地場不動産の株式会社マリモが、広島市西区の西広島駅前に建設していた「グラディス西広島駅前ザ・タワー」が2025年6月に竣工しました。
20階建てタワーマンションで、65戸を供給します。
JR西広島駅は2022年に橋上駅舎・自由通路が完成しました。
さらに南口では2033年頃の完成を見込む再開発事業が具体化を見せる他、
ほぼ同時期にはアストラムラインの延伸工事が完了し、西風新都とを結ぶ新駅も開業する予定。
北口の区画整理も合わせて進められます。
前回の状況です。
北口の区画整理の状況。
事業概要
【公式】:グラディス西広島駅前ザ・タワー
名称 ◆ | グラディス西広島駅前ザ・タワー |
高さ ★ | 59.995m、(軒高59.395m) |
階数 ◆ | 地上20階 |
構造 ◆ | 鉄筋コンクリート造 |
用途 | 共同住宅 |
住戸数 ◆ | 65戸 |
敷地面積 ◆ | 815.25平方メートル |
建築面積 ◆ | 390.98平方メートル |
延床面積 ◆ | 5,321.88平方メートル |
着工 ◆ | 2023年6月中旬 |
竣工予定 ◆ | 2025年6月中旬 |
建築主 ◆ | 株式会社マリモ |
設計・監理 ◆ | 株式会社マリモ |
施工 ◆ | 株式会社共立 |
★:現地看板、◆:公式HP
(最新の情報を採用)
北口から。
橋上駅舎越しにスリムなタワーがよく目立ちます。
南口駅前広場から。
現時点で、付近では最も高い建物です。
平和大通りの始点となる開けたこの地に、とても存在感のある建物となっています。
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アースカラーの側面に対し、正面はバルコニーのガラス手すりから内側までブラックでまとめられています。
4階には独立した軒があり、外側まで連続したデザインになっています。間接照明でライトアップされる部分でもあります。
「GLADIS(グラディス)」はマリモのフラッグシップブランド。ステータス性を感じますね。
こちらは北側です。
共用廊下のある北側も黒です。
層の様になっているデザインも特徴的ですね。
ちなみに、西広島にはテスラ認定のサービスセンターがあります。
ここまで、完成した「グラディス西広島駅前ザ・タワー」の様子でした。
広島市の中でも大きな伸び代のある土地の一つである西広島駅に完成した都市型のタワーマンション。
新居に選んだ方が羨ましいです。
【公式】:グラディス西広島駅前ザ・タワー
近辺に完成した『マリモ』グループの新築賃貸マンション
ここからは番外編です。
グラディス西広島駅前ザ・タワーの北東に
デザインに特徴のある地上14階建て賃貸マンション「ザ・リバーフロントレジデンス西広島」が2025年7月に完成しました。
新己斐橋から。
1本市道を挟んで、太田川放水路に面した立地です。
地上14階建てのRC造で、1LDK、2LDKで構成される賃貸マンションとなっています。
建築主は株式会社シンビ。グラディス西広島駅前ザ・タワーのデベロッパー「マリモ」と関係のある会社のようです。
低層部には2階建ての店舗が一体的に整備されています。
分譲マンションと見間違うような立派な設備です。非常に洒落ています。
全室東向きのリバーフロントです。
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市道に面した1階東側の仕上げには驚きました。
屋上にはオーナー用でしょうか、展望デッキも設けられています。
こうしたプレミアム感のある賃貸マンションはもっと増えてきてほしいですね。
26年度組合設立目指す 超高層マンションと商業の再開発事業
上記の物件と同じ、西広島駅南口では、
既報のとおり、大規模な再開発事業も計画策定が進んでいます。
【広島市】:西広島駅南口西地区市街地再開発事業
概要を再掲します。
※報道をもとに作成したものであり、実際の計画を全て忠実に記載したものではありません。
住宅棟立面図
(広島市『都市計画(第一種市街地再開発事業)の案の縦覧について』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/129/345547.html)より)
名称 ◆ | 西広島駅南口西地区第一種市街地再開発事業 〔住宅棟〕 |
高さ ◆ | 162.250m |
階数 ◆ | 地上45階・塔屋2階・地下1階 |
構造 | - |
用途 ◆ | 住宅 |
住戸数 ◆ | 450室 |
敷地面積 | - |
建築面積 | - |
延床面積 | - |
着工見込み | 2027年 |
竣工見込み | 2033年 |
開業予定 | - |
特定業務代行者 | ≪大林グループ共同企業体≫ 代表企業:株式会社大林組 構成員 :株式会社マリモ、旭化成不動産レジデンス株式会社、広電建設株式会社、広成建設株式会社 |
建築主 | - |
設計・監理 | - |
施工 | - |
◆:都市計画資料より
★:建築計画のお知らせ看板より
現在は再開発準備組合が事業協力者の支援を得ながら測量、権利者説明などが行われており、計画策定が進められています。
組合の公式サイトもできていました。
【公式】:西広島駅南口西地区市街地再開発準備組合
昨年12月に特定業務代行者として、大林組を代表企業とする共同企業体を選定しています。
構成員には、なんと本記事の話題の中心である株式会社マリモが名を連ねているようです。
マリモは西広島駅からほど近い、西区庚午に本社を構える地場企業です。
地元のまちづくりに積極的に関わっていくようです。
本祭開発事業のイメージパースが、市議会議員のチラシに掲載されました。
広島市議の山田議員のチラシに、西広島駅南口西地区第一種市街地再開発事業のイメージパース。
初めて公にされたのではないかと思います。
出展は事業協力者の大林組となっています。 pic.twitter.com/OE0EVNP8ge— 鯉党α(アンドビルド広島) (@abhiroshima) April 9, 2025
地元のマリモが近辺の開発にここまで積極的に関わっている点、非常に興味深いです。
予定通りに進めば、2026年度に再開発本組合の設立の認可、2027年度には権利変換計画の認可を済ませ解体工事に着手。
2033年度に全体の竣工を見込みます。
西広島駅周辺はアストラムライン延伸の紆余曲折もあり、駅そのもの、周辺街区の近代化が大きく取り残された印象が強いです。
老朽化した建物やバリアフリーでないエリアはまだあるので、それぞれの開発が相乗効果となって一帯の街づくりが進むことに期待します。