広島市中区八丁堀の「天満屋八丁堀ビル」6階に入居していたユニクロ広島八丁堀店が、
2021年8月1日をもって閉店となる事が分かりました。
「契約が満期を迎えるため」と理由を説明しています。
市の調査で天満屋八丁堀ビルは、「震度6以上で倒壊する危険性のある建物」に指定されており、
当初2020年9月以降に解体に着手する予定でしたが、「2021年9月以降」に延期されていました。
その時期が近づいてきている中での今回の動き。
具体的な開発計画はあるのか、どこまで決まっているのか
非常に気になるところです。
【公式】:ユニクロ 広島八丁堀店(2021/8/1 閉店予定)
(上記公式HPより)
【Yahooニュース】:ユニクロ広島八丁堀店、8月1日閉店 入居の天満屋八丁堀ビル解体計画(中国新聞デジタル)
カジュアル衣料品店ユニクロで中国地方最大の広島八丁堀店(広島市中区)が8月1日、閉店する。入居する天満屋八丁堀ビルは秋以降に解体する計画がある。ビル内にある家電量販店のヤマダ電機や大型書店の丸善広島店は当面営業を続ける方針でいる。
ビル6階の全フロアを使う広島八丁堀店は2012年9月の開店で、売り場面積約2200平方メートルの大型店。運営するファーストリテイリング(山口市)は「契約が満期を迎えるため」と閉店理由を説明した。従業員は希望に応じて近隣の店に異動させる。
(上記サイトより)
2012年にオープンした同店舗は、当時県内最大の店舗でした。
紙屋町のサンモール内にある紙屋町店は、八丁堀と同時オープンで話題となりました。
天満屋八丁堀ビル内のテナントの動向をまとめます。
- ヤマダ電機 LABI広島店→閉店の発表なし。(2021年5月14日に近隣の「フジグラン広島」内に店舗をオープン。)
- ユニクロ広島八丁堀店→閉店の発表あり。(2021年8月1日に閉店。)
- 丸善広島店→閉店の発表なし。(2021年3月13日に隣接する「広島三越」内に文具専門店をオープン。)
すでにご存じかとは思いますが、
天満屋八丁堀ビルから南へ800mほどの宝町、「フジグラン広島」に
ヤマダ電機 テックランドフジグラン広島店が2021年5月にオープンしました。
天満屋八丁堀ビルの核テナントとなっているヤマダ電機 LABI広島店には、今のところ閉店の案内等はなされていないようですが、
解体に伴う閉店に備えた動きと見るのが自然かと思います。
CMでも「八丁堀まで行かんでええねぇ」と言っていましたね。(そんなこと言わんといて(笑))
天満屋八丁堀ビルの7~8階の2フロアに渡って出店している大型書店「丸善広島店」についても、閉店のアナウンスはありません。
しかし、隣接する三越広島の中に、文具専門の「丸善 広島三越店」を今年オープンさせています。
解体のための閉店は遅かれ早かれ確実に訪れるので、
天満屋と各テナントが協議をして事前に動いているものと予想されます。
では、9月(秋以降)解体して、すぐに再開発計画が打ち上げられるのかというと、
正直なところあまり明るい未来が想像できない。。。
高齢者を中心にワクチン接種が進んできたとはいえ、現段階での大規模投資はかなり覚悟のいる経営判断かと思います。
隣接する広島三越との一体開発ができれば面白いですが、三越の方は耐震工事を行っており今すぐに建物をどうにかしなければならないわけではありません。
所有する中国新聞社との間で多大な調整が必要になります。
遅かれ早かれ、いずれ商業施設として建て替えを行うのであれば、一体開発とした方が色々とメリットは大きいです。
新築ビルには床面積に応じた附置義務駐車場をを設ける必要がありますが、一体開発であれば共同で確保できて動線も一本化できますし、
あの狭い都心部での施工性などを踏まえても個別と一体だと段違いでしょう。
ただ、これまた現実的に考えると、都心一等地に百貨店を含む商業用途のみの大型施設を建てるのは、紙屋町2丁目や本通り3丁目の例を見ても難しそうで、マンションやオフィスなどとセットにした再開発も想定されます。
この八丁堀交差点と中四国最大の歓楽街に面する敷地にマンションは流石にやめてほしいので、
基町相生通のようにオフィス・ホテルのようなものであれば本当に御の字です。
天満屋は昨年の段階で、下記のように多角的な検討を行うことが明らかになっています。
- 建物を解体し新たに商業ビルやオフィスビルを建設
- 現状のまま売却
- さら地にして売却
- 耐震補強工事を実施
営業中のテナントの動向に気を配りつつ、少し長い目で見ることも覚悟してビル跡の活用に期待をしておきたいです。