広島高速5号線(東部線)は高架橋とトンネルで構成される約4kmと都市高速道路です。
広島高速1号線の終点となる「温品JCT」と広島駅北口を結びます。
トンネル部は地盤沈下の原因となる地下水への影響が極めて少ない「シールドマシン」による掘削へ変更されました。
二葉山トンネル、シールド工法で2014年度着工へ!
【広島高速道路公社】:広島高速5号線及び関連道路路線図
前回の状況です。
広島高速5号線建設工事 【広島駅北口】 2015.09 橋脚の建設進む
広島駅北口二葉の里地区内に整備される「広島駅北口IC(仮称)」部分です。
トンネルから地上に降りてくる盛土の傾斜路がかなり形になってきました。
二葉の里地区北側の車道を跨ぐ高架橋も整備が着々と進められています。
橋桁となる鉄骨も確認できますね。
今年度中にトンネル以外の部分はかなり完成に近いところまで出来そうです。
トンネル部分については、シールドトンネル工事の一般競争入札が5月末に行われました。
大林組・大成建設・広成建設のJVにより約185億円で受注されています。
【建設通信新聞】:185億余の大林JV/広島高速/高速5号線シールドT(以下転載)
広島高速道路公社は26日、入札の行方が注目されていた高速5号線シールドトンネル工事の一般競争入札(総合評価方式)の結果を発表した。入札結果は、185億1851万円(税別)で大林組・大成建設・広成建設JVに決まった。技術交渉による提案改善、設計数量や単価表などの見積提出を経て算出された予定価格は185億1851万1000円だった。同工事は設計・施工一括発注方式(DB)を採用しており、トンネル本体着工に向け、実施設計、シールドマシンの製作に入る。
23日の開札で入札が成立したことを明らかにしていたが、総合評価の手続きを終えたことから公表した。提案などの審議は、広島高速5号線トンネル技術検討委員会(委員長・小山幸則立命館大総合科学技術研究機構客員教授)が担った。
同工事は、当初工事と契約予定工事の一括競争入札により落札者を決定する枠組型一括入札方式の試行工事でもある。概要は、当初工事がシールドマシン製作ほか工事・実施設計長さ1407m、シールドマシン製作一式、仮設工(施工ヤード造成、発進準備工)一式、契約予定工事がシールドトンネル掘削ほか工事・長さ1407m、トンネル本体工1407m、坑内埋戻工1407m、坑門工1カ所(開削部)、仮設工(シールド到達工、シールドマシン撤去工)一式。工期は当初工事が18年3月31日まで、契約予定工事が契約締結の日から31カ月となっている。工事場所は広島市東区牛田東3ほか。
広島高速5号線は、JR広島駅北口の広島市東区二葉の里から温品町の高速1号線に接続する長さ4㎞で計画している。このうち、トンネル区間はJR広島駅北口の二葉の里坑口から中山坑口までの長さ1.8㎞で計画され、二葉の里坑口からの1.4㎞がシールド区間、残りの0.4㎞がNATM区間となる。NATM区間は別途発注する。
シールド工事の実施にあたっては、一部住民から地盤沈下が懸念されており、地表面の管理値を予測値として最大沈下量2.7mmに設定。予測値の50%に当たる1.3mmの沈下量を計測した場合、その後の計測頻度を1週間から毎日とし、現場点検などの監視も強化する。さらに、予測値の90%に当たる2.4mmの沈下の場合は掘削を一時中止し、緊急的な家屋調査の実施、専門家による沈下要因分析、対策案の検討を迅速に実施するなど万全を期す。
(ここまで)
工期についての記述があります。
実施設計やシールドマシンの製作、準備工等に要する期間が2018年3月末まで。
実際のトンネル掘削工事が契約締結から31ヶ月、つまりトンネル開通は早くても2019年初め頃となるようです。
地盤沈下の原因となる地下水への影響が極めて少ないシールド工法ですが、規定値以上沈下が認められた場合は工事は一旦ストップとなり検証が行われます。
2020年の東京五輪には確実に間に合うように願いたいです。