コメントで教えていただきました。
遅くなりましたが、ありがとうございます。
広島駅から岩国方面へ3駅、将来アストラムラインの延伸先となるJR西広島駅の周辺で、
市街地再開発計画が始動したことが分かりました。
地権者らにより3月末に再開発準備組合が設立され、
「ひろでん会館」など一帯を解体し100m超えのタワーマンションや商業施設を整備することで一致した模様です。
【日刊建設工業新聞】:西広島駅西地区再開発(広島市西区)/準備組合が発足/18年度の都市計画決定めざす
【中国新聞】:JR西広島駅前に高層ビル構想
要約します。
- JR西広島駅の南側約1.82haを対象とした再開発を目指し、2017年3月末に再開発準備組合を発足。
- 地上100mを超える高層マンションに加え、商業施設や教育機関、駐車場などが入る複合ビルを想定するとみられる。
- 築52年のひろでん会館も対象に含まれ、広島電鉄も組合への参加を検討。
- 2018年度の都市計画決定、2020年度の着工、2022年度の完成を目指す。
(上記中国新聞ウェブサイトより)
広電の宮島線が市内直通運転を始めたことや、商工センターにアルパークが開業したこと等々重なり、今回の対象地、広電西広島駅を中心とした一帯の賑わいは大きく失われていました。
中国新聞の記事にもある通り、広島市で進められているアストラムラインの西風新都線整備や
それに伴う北口の区画整理、交通結節点としてJR西広島駅の橋上化や南口駅前広場の整備が計画されていることが追い風となっているようですね。
なかなかこのブログでは紹介していませんでしたが、広島市はこのところJR西広島駅整備に関する予算を毎年計上しています。
【広島市/平成29年度当初予算】:資料3(P107~P141):当初予算主要事業(建設関係)(443KB)(PDF文書)
計画する区画は、JR山陽線と宮島街道に挟まれた約1.9haで、
スーパーの「マダムジョイ」などが入る広電会館や己斐中央商店街などが含まれます。
安定した収益を確保しやすいマンションはやはり欠かせず、高さ100m級のマンションの建設を想定します。
その他、交通の要衝となることを活かし商業施設や公共施設に加え、コンベンション機能や業務系機能を持たせることも考えられているようです。個人的にはアストラムラインの延伸には疑問は残りますが、
一つの大きな結節点であるJR西広島駅とその周辺が現状のままで良いはずもなく
今回の再開発構想も応援したいですね。広島駅までJRで3駅10分程度。
都心部にもほど近く公共交通1本でアクセスすることも可能。
駅周辺の平地部への都市型住宅というのはまだまだ需要があると思います。
通勤者が増えれば広島電鉄の本線(広電西広島~紙屋町・八丁堀)の改良にも弾みが付きます。
先週になりますが、現地の様子を見てきました。
JR西広島駅の駅舎とその付近。2枚目の正面に見えるビルが「広電会館」ですね。
広電と乗り換える客はこの細くてデコボコな道を進みます。
JR西広島駅も今まできちんと写真に記録していなかったので撮影してきました。別記事で改めてまとめます。
広電会館に突き当り、再開発エリアに沿って右に曲がりました。
1枚目の奥が広電会館。このあたり一帯が再開発区画です。
2枚目は広電西広島駅の南側を宮島街道へ横切る踏切。冒頭に掲載した地図を参照いただければ分かりますが、この路地が一つの境界になっています。
さらに西広島駅とは反対方向、西側へ進みました。
西側は、この市道を挟んで左の線路側が対象区域です。
比較的新しい医療系の専門学校が建っていますがどのようになるのでしょうか。
大きく移動して、平和大通りから宮島街道へ90度に折れる「西広島駅前交差点」から。
真正面に「広電会館」を収めた構図です。
現状ではお世辞にも賑わっているとは言えず、寂れた印象です。
宮島街道を進みます。
広島市信用組合のビルがありますが、対象区域には含まれていません。
広電西広島駅と宮島街道の間には商店が並びますが、大半のお店は閉まっている、いわゆるシャッター通りです。
先程も書きましたが結節点として人々が集まるポテンシャルはやニーズはあると思うのですがね。
再開発ではまず、街道南側区画などへの波及の期待も込めて、
宮島街道~広電西広島駅~JR西広島駅の間をそれぞれスムーズに行き来できるようにしてほしいですね。
現状では広電西広島駅南側への入口は非常に分かりづらく、JR西広島駅へも遠回りしなければなりません。
解決策としてはやはり、2階デッキレベルへの動線の移動だと思います。
アストラムラインも将来乗り入れることもあるので、
JR西広島駅の自由通路から広電会館、宮島街道まで繋がるペデストリアンデッキを整備し、
それを中心に動線を考えるのが理想的だと思います。
広電会館には商業施設や業務機能を持つ複合棟を、
山陽線の線路側の区域に分譲マンションを核として医療系や業務機能が入居する高層棟を整備する
のはどうでしょう。
2001年に広電西広島駅は、大屋根を持つ非常に特徴的な駅舎に生まれ変わりました。
街づくりもようやく相応しい形に追いつく事を期待したいです。
再開発組合は2018年度の都市計画決定、2022年度の完成を目指します。