広島駅北口に計画される巨大新病院のイメージパースが公開!県の高度医療・人材育成拠点へ

広島県は、県立広島病院、JR広島病院、および中電病院(一部機能)などを統合・再編した「高度医療・人材育成拠点」となる新病院の整備計画を進めています。
場所は、広島駅北口の二葉の里地区の旧JR広島病院(現県立二葉の里病院)周辺一帯で、最大800床以上(将来的に1000床)規模の高度な医療機能を持つ新拠点を整備します。

先月25日、広島県は建物完成時のイメージパースを公開しました。
広島のまちを象徴する川や海の穏やかな「みなも」を、大中小のランダムな縦長窓で表現した外観が特徴です。

新しい病院は、2030年度の開院を目指しています

 

 

高度医療・人材育成拠点の概要

【広島県】:高度医療・人材育成拠点構想

広島県が計画する新病院は、県の医療課題である「高度医療機能の集約」と「医療人材の確保・育成」を目的とした大規模プロジェクトです。
高度急性期医療を担う「基幹病院」として、最先端の医療機器やシステムを導入した新病院をアクセスの良い広島駅北口に整備することで、県内外からの患者受け入れや、大規模災害時の司令塔機能を果たすことが期待されています。

▼新病院の概要

建設予定地 広島県広島市東区二葉の里3丁目1番1
(JR広島駅新幹線口から約300m)
統合対象 県立広島病院、県立二葉の里病院(旧JR広島病院)、中電病院、HIPRAC(広島がん高精度放射線治療センター)ほか

敷地面積  26,137.75平方メートル
延床面積 約99,000平方メートル
概算事業費 約1,330~1,460億円
開院予定 2030年度

 

11月、新病院のイメージパースが公開されました。
今年3月に開業した広島駅の新しい駅ビル「ミナモア」ともリンクするコンセプトとなっています。

【広島県】:新病院の外観イメージについて

デザインコンセプト
「みなも ~穏やかな瀬戸内のきらめき~」

広島のまちを象徴する川や海の穏やかな「みなも」に、光がやさしくきらめく様子を、建物の外壁に表現した。大中小の縦長窓をランダムに配置することで、自然の光が揺らめくような表情を生み出している。

新病院が担う多層的な役割をやさしく包み込む器として、「みなも」に映る光のように、やさしく、あたたかく、そして確かな存在として、新病院が、広島の未来を照らす新たなシンボルとなることを目指す。

 

 

 

本計画については、昨今の建設資材価格や人件費の高騰などのあおりを受け、当初の計画から一部で規模の縮小や設計の見直しがなされましたが、完成目標時期については変更なく、プロジェクト自体は着実に進められているようです。

広島県の医療体制において、医療機能の高度化を図り、また医療を受ける患者のみならず提供する医療従事者の県外流出を防ぐという意味でも、このような拠点の必要性は十分に理解できるものだと思います。

一方で、約1400億円という高額な事業費にも目を向けなければなりません。
人命を守る医療施設の整備を「費用対効果」で語る事はできませんが、県の財政に与える影響は極めて大きいです。
維持管理日含めて健全に運営がなされるか、丁寧なモニタリングが必要です。

また、現在の県病院や中電病院を利用していた方は、通院先が広島駅北口に変わります。
エキキタエリアは幹線軸が東西方向に限られ頻繁に渋滞が発生するエリアであり、そこに拍車がかかる可能性もあります。救急車の通行を考えても懸念すべき事項ですね。
公共交通機関の充実・利用しやすさの改善も引き続き必要です…。

 

そして、対象地南側のJR西日本広島支社跡地には、広島ドラゴンフライズをはじめとする団体が新アリーナ建設構想を描いています。
スポーツ・エンターテインメントの聖地として熱狂を生むエリアになる可能性があるだけに、「静」が求められる医療機関が隣接することで、相互間の影響についても今後の懸念材料ですね。

救急搬送と観客の人流制御、あるいは騒音対策など、運営面で相当に知恵を絞る必要があるでしょうが、都心部に興行を主体として活用できる1万人規模のアリーナはぜひとも実現させたいです。

 

広島駅北口へ『多目的アリーナ』を ドラフラやイベント会社など連盟で要望書提出

 

広島県が再編整備する高度医療・人材育成拠点の新病院は、2030年度の開院予定です。

 

…ふと、この立地と敷地の広さ、周辺環境だけに着眼した時に、国立大学がここにあればなぁと。
区画整理時の地区計画の計画の時点で医療機能を配置すること方向付けられていたので、身も蓋もない妄想ですがね。

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