広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。
整備の核となるJRの新しい駅ビルは地上20階建て、総延床面積は約19万平方メートルで、
ホテルと商業施設の複合ビルになる予定です。
来年春の開業を前に、JR西日本提供の観光サービス「tabiwa」で、
駅ビル内の見学ツアーが発売されました。
私も参加してきたので、一部ではありますが
いち早く新しい駅ビルの内部とそこからの眺望をお届けします!
最初に書いておきますが、見学が一瞬に感じるほど充実した内容でした!
企画してくださったJR西日本の関係者の皆様、大変ありがとうございました。
新駅ビル「minamoa(ミナモア)」について
新しい駅ビル「minamoa」のテナントなど、概要はこちらの公式ホームページを御覧ください。
【公式】:広島駅ビル minamoa(ミナモア)
新駅ビル「minamoa」立面図(公式ホームページより)
屋上に関する情報などは、先日公開されたこちらもご参照ください。
【公式】:ミナモアの屋上をはじめとする共用空間の展開について
今回のツアーで新駅ビル内のいくつかの箇所を案内していただきました。
そのうち、写真撮影および紹介の許可をいただいた以下の2箇所について、ご紹介します。
① 7階ホテル前「ウッドデッキ広場」
② 7・8階「大階段」
①ホテルロビー前に広がる開放的なウッドデッキ広場
ウッドデッキ広場は、商業施設部分の屋上にあたる西棟7階に設けられます。
(9月撮影)
「ホテルグランヴィア広島サウスゲート」のロビー前に広がる場所です。
【公式】:ホテルグランヴィア広島サウスゲート
ウッドデッキからホテルロビー側を見た様子です。
下から見上げていた屋上広場に立っています!感激です!!
約840平方メートルの広さを誇ります。
広島駅前(地上)に立つと、新しい駅ビルを始め、エールエールA館やビッグフロントひろしまなど、周囲をビルに取り囲まれたような感覚ですが、
この高さまで上がると一気に空の面積を広く感じることができ、非常に開放的です。
最初の画像の右側が、ホテルのロビー(レセプション)。
その横にテラス状に飛び出た部分はレストランになる模様です。
公式サイトにも紹介があります。「UmiShima Dining」という名称で、朝食からディナーまでを提供します。
南側は全面ガラス張りとなっており、眺望を楽しむことができます。
右手奥には植栽も見えますね。
旧駅ビル「ASSE(アッセ)」の屋上に祀られていた出雲大社の分祀を、新駅ビルのウッドデッキ広場に再度祀る予定とのことなので、
このあたりになるのかもしれません。
ウッドデッキ広場から見る広島駅南口、駅前通り方面の眺望です。
感動しますねこれは…。
旧駅ビルの屋上もこれと同様のアングルだったと思われますが、
そこから見える景色は全く別の街になりました。
整備途中の路面電車駅前大橋線。
幅員が極めて広い駅前通りの中央を軌道敷が貫きます。
新たな大動脈です。
駅前交差点の上空に架かる橋梁には、レールを設置するための溝が確認できます。
ウッドデッキ広場から見上げる、「ホテルグランヴィア広島サウスゲート」。
上から2フロアは特に眺望が良い特別なフロアで、よく見ると窓の大きさも大きくなっています。
ウッドデッキ広場広場を後にします。中央部の大階段に向かいます。
②落ち着きのある”特等席”でくつろぐ「大階段」
西棟と東棟をつなぐ中央部分、路面電車の乗り入れ部の頭上に設けられている大階段へ向かいます。
(9月撮影)
先程のウッドデッキ広場から大階段の下は同じ7階。フラットに繋がります。
ウッドデッキを見上げました。
めちゃくちゃ仕上がっています!!
アースカラーを多用し、非常に落ち着きのある空間を演出します。
よく見ると階段の”蹴込み板”部分も黒い天然石風の化粧板で仕上げられており、こだわりを感じます。
SUPPOSE DESIGN OFFICE(広島市)監修です。
植栽が加わればさらに落ち着ける空間になりそうですね。
一番上、8階レベルまで登って、南側を振り返りました。
非常に開放的で抜けのある空間。凄い!
真正面に抜ける大通りの延長にあり、40m程度の高さから見下ろす景色は、他の何にも例えがたい特別感があります。
ガラス柵で駅前通りを走る路面電車も楽しめる空間になりそう。
まだ施工前ですが、ここもすべてウッドデッキになる予定です。
左側のゲートは映画館「MOVIX広島」につながるエントランスかと思われます。
映画が始まるまでの待ち時間にここでゆっくり時間を過ごすという使い方もできそうですね。
もう一度、大階段と。
駅前通りを背にして、柵の前にはステージも設けられる予定です。
大階段を客席にして、音楽やダンス等のステージイベントを実施することができます。
先程のウッドデッキ広場。
自由に行き来することが可能です。
大階段を登った8階レベルは北側も眺望することができるようになっています。
在来線や新幹線、北口の景色をこの高さから見ることができるのは非常に新鮮です。
あとがき
以上、見学ツアーのレポートでした。
それぞれの場所からどのような「広島」を見せるか、感じさせるか説明いただきました。
細部にまで意味を持たせてこだわりを持って作られていることを実感しました。
その最後のピースは、ここを訪れてくつろぎ笑顔になる利用者の姿です。
この特別な”非日常空間”は、新たな広島の”日常”を豊かにするものになります。
開業して賑わうエキがますます楽しみになりました。
全体を通してこの上なく貴重な体験でした。
このような企画をしてくださったJR西日本様には感謝です。
そして何より、この駅ビル新築工事に当たる現場の方々の姿を目の前で見ることができました。
工事の進捗は9割程度。
近頃は内装工事も本格化し、日々1500人の工事関係者が作業をされているそうです。
旧駅ビルの解体が始まって約4年半。これまでに延べ約50万人・日の方々の手により現在の姿まで仕上がっています。
複雑な工事でありながら安全に工事を進めてくださるすべての工事関係者の方に心から感謝したいです。
さて、記事前半にもご紹介した「ホテルグランヴィア広島サウスゲート」。
380室を有し、北口の「ホテルグランヴィア広島」(407室)と合わせて、広島最大級のシティホテルが、街の玄関口に誕生します。
駅ビルの商業施設「minamoa」と同日の2025年3月24日に開業する予定です。
10月から客室の予約が始まりました。
観光客だけでなく地元の人が宿泊しても非常に価値があるものだと、昨日のこのツアーで確信しました。
ちなみに、まだ開業日の宿泊は可能になっています。ぜひチェックしてみてください!
【公式】:ホテルグランヴィア広島サウスゲート