映画「ドライブ・マイ・カー」が、第94回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞の4部門にノミネートされ、大きな話題となっています。
日本映画が作品賞、脚色賞にノミネートされるのは史上初めての快挙。
3月27日に行われる授賞式への期待も非常に高まります。
同映画は村上春樹氏の短編小説を濱口竜介監督が映画化したした作品。
ロケの多くが広島市内で行われました。
そこで今回は、馴染みのある撮影地の中で個人的にもとてもお気に入りの場所である、
「広島市環境局中工場」を紹介してみようと思います。
2021年10月に撮影していたので、その中から画像中心にお届けします。
基本的な情報
【公式】:ドライブ・マイ・カー
【cinemacafe.net】:濱口竜介監督作『ドライブ・マイ・カー』、第94回アカデミー賞4部門にノミネート! 作品賞は日本映画初
予告はこちら。
【広島市公式ホームページ】:環境局 施設部 中工場
【広島市環境局中工場】
焼却設備 | 全連続燃焼式ごみ焼却炉 |
焼却能力 | 600トン/日 |
敷地面積 | 約50,245平方メートル |
建築面積 | 約13,933平方メートル |
延床面積 | 約45,531平方メートル |
着工 | 1999年7月 |
竣工 | 2004年2月 |
建築デザイン | 谷口吉生 |
総事業費 | 約406億円 |
工場の中心を貫く『エコリアム』
吉島通りをまっすぐ南下した突き当たり、デルタの最南端に工場は位置します。
工場の中央は「エコリアム」と呼ばれる公共スペースとなっており、
無料で歩くことができます!
「エコリアム」はガラス張りの通路となっており、
左右どちらも焼却施設を間近に見ることができます。とてもごみ焼却場とは思えない、現代美術館のような構造です。
「エコリアム」はそのまま真っすぐ、広島湾を望むデッキに続きます。
片持ち梁になっているデッキ。軽やかさが素晴らしいです。
青空と海、建築に癒やされる空間
デッキの様子。
広大な青空と、芝生広場・海が完璧に調和し、非常に心地よい空間です。
頭上のフレームは、空を切り取る額縁のようにも見えてきます。
南側は瀬戸内の多島美、東から北東にかけて都市の風景を感じることができます。
排気塔を見てごみ焼却場だったことを思い出します。
芝生広場から。
疲れたときなど、何をするわけでもなくここに来て、腰掛けて時間を過ごすのが私のストレス解消方法です。
あとがき
広島市環境局中工場を、写真メインでご紹介しました。
以前からこの場所は私のお気に入り中のお気に入り。改めて広く紹介するのも一瞬ためらったほどです(笑)
これだけの快進撃で国内外からHiroshima(≠”ヒロシマ”)が注目され、
これだけ美しい公共施設があることを知ってもらいたく記事にしました。
アカデミー賞抜きにしても、広島で撮影された作品ということで応援しないわけにはいきません。
コスト削減はもちろん重要なことですが、
それ以上に市民に親しまれ、さらに広く全国に価値が評価されることで
街全体が脚光を浴びてイメージアップに結びつく、一つの好事例ではないかと思います。
映画制作陣と折衝を行った関係者の方々にも感謝ですね。
作中では広島高速道路を走るカットも多くあります。
全線乗り通す動画も作成していますので、こちらも御覧ください。
ここまで書いておきながら、私自身実はまだ鑑賞できておりません。。
再上映が始まっているようなので、週末に観に行く予定です。
最近公開された、アマゾンオリジナルの映画「ホームステイ」でも広島がロケ地になってましたね。宇品橋や白神社など、見慣れた風景が出てきますよ。
最近配信が始まったAmazon Primeオリジナルの「Homestay」という映画がロケの大半を同じく広島を舞台にしています。
作品自体に広島をコマーシャルする部分はないのですが、パセーラの広場、八丁堀界隈、白神社前の交差点、修道高校など多くのシーンが映画に登場します。
中でも序盤に稲荷町交差点付近から八丁堀方面を恐らくドローンで撮影している風景があるのですが一瞬違う街を見るような、都会的で綺麗な映像になっていました。機会があれば是非。
その作品、見ました。私が住んでいた40年近く前とは全く異なり、非常に都会的で洗練されたデザインの橋梁や建物が特徴的でした。緑地帯の広い道路や川沿いの公園の背後に密集した高層ビル群。広島の街は絵になりますね。ドライブ・マイ・カーのほうも楽しみです。改めて良い街だと思いました。
当地にございます丸亀市猪熊弦一郎現代美術館を彷彿と
させる建物が、なんとゴミ焼却場というオチです。
谷口建築を採用した当時の広島市に拍手を贈りたい気分
です。でもまさか今回の映画のロケ地となるなんて!
広島高速4号線のトンネルから出て来て開ける市街地
の風景は私も以前から好きな景色でしたが、ばっちり
サーブで映画のスクリーン上を走り抜けましたね。
私はカンヌの噂を聞いて、イオンシネマで秋に1週間
だけの上映というタイミングで拝見しました。
八丁座で見られたらもっと良かったのでしょうけれど。
来月の授賞式が楽しみですが、ノミネートされた時点で
歴史に名を刻んだことになりますし、広島旅行の理由
が出来た人が多数ではと思います。
ドライブ マイ カーは3時間と長いが無駄なシーンが無くいくつものメタファーが散りばめられた傑作中の傑作。是非ともスクリーンで観て欲しい。中工場は国内でロケ地を探していた監督に広島での撮影を決断させたとある理念を保有していたいう意味でも理想的なロケーションだった。時間的には短いものの御手洗を始めとする瀬戸内の風景は勿論の事として都市高速4号線のトンネルを抜けて市街地が広がる夜景シーンは何度観ても素晴らしい。平和公園での「この瞬間何かが起こっていた」シーンで地面にあった落ち葉をかき集めて東広島のくららで撮った演劇シーンの舞台上に敷き詰めたというエピソードもいい。
エコリアムの設計は広島デルタの風水に基づく設計と思っています。北から南に抜ける軸の延長線上にありますね。原爆ドームと慰霊碑を結ぶ線は単なるデザイン上の工夫では無いのですね。この流れを塞いではいけなかったのです。
大部分は既知の場所ですが,まだ見ていない箇所はこれでチェックしましょう!(笑)
https://www.google.com/maps/d/u/0/viewer?mid=1OwEjfOccgH9ZVRJrCQw8sa-S84vhq_Ky&shorturl=1&ll=34.35810253322185%2C132.50934971390942&z=13
広島FC支援映画「ドライブ・マイ・カー」ロケ地マップ “Drive My Car” (directed: Ryusuke Hamaguchi) filming locations
新天地公園も良かったこれぞ広島って感じ笑
中工場へ公共交通で行くなら広島バスが便利。24号線の南吉島バス停が最寄りのようです。
近くにはボートパーク広島という施設もあり、吉島が盛り上がってほしいですね。
映画「ドライブ・マイ・カー」パネル展
日本初の快挙となる第94回アカデミー賞 Ⓡ 4部門のノミネートを果たしました。
この日本初の快挙を受けて、祝賀パネル展を下記のとおり開催します。
広島の皆さまとともにこの快挙を喜び、広島からお祝いの気持ちを映画チームに届けるとともに、アカデミー賞 Ⓡ 受賞の応援になればと思っております。ぜひお越しください。
https://hiroshima-navi.or.jp/event/2022/02/041716.html
広島市環境局中工場は二度目の映画ロケになります。
前回は大友啓史監督作品『秘密the secret』です。
岡田将生さんも出ています。
オーディションや本読みシーンはアステールプラザ。
演劇祭プロデューサー宅への道中は佐伯区西風新都こころのカーディーラー通り。
国際会議場地下駐車場と平和祈念公園。
グランドプリンスホテル広島が高槻耕史が泊まられたホテル。
演劇公演ホールは東広島芸術文化センターくらら。
このシーンの撮影時に勤務先にプロデューサー陣が来所されてスタッフルームに使わせてもらえないかと依頼されましたが、当時の上司のセンター長が無理解で即却下してしまい、スタッフやキャストと会う絶好の機会を逸失しました。
高槻耕史が事件を起こすのは中区の新天地公園です。
Amazon prime videoの『ホームステイ』は森絵都さんの《カラフル》の4度目の映像化です。
1️⃣中原俊監督・森田芳光脚本『カラフル』(2000)
2️⃣原恵一監督・丸尾みほ脚本『カラフル』(2010)
3️⃣タイ国版(2018)
ちなみに広島文化学園HBGホール真向かいのマンションに叔母夫妻が住んでます。
高槻耕史が事故る場所はどこなんだろうか?