新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う広島県の方針を踏まえ、
取材のみの外出は行わず、他の必要な外出(通勤、買い物等)と組み合わせ
一度の外出で訪れる施設を最低限にする方針をとっております。
広島銀行は、築50年が経過し老朽化した本店ビルの建て替え工事を進めています。
新本店ビルは紙屋町の現在地での建て替えとなり、地上19階・地下1階、高さ約95m、延約4万8,000平方メートルを誇る、巨大な免震構造のビルを計画しています。
国土交通省が定める、業務・商業を中心とした都市機能の強化を目的とした「民間都市再生事業計画」に認定され、金融・税制の支援措置が適用される事になっています。
(本来1ha以上の大規模開発に対し認定するもの。近接特例を活用し、比較的小規模であっても優良な民間都市開発事業を認定した全国初の案件。)
建物四方に配した風の塔により自然換気効果を高めた「エコボイド」といった環境技術も採用。
2021年1月の竣工予定です。
事業の概要と前回のおさらい
【広島銀行】:新本店ビルの建設について
【国土交通省】:民間都市再生事業計画(広島銀行新本店建替えプロジェクト)を認定
【広島銀行 新本店ビル】
高さ | 94.94m |
階数 | 地上19階・地下1階 |
用途 | 事務所、駐車場、飲食店 |
構造 | 鉄骨造、免震構造 |
敷地面積 | 4,452.71平方メートル |
建築面積 | 3,285.00平方メートル |
延床面積 | 47,890.00平方メートル |
着工 | 2019年1月1日 |
完了予定 | 2021年1月31日 |
建築主 | 株式会社広島銀行 |
設計者 | 株式会社日建設計 |
施工者 | 広島銀行本店ビル新築工事共同企業体 |
前回の状況です。
竣工1ヶ月前!歩道に面する低層部分もあらわに
いつもの本通り交差点から。
広大な横断歩道と高層ビルの対比。来年は賑わいある交差点に映えるビルの姿を気持ちよく見たいですね。
さて、完成を目前にして、いよいよ低層部も本格的に見えるようになってきました。
2階以下はセットバックしています。
画像右下(タワー南端)は車寄せになっており、東側に通り抜けられるようになっています。
目の前まで移動しました。
久しぶりにここから青空が!仮囲いがなくなるとともに、長らくこの頭上に設置されていた仮足場・現場事務所が撤去され、かなり完成の状態に近づきました。
セットバックはこの程度です。
路面部分は濡れないように庇が設けられています。
上部に反うようにアールがついています。
ビルの規模に対してセットバックが少ない分、圧迫感を和らげるための工夫ですね。
低層部には休日でも一般の人が利用できるようなカフェのような店舗ができるとアナウンスされています。
オープンテラスには少しスペース的に難しいかな…。自前の銀行店舗も優先されるはずですし。
環境配慮した『エコボイド構造』
少し上の方に目を向けてみます。
建物の四隅は床になっておらず、風が通り抜ける吹き抜けの塔(「エコボイド構造」)になっています。
下から見上げると、空気が抜けるよう通気孔になっているのが確認できました。
運良く見られたのがこちら。
吊るされたゴンドラで、「エコボイド」の中を清掃作業されています!
離れてみるとビルの規模に対しては小さく見えますが、人が乗るゴンドラが余裕で入るくらいのスペースなので、それなりに大きいですよね。
鯉城通りの反対側、建物東面に周りました。
立体駐車場も姿を現しています。
鯉城通り側に比べてこちらはビルそのものがセットバックして建てられています。
とはいえ、建ぺい率の高さは周りを歩くだけで感じますね。
それだけ様々な厳しい基準をクリアして出来ているわけですから、関係者の努力は素晴らしいです。
「エコボイド」も確認できる北東の角。
基礎免震構造なので、地盤とタワーは独立しています。
その境目が微妙ですが確認できます。
都心内でも目立つ巨大タワー
紙屋町交差点から。
物量感のある広島トランヴェールビルディングと比べてもこの高さです。
建物の内部で照明が点灯しているのが確認できました。
相生通りから、損保ジャパン日本興亜広島紙屋町ビル、広島銀行新本店ビル、広島トランヴェールビルディング。
北東側に移動して広島県庁の敷地越しに。
「エコボイド構造」も確認できますね。
東面。立町と紙屋町内から。
車を停めたグランドパーキング本通から。
17階あたりはバルコニーになるようです。ガラス手摺も出来ているので確定ですね。
あそこなら1日過ごせそう(笑)
一度切りでいいので取材させていただけたらな…。
これが25回目となった建設レポートも終わりが近づいてきました。
広島銀行本店ビルは、2021年1月末の竣工予定、2021年春の開業予定です。