くことができるようになりました。
ここからだと、昨日更新した温品地区の橋りょうや、その先の高速1号間所出入口付近の遮音壁までも見通すことができます。
ここまで紹介してきたトンネル入口付近の造成工事は、中山地区の工事ステップの「第1段階」として、
今年3月末まで行われる事となっています。
「第1段階」の完成にかなり近い状態をご紹介しました。
今回はこれで以上です。
現地を歩いて改めて簡単ではない工事であることが分かりました。
用地買収もかなりの面積に及びます。道路事業全般そうですが、地元の方々のご協力あっての事業です。
広島駅と山陽自動車道を直結させる広島高速5号線は、2020年度末までに開通する予定です。