住友不動産と大和ハウス工業は、広島駅北口の二葉の里地区でそれぞれ複合ビルを建設します。
先行する大和ハウス工業は、イズミ本社ビルの西側に地上10階の複合オフィスビルを2024年1月に着工しました。
「d_ll HIROSHIMA(ディール広島)」と名付けられており、既にオフィステナントの募集が始まっています。2025年11月の完成予定です。
1階は主に商業エリアとなる予定で、南北に抜けるプロムナードに面した区画は庇のあるテラス付きテナントとなることや、
二葉通り沿いには医療テナントが募集されていることが分かりました。
9月に取材した、現地の状況です。
計画の概要
対象地は、「二葉の里2街区」(広島駅新幹線口地区計画「C-1(2)地区」)。
流通大手イズミの本社北側および西側にあたります。
施設概要 | スケジュール | |
大和ハウス工業 | ・最高高さ51.3m、地上10階のオフィスビル ・延床面積:32,508.46平方メートル ・1階は商業施設に |
・2024年1月着工 2025年11月完成予定 |
住友不動産 | ・最高高さ128.5m、地上33階・塔屋1階の複合施設 ・マンション、温浴施設、レストラン、ホテル、オフィス等で構成 |
・2024年着工 2027年完成予定 |
(2022年8月、管理人作成)
建設地の状況。
一時、外壁モックアップが置かれていました。
(2024年9月撮影)
1階 商業施設部分について
広島市の医療系企業コンサルティング会社が公開している募集資料です。
【株式会社SINCERELY】:(仮)「二葉の里プロジェクト」のご紹介 | 2026年1月グランドオープン予定「ディール広島」(旧イケア予定地)1階医療スペース医院開業を募集しています!
医療テナント募集区画
((仮)「二葉の里プロジェクト」のご紹介(https://futabanosato-clinic.com/)より)
概要資料
((仮)「二葉の里プロジェクト」のご紹介『二葉の里PROJECT「d_ll HIROSHIMA」(ディール広島)パンフレット(PDF:5.1MB)』(https://futabanosato-clinic.com/pdf/pamphlet.pdf)より)
((仮)「二葉の里プロジェクト」のご紹介『二葉の里PROJECT「d_ll HIROSHIMA」(ディール広島)パンフレット(PDF:5.1MB)』(https://futabanosato-clinic.com/pdf/pamphlet.pdf)より)
1階の商業施設エリアのうち、南側の二葉通りに面する区画は医療系のテナントで占められるようです。
ここは広島駅に近いものの、この先に主要な集客施設がなく回遊性は生まれにくい場所であり、広島駅自体が新しい駅ビルの開業によりショッピングモール化することから、
飲食や小売で集客するにはハードルが高い場所になるかと思われます。
北側には住友不動産の大型複合マンションも建設予定ですし、地域住民に利用される医療系テナントは相性がいいですね。
物販店舗が決定していますが、コンビニでしょうか。
南北に貫くプロムナードに面したビル南東側については”目玉店舗”となりそうで、イメージパースではテラス付きの飲食店が描かれていますね。
北側の住友不動産が計画する複合タワーには、マンションだけでなくホテルや温浴施設も予定されているので、
そうした施設との連携が鍵となりそうです。
d_ll HIROSHIMA全体の延床面積は約3万5,000平方メートルとなるようです。
1階は商業施設となるとしても、オフィス賃貸面積は余裕で2万平方メートルを超えてきそうであり、広島市においては中~大型のオフィスとなります。
イメージパース
(広島市:都市計画(地区計画)の原案の縦覧について『参考図(施設建築物計画図1) [PDFファイル/5.39MB]』より)
大和ハウス工業によるd_ll HIROSHIMAは、2025年11月の完成予定です。
住友不動産による複合タワーは2024年中には着工し、
2027年の完成を目指すことが報じられています。
広島駅北口の二葉の里エリアでは、大和ハウス工業が複数のプロジェクトを手掛けています。
駅に最も近い5街区では、オフィス・ホテル(ダイワロイネットホテル広島駅前)の複合ビル「GRANODE広島」を手掛け、隣接する広島テレビ放送新社屋の設計・施工も担当しました。
広島テレビ放送本社(手前)とGRANODE広島(奥)