広島県警、駅前大橋線に懸念

広島市と広島電鉄が検討している路面電車の駅前大橋線移設に関して、
広島県警は同時に移設される比治山線のルートが「交通渋滞が悪化する」と難色を示していることがわかりました。
稲荷町交差点を更に直進し比治山下電停付近に接続する新ルートを提案しています。
中国新聞:広電駅前大橋線に県警が難色

 広島市による広島電鉄の路面電車の新路線「駅前大橋線」の検討で、同線に接続するために必要となる比治山線の路線変更に、広島県警が難色を示している。「交通渋滞が悪化する」として別ルートが必要と主張。駅前大橋線の在り方の議論に影響する可能性がある。
 
 県警が問題視しているのは、広島駅と広島港を結ぶ比治山線の駅前大橋線への接続方法。市の検討では、現在の的場町電停付近から駅前大橋線まで、比治山通り上に約200メートル、新たな線路を敷き、現在の猿猴橋町などを通るルートから変更する。
 
 県警によると、線路を敷く比治山通りは1日2万2千台以上の車の通行がある。高橋若衛交通部長は「電車を通すと車線が減り、混乱を招く」と説明。比治山線の比治山下電停付近から駅前通りに向けて線路を新設し、稲荷町で駅前大橋線に接続する別の新ルートを提案する。
 
20121014ekimaesen.jpg
県警が提案する比治山線の新ルート
 
(上記中国新聞WEBサイトより転載)

 
駅前大橋線は駅への乗り入れ方法の議論ばかりで確かにこういった話はほとんどありませんでしたからね。
しかしここを広島県警に指摘されるとは思いませんでした。
 
個人的には県警が提案するルートには賛同しかねます。
 
市が検討しているルートは駅前大橋南詰交差点から西へ200メートルの区間ですが、車道と歩道の間が駐車場になっているのです。
地図:http://goo.gl/maps/b9ErV
元々路面電車を想定していたのでは?と思ってしまうほどちょうどいいスペースです。
拡充できる余地は十分にあります。
 
 
もう一つ、将来の段原ルート、東雲ルートです。
lrtkeikaku.jpg
平成17年3月、
国土交通省中国運輸局による「路面電車のLRT化を中心とした公共交通体系の再構築と検討調査報告書」より
 
利用者の動向などにより東雲線は検討から外れたようですが、
段原線はこのように市道中広宇品線を通り宇品へ向かうルートが検討されました。
 
県警が示したルートでは中広宇品線(段原通り)にリンクしないので、延伸構想はほぼ不可能になってしまいます。
もちろんこれが将来的に実現するかどうかはわかりませんが、
これが原因で延伸構想が消滅してしまうのは好ましくないと思われます。
 
 
広島市及び広島電鉄の反応を待ちたいです。


 

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