大変遅くなりました。申し訳ありません。
広島市は7日、2013年度の当初予算案を発表しました。
【広島市】:平成25年度当初予算(案)
【読売新聞】:広島市13年度一般会計当初予算案 2年連続減5697億円
全体では昨年度比3.2%減の5697億2600万円。
予算案のリンクの建設関係の資料(PDF)から主なものををまとめてみます。
●広島大学本部跡地の有効活用の促進 52万6千円
関係機関との協議その他
●広島駅南口周辺地区市街地再開発事業(B,Cブロック)の推進 30億3810万円
Bブロックは13年度本体着工。
Cブロックは13年度中の権利変換計画認可、建物解体、本体着工。
●広島駅新幹線口地区整備の推進 2億7990万円
二葉の里土地区画整理は13年度完了。
●旧広島市民球場跡地の活用 57万7000円
関係機関との協議その他
●西広島駅北口地区のまちづくり推進 5315万円
己斐石内線の暫定整備、用地取得等
●西風新都の都市づくりの推進 6億5653万円
ひろしま西風新都都市づくりの全体計画の見直しなど。
●京橋会館の更新 2億7016万円
13年度完成へ
●公共交通機関の機能強化と利用促進 7億2487万円
・広島駅南口広場の再整備等に係る検討に900万円(地形測量等)
・JR可部線の輸送改善事業の推進 2億3403万円
横川駅配線変更工事に1億4980万円、電化延伸区間の工事に8300万円など。
・路面電車のLRT化の推進 6750万円
低床路面電車車両購入補助(1編成分)など。
・公共交通体系づくりの基本計画の策定 1200万円
アストラムラインの延伸計画の見直しなど
●白島新駅の整備 8億1890万円
建設工事の推進
●広島高速道路の整備 47億2240万円
●広島駅自由通路等整備の推進 13億6540万円
13年度は自由通路整備工事、北口ペデストリアンデッキ整備工事、北口広場再整備の実施設計
●西広島駅周辺地区交通結節点整備 4900万円
13年度は北口アクセス道路及び北口広場実施設計、南北自由通路基本設計など。
14年度以降、南北自由通路実施設計と用地取得、工事等。
●道路・橋梁整備
広島市民球場(マツダスタジアム)への歩行者用道路整備 1億100万円
本当に主なものだけをまとめてみました。
詳しくご覧になりたい方は上のPDFをお読み下さい。
こうしてみてみると広島駅周辺にかなり重点が置かれた予算配分ですね。
青字が広島駅周辺に関する予算です。
Bブロックは昨年末解体が始まり、3月末までに解体工事を終えます。来年度本格着工です。
気になるCブロックは、昨年まで”今年度中の権利変換計画の認可”を予定していたのですが、来年度にずれ込む形となってしまいました。
背景にあるのは以前から言われている再開発事業者と地権者との対立です。
以前の記事でCブロックの内情に精通している”研究者さん”に教えて頂きましたが、再開発後も商売を続けたい人にとっての必要な説明が再開発事業者側からほとんどなされていない状況だそうです。
地区内でボーリング調査。一方事業者と住民との間で衝突も
両者が折り合える形での早期解決を希望します。
来年度、権利変換計画認可から着工まで予定に入っていますが、「2014年3月」に着工したのでは2016年3月末の完成には間に合いませんから、遅くても夏頃までには解決していてほしいというのが願望です。
北口のペデストリアンデッキも来年度から整備が始まるようでなによりです。
二葉の里地区は都市再生機構URによる土地区画整理が来年度すべて完了し民間へ売却されますね。
一部は今年度末の3月にも売却される予定です。
いよいよ本格的な街づくりが始まりますね。
南口広場は再整備に必要な地形測量のため900万円が計上されました。
路面電車の乗り入れ方法を決める結論は来年度中へ先延ばしされています。実施設計等は来年度からになりそうですね。
跡地について、
一番上の広大跡地の活用の予算は52万円でした。
昨年、市と国立大学財務経営センターとの間で計画していた土地交換計画が白紙になり、残念ながら停滞が続きそうです。
旧広島市民球場跡地利用には57万円が計上されました。
新聞によると活用策決定がまだなので(3月末)最小限の予算に抑えられたそうです。
活用策が決まれば6月以降、補正予算案に図面設計などの経費が盛り込まれるとみられます。
西飛行場跡地については予算計上はされませんでした。
活用のビジョンは今年度末までにまとめられる予定です。
交通に関してはいくつか興味深いものがありました。
JR可部線に関して延伸の費用もありますが、横川駅の配線変更の工事が含まれています。
この工事によって横川駅への可部線の上下線同時進入が可能になります。
(広島市、JR可部線活性化連携計画より)
超低床車両導入のための補助も計上されていますね。
1編成分だけの補助ですが、来年度もさらなる超低床車両導入を期待したいです。
それから西広島駅では、南北自由通路の基本設計や、北口広場整備、己斐石内線(道路)の暫定整備費用が計上されました。
西風新都の推進に6億5000万円が計上されていますが、計画全体の見直しが今年6月にもまとまります。
アストラムライン西風新都線に関する内容も含まれているので注目したいです。
全体での延伸計画の見直しもされるようなので、当初の延伸計画は一旦白紙にして、本通から先の延伸もぜひ検討していただきたいです。
非常に長くなりましたが街づくりに関して、跡地計画に不安はあるものの駅周辺の整備など希望が持てるものとなっているのではないでしょうか。
松井市長は記者会見で「世界に誇れるまちの実現に向けた取り組みを加速させる」と語っています。
来年度も進行中の再開発と新たな動きに注目していきます。