変貌を遂げる広島駅周辺でも特に再開発が期待されていた、「広島東郵便局」について、
ついに当事者である日本郵政グループから建て替えの計画が明らかにされました!
中国新聞の取材に答えた日本郵政不動産の岩崎社長は、広島駅南口広場に隣接する「広島東郵便局」を、
2023年度をめどにオフィス主体で20階程度のビルに建て替える方針を表明しました。
低層階には郵便局やカフェ、医療機関、駐車場などを設ける案が浮上しており、年内にも計画を決定する意向です。
【中国新聞】:日本郵政子会社が高層ビル計画
紙面とネット版の中身を要約します。
- 日本郵政不動産が2018~2020年度に投資予定の1800億円に「広島東郵便局」も含まれており、「基本的に建て替えていいというところまできている」(岩崎社長)
- 年内には計画を決定し、2023年度の完成を目指す
- 不確定ながら、オフィス主体の20階程度の高層ビルを想定
- 多くのフロアを企業に貸し出すほか、低層には郵便局やカフェ、医療機関、駐車場を設ける案を検討中
日本郵政不動産の岩崎社長は、以下のように指摘
- 東京に本社を置く企業のオフィス需要が広島駅前で高まる
- 広島にはオフィスがまだ足りない
- 東京の企業が駅前に自らのオフィスがあれば便利である
- オフィス系でもたくさん人が集まるようにしたい
- 外国人観光客もここに立ち寄れば、広島の良さが分かるようにしたい
- 広島のにぎわいづくりに貢献できるよう考える
- 仕分け機能を持った「広島郵便局」(佐伯区石内東)を新設したことにより機能が移り、広島東郵便局が建て替えの対象になった
場所はこちら。
待望の「広島東郵便局」の再開発が立ち上がりました!
日本郵政不動産のトップが直接取材を受け、ここまで公言されているので、
計画はかなり実現に近いところまで既に進んでいるものと思われます。
日本郵政は各都市の駅前で再開発を進めており、広島でも期待が掛かっていました。
再開発ビルは、広島のオフィス不足を受け、20階規模のオフィス主体のビルを想定しているようです。
(今年4月時点の広島市のオフィス空室率は2.9%)
【CBRE】:CBREが全国13都市のオフィスビル市場動向(2018年第1四半期)を発表
この東郵便局の敷地に20階程度なら、延床面積は3万平方メートル程度でしょうか。
広島では近年でもかなりまとまった規模のオフィスビルに分類されるはずです。
エキキタ二葉の里の「大和ハウス複合棟」オフィスでも、約2万平方メートルなので、
広島駅周辺ではナンバーワンの規模になります。
広島駅南口は、エールエールA館(福屋広島駅前店)や、エキシティ、そして駅ビル「ASSE」など、
繁華街とをつなぐ”商業機能”がこれまで中心でした。ここ2年で2棟のタワーマンションも建ちましたが。
一方北口では、広島テレビの新本社ビルやそれより前に誕生した「アクティブインターシティ」のオフィスビル、
そして現在建設中の大和ハウス複合棟(二葉の里プロジェクト)などオフィスビルが複数建設されており、
南口の商業、北口のオフィス・ホテルというように役割が分かれつつあったので、これまた新しい風が吹くことになります。
個人的には需要を見極めつつ、駅ビルASSEを補完し高め合うような商業施設「KITTE」と、
観光客を取り込むステータス的なシティホテルの組み合わせを期待しておりました。
郵政グループでもあらゆる検討がなされてきたと思いますが、最終的にオフィス主体というのが今の結論なのでしょうね。
低層階に郵便局やカフェ、医療施設を設けるとのことで、この通りの規模であれば「KITTE」を名乗ることは無いでしょうね。
ただ、”オフィスであってもたくさん人が集まるように”とのコメントもあります。
観光客が「とりあえず登っておこう」と思えるような最上階の展望施設とか、個人的には期待してます(笑)
妄想です。
日本郵政不動産は全国の高速道路のIC近くに、仕分け機能を持った「地域区分郵便局」を建設し、
市街地部の郵便局の機能を集約しています。
広島でも昨年4月、西風新都の「グリーンフォートそらの」(広島市佐伯区、石内東団地)に、広島郵便局を開設しました。
これにより市内の郵便局で余裕ができ、再開発に踏み切ることができるようになったようです。
駅の近くに拠点郵便局があるのは、郵便物を鉄道輸送していた時代の名残です。
岩崎社長は、”2023年度には出来上がると思う”と話しています。
2024年3月竣工であるとするならば、2021~2022年頃から建設工事に着手すると考えられます。
折しも、広島駅南口の再整備とほぼ重なることになり、順調に行けば、
駅ビルとJPビルを同時に建設している光景も見られるかもしれません。
同時に駅前大橋線も南口ペデストリアンデッキ建設中です。
タイミングはまるで博多駅のようですね(笑)
東京オリンピック・パラリンピックが終わった頃から、広島駅南口は一気に変貌を遂げることになります。
同じタイミングで更新時期を迎えているとはいえ、この勢いは恐るべし…
コメントでもいただいておりますが、駅ビル東隣で流通大手イズミが所有し「フタバ図書」が入居するビルも、
このタイミングで建て替え、一体的に集客ができるようにすべきですね。
20階程度のオフィス主体のビルを見込む「広島東郵便局」の建て替え工事は、2023年度の完成を目指し進められます。