JR西日本は3月23日、広島駅の新しい駅ビルの建て替え工事に着手したことを明らかにし、現場を報道陣に公開しました。
まだ旧駅ビルの躯体が残る中ですが、効率的な施工のため当面は解体と本体工事を同時に進められることとなります。
また、これら工事の進捗に伴い、
広島駅南口では再び大幅な動線変更が行われることも現地より明らかになりましたので、併せてご紹介します。
工事の最新の状況はこちら。
広島駅建て替えの概要はこちらをご確認ください。
【広島駅南口ビル新築他工事】
高さ | 97.9m |
階数 | 地上20階・地下2階 |
用途 | 商業・ホテル・映画館・駐車場・駐輪場 |
ホテル客室数 | 428室 |
敷地面積 | 86,357.39平方メートル |
建築面積 | 20,798.30平方メートル(新築部のみ) 48,308.65平方メートル(既存含む) |
延床面積 | 129,637.98平方メートル(新築部のみ) 185,989.71平方メートル(既存含む) |
店舗面積 | 約26,000平方メートル (広島市:出店計画書の提出状況より) |
着工予定 | 2021年2月1日 |
完了予定 | 2025年3月31日 |
開業予定 | 2025年春 |
基本設計・監修 | ジェイアール西日本コンサルタンツ・東畑建築事務所設計共同体 |
実施設計・施工 | 広島駅南口ビル新築他工事特定建設工事共同企業体(株式会社大林組・広成建設株式会社) |
全体事業費 | 約600億円 |
いよいよ着工!4年間の本体工事に突入
【中国新聞】:新しい広島駅ビル着工、25年春開業 旧ビルすでに8割解体
JR西日本(大阪市)は今月、新しい広島駅ビル(広島市南区)を着工した。敷地周辺の地盤を固める作業を23日、公開した。新ビルは地上20階、地下1階建て。2階には広島電鉄(中区)の路面電車が高架で乗り入れる。2025年春の開業を予定する。
(中略)
同時に旧駅ビルの解体も進めている。昨年4月に始め、現在8割を崩した。改札口への通路を変更しながら進め、今年6月に解体を終える予定でいる。
(上記中国新聞HPより一部使用)
現時点で旧駅ビルの8割を解体したと書かれています。
崩し終わった中央部分から、新駅ビル建設に必要な地盤改良工事の準備に入っているようです。
報道陣には掘削した地盤が崩落するのを防ぐ鋼矢板の打ち込みが行われる様子が公開されています。
改札口への通路を確保しながら、今年6月には解体工事も完了するようです。
あと2ヶ月で、完全に南口が更地になった光景を目にすることができそうですね。
本体工事の施工ステップは、以前の記事でお伝えしたように、
西側高層棟部分が先行しつつ、既存の路面電車のりばがある中央部分を残すように進めていくことが明らかになっています。
こうした工程の中でも何度も歩行者動線が切り替えられながら進めていくものと思われます。
2021年春、再び動線変更へ
現地に、歩行者通路の変更のお知らせが掲示されていました。
1月にタクシーのりばの閉鎖に伴い東側の導線が大きく変更されました。それ以来の大幅な変更です!
ポスターによると、昨日4月1日から地下広場に降りる階段・エスカレーターが切り替えられます。
前回の記事でご紹介したこちらですね。
従来と閉鎖エリアを反転させ、再整備したエスカレーターのある西側半分が使用されるように変更されました。
このエスカレーターは工事のためのものではなく、完成以降も使用される”本設”の設備になります。早くも供用開始されましたね(笑)
さらに、4月8日からは、自由通路に至る現在の大階段の半分が閉鎖されます。
こちら側が閉鎖されます。
大動脈である階段の半分が閉鎖される代わりに、東側に新たに整備した仮階段が使用できるようになります。
この画像の撮影時にはまだ、仮階段の目の前に旧駅ビルの躯体が残っていますが、
まっすぐ南口広場までの歩行者通路を確保するために、導線確保の工事が進められています。
大胆なのは5月15日から。
現在の大階段へ至る左回りの通路が閉鎖されることとなります。
1階から見て大階段の左側にあるエレベーターにアクセスできなくなるため、
大階段の裏側を通してエレベーターまでの動線を確保するようです。
2枚目の画像で写している、在来線ホームの一部が仕切られて、改札外の通路となるのでしょうね。
また現地の状況を確認してきます。