JR広島駅南口再整備 2022.10(Vol.52)<新駅ビル編>

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。
従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。
建て替えられる新ビルは地上20階建てで、ホテルや商業施設、シネマコンプレックスを備える複合ビルになる予定です。

また、路面電車が現在の猿猴橋町を経由するルートから駅前大橋線を経由するルートに変更されるとともに、新駅ビルの2階に高架で乗り入れることで、JRとの乗り換えの利便性が向上するなど
賑わい創出と都心同士(紙屋町・八丁堀地区)のアクセス性向上に大きく貢献する存在になります。
2025年春の開業を目指します。

前回の状況です。

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。 従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。 建て替えられる新ビルは地

 

 

事業の概要

【建設中】JR広島駅南口ビル新築他工事(広島駅南口広場の再整備)

 

鉄骨積み増し、一部で最上部に到達

全景から。

 

まずは東側の鉄骨建方状況です。

来るたびに景色が明確に変わります。
東側のシネマコンプレックスが入る区画は鉄骨の躯体が最上部まで到達しました。
シアターが入るのでひとフロアが高いですね。
完全に見上げるようになりました。

あの最上部の鉄骨の上が9階レベルで、完成時は屋上広場として開放されます。

 

まだ上まで届いていない部分も、隣のEKI CITY HIROSHIMA商業棟とほぼ同じ高さに。

隙間から見えている旧フタバ図書GIGA広島駅前店(広島産業センタービル)は、
地上30階の「(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉」に建て変わる予定。
新駅ビルが開業した翌年の年末に開業する予定です。

 

地上30階『(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉』詳細公表 イメージパースも

 

広場内から。

 

(広島市公式ホームページ『広島駅南口広場内の路面電車電停~地下広場間の階段の閉鎖について(10月17日(月)~)』より)

広電の事務所などがある路面電車のりば前の地下階段が閉鎖されました。
新駅ビルの工事が始まる前はJR地下改札を通ってそのまま地下通路を進み、ここから出て路面電車に乗る
というルートを辿った方も多いのではないでしょうか。

完成時にはタクシーのりば等になるため、この階段はもう使用されることはありません。
少し感慨深い…。

 

続いて、西側部分。こちらも鉄骨の高さがかなり増しています。

最も高い部分で、7階のフロアまで到達。
新駅ビルは6階までがショッピングエリアなので、西側でこれより上に積み上がる鉄骨は地上20階のホテル部分の躯体ということになります。

 

東側からは西側工区と東側工区それぞれの躯体が確認できるようになり、特に「変わったな」と感じるポイントです。

 

駅前交差点から西側の工区の方向を。

手前の路面電車の線路のそばに、仮設の現場事務所のようなものが登場しました。
かつて降車ホームとして利用していた場所ですが、工事に伴い閉鎖となっていました。
不思議な光景です。

 

路面電車のりばから見上げる西側の工区。

なんという迫力。
路面電車は完成時にはまさにこの真上を通るようになります。
新旧が入り乱れる今しか見られない光景です。

 

西側と東側それぞれで鉄骨建方が進んだことにより、街にぽっかり空いた空間の雰囲気も薄れてきました。

2つの区画の間から、北口若草町のアクティブインターシティ広島の建物が覗きます。

 

 

全方位に拡大進める新駅ビル

新幹線屋上から。

ここからも、立ちはだかる駅ビルの大きさを感じます。

 

駅舎の人工地盤を拡張している部分も上部の梁が設置されたようで、一体感が出てきました。

 

綺麗に新駅ビルと繋がったようです。

 

この部分を、南口広場内の仮通路から見た様子がこちら。

なんと見ごたえのある光景だ…

 

左側に見えている階段は、先月まで使用されていた仮階段ですね。

過去の記事を振り返ってみると、メインの大階段の閉鎖に伴い2021年4月から使用していました。
エスカレーターや上屋も撤去されていることを見ると、もう役目は終えたのですかね。
見えている一帯は全て新駅ビルに取り込まれます。

 

広島駅南口再整備・駅ビル建替工事 2021.04(Vol.27) 仮階段が開放 今後訪れる変化の兆候も?

 

今度は西の方向から。

 

広島JPビルディングの北側(線路側)には、駅ビル内の自走式立体駐車場にアクセスするためのスロープが整備されます。
基礎はできている模様で、現在は現場事務所のようなプレハブが置かれていました。

 

JPビルディングから。

ペデストリアンデッキがまっすぐ駅ビルに繋がります。

 

まだ地上部が表れていない西端部でも基礎・地下躯体工事が進行しています。

 

 

改札内の気になる変化

在来線改札内に入りました。コンコースから西方向を。

ちょうどJPビルの竣工あたりまではビルの全景が見えていましたが、
新駅ビル躯体の拡大によりここまで遮られるようになりました。

 

ホーム上です。
以前の記事でお伝えした、ホーム上の業務用エレベーターの状況です。

 

解体されましたね。
作り直す雰囲気もなく、埋めて再び開放されそうな雰囲気です。

 

業務用エレベーターで行くことができていた通路が繋がる9番線外側。

ここには駅西高架橋の北口方面付近から入場できる「別棟駐車場」が建設される予定です。
新幹線屋上駐車場へのスロープも兼ねています。

業務用地下通路との関係も気になるところ・・・。

 

改札中央口付近。

右手側が、増床してオープンした待合室になります。
水平方向の間接照明が非常に美しいです。

 

延約13万平方メートル。路面電車「駅前大橋線」のターミナルと一体となった新広島駅ビルは2025年春の開業予定です。

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