芝生広場や多目的コートなど 広島駅ビル『屋上空間』の活用明らかに

JR西日本は、来年3月に開業する新しい広島駅の駅ビル「minamoa(ミナモア)」について、
屋上空間の活用の方針を明らかにしました。

ミナモアの屋上は西棟、東棟、両棟をつなぐ中央部が開放され、広大な共用空間になる予定です。
最も広い東棟の屋上は「ソラモア広場」と名付けられ、キッチンカーの乗り入れも可能な芝生広場や植栽スペース、多目的コートなどを整備します。
また、駅ビルを象徴する場所となる路面電車の乗り入れ部「アトリウム空間」を中心とし、
空間を見渡せる飲食店や、来館者が駅の雰囲気を感じながら交流できる場所を各階に設ける予定です。
様々な仕掛けで”全館カフェ”のコンセプトを体現します。

 

 

屋上を始めとする共用空間活用の概要

【JR西日本】:~ミナモアのあらゆる場所が居心地の良い“カフェ”のような場に~「minamoa(ミナモア)」の屋上をはじめとする共用空間の展開について(中国SC開発)

ソラモア広場イメージ(上記資料より)

 

▼施設紹介の項目一覧

項目 説明 面積・詳細
ソラモア広場 屋上に位置する広場で、人工芝の多目的コートやキッチンカー、緑のスペースが設置される予定。 約4,120㎡
大階段 7階と8階の間にある階段スペースで、ステージイベントも開催可能。駅前通りの眺望も魅力。
ウッドデッキ広場 7階ホテル前に設置される約840㎡の広場で、旧駅ビルにあった出雲大社の分祀を再度祀る予定。 約840㎡
アトリウム空間を中心とした共用空間 路面電車が乗り入れる象徴的な空間で、広島の雰囲気を感じられるカフェテラスが展開される。 2階〜6階のエリア
2階: カフェテラス 路面電車の乗り場に面したエリアで、シェイクシャックなどのカフェ店舗が並ぶ。
3階: 雁木テラス 広島の水辺の雁木をイメージしたテラススペース。小さな子どもが電車を楽しむ場所としても利用可能。
4階: アイスブレイクゾーン 交通の結節点を眺望できるエリア。広島の地元デザイナーによる設計が特徴。
5階: シーティングエリア クスノキを使用した温かみのあるファニチャーが設置されるエリア。
6階: シーティングテラス 北欧の「ラーゴム」からインスピレーションを受けたデザインのテラススペース。映画館とも連結。

 

先日、直接取材したミナモアの屋上空間の様子はこちら。

広島駅ビル『minamoa』屋上空間に感動! 新しい広島の”日常”を眺める

 

テニスコートおよそ20面分の『ソラモア広場』

屋上が開放されて展望スペースになっている駅ビルはいくつかありますが、ここまで色々なことができる屋上は珍しいように思います。
ビルの屋上にキッチンカーが乗り入れられるのは驚きました。自動車用エレベーターも作ったのですね。マルシェを開くにしても資機材の搬入の際には直接現地までバンで運び入れることができた方が出店者にとってはありがたいです。

これらはまさに、エキキタのJR広島支社跡地で「エキキタパーク」として暫定活用してきたノウハウが活かされそうです。
なお、「エキキタパーク」は2024年2月には営業を終了するとのこと。完全に駅ビル屋上に機能を移します。

また、「テラススペース」ではバーベキューなども楽しめるよう検討が進んでいると、先日の見学ツアーで話がありました。

 

芝生広場を活用した、最初のイベントが決まっているようです。

(JR西日本『~ミナモアのあらゆる場所が居心地の良い“カフェ”のような場に~「minamoa(ミナモア)」の屋上をはじめとする共用空間の展開について(中国SC開発)』(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241114_00_press_Minamoa.pdf)より)

 

 

広島駅ナンバーワンの眺望スポットになりそうな大階段

西棟と東棟に挟まれる中央部分です。7階から8階にかけて屋外の大階段が設けられます。
駅前通りの突き当りとなり、広々と抜けのある眺望を望むことができます。
ステージも設けられ、大階段を客席としてステージイベントを実施することも可能です。

 

ホテルのロビー前で落ち着きたいウッドデッキ広場

西棟の屋上はホテルのエントランス前に広がる、約840平方メートルのウッドデッキ広場となります。
旧駅ビル「ASSE(アッセ)」の屋上に祀られていた出雲大社の分祀を再度祀る予定とのことです。
自由度の高いスペースになりそうで、ホテルのレストランやミナモアのフードエリアでテイクアウトした食事を楽しめるテラス席のようなものを設けてもいいですね。

 

ekie エキキタパークは運営終了へ

上記で触れましたが、広島駅北口「エキキタ」エリア、JR西日本広島支社跡地で展開している「ekie エキキタパーク」は、
2025年2月16日(日)で運営終了となることが明かされました。

開業当初より、「新しい駅ビルの屋上での展開を見据えた暫定的な活用」ということが公表されていました。
これまでにコートの市民利用や芝生広場でのマルシェの開催など広く活用されてきましたが、
新駅ビルの完成によりここでの役目は終了となります。
なおコートでサッカースクールを開いてきたサンフレッチェ広島は、ソラモア広場でもスクールを継続して行うとのこと。引き続きソラモア広場におけるコート部分の指定管理者となるのでしょうか。

支社跡地の今後については、広島ドラゴンフライズなどが共同で多目的アリーナの建設を要望しています。
パーク機能とともに、敷地内で一部残っているJR関連の機能も駅ビル内に移転することも考えられ、
跡地活用の議論は今後更に加速しそうです。

 

広島駅北口へ『多目的アリーナ』を ドラフラやイベント会社など連盟で要望書提出

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