JR広島駅南口再整備 2025.09(Vol.104) 路面電車高架橋にシンボル『折り鶴』デザイン

2025年3月24日に広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が開業したのに続き、広島駅から稲荷町電停の間を短絡する路面電車「駅前大橋ルート」と新しい広島駅のりばが、2025年8月3日に開業しました!

広島駅南口は、広島市とJR西日本、広島電鉄の3者が一体となり再整備が進められてきました。
駅ビルオープンと駅前大橋ルートの開業で大きな節目を迎えしたが、事業としてはまだ続いていきます。

地上のバスのりばやマイカー乗降場の再整備、周辺施設までのペデストリアンデッキや大屋根の整備などがこれから2029年春頃にかけて段階的に行われていく予定です。

 

前回の状況です。

2025年3月24日に広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が開業したのに続き、広島駅から稲荷町電停の間を短絡する路面電車「駅前大橋ルート」と新しい広島駅のりばが、20

 

 

事業概要と今後の整備

【広島市】: 広島駅南口広場の再整備等

ミナモア開業後も変わる広島駅南口 今後の整備内容とスケジュールまとめ

 

地上部撤去 更地になった旧広島駅のりば

全景です。

 

 

8月2日まで供用していた地上の旧広島駅のりばは、軌道部や電停の上屋も含めてすべて撤去され、更地になっていました。

 

 

舗装も広範囲で剥がされており、電車と人が往来していた面影も早くもなくなりつつありますね。

敷地から南東の猿猴橋町電停、荒神橋方面の併用軌道はほぼそのままの姿がほぼ残っています。
猿猴橋町周辺は軌道敷を車道に転換した後、歩道を広げてウォーカブルな空間へとリニューアルされる予定です。

 

 

”折り鶴”描く電車高架橋のデザイン施工!

一方こちらは8月3日に高架駅に移ったばかりの新しい軌道です。

 

超低床車両が幹線道路と立体交差している様は時代の変革を象徴していますね。

 

この電車専用橋に9月、折り鶴をモチーフとしたデザインが施されました。
イメージパースにも描かれていたものです。

 

高さ3.2m、長さ42.6mの高架橋両側面に、折り鶴をモチーフとしたラッピングが施されました。
広島市立大学の学生が原案を考案したデザインは、四角い折り紙から折り鶴が作られていく過程が表されているとのこと。
周囲の景観や信号機の視認性を阻害しないよう、グレーを基調としたシンプルなデザインになっています。

広島を象徴するレモンやカキ、モミジなどが細部に描いています。

【Yahoo!ニュース】:まだまだ進化続く!広島駅南口 広電の橋桁にデザインされた折り鶴 広島特産のレモンやカキも(テレビ新広島)

【中国新聞デジタル】:広電の広島駅乗り入れ高架に折り鶴デザイン 広島市立大学の学生が原案

 

全体の様子。

(左から右)

(左から右)

 

細部の様子。

 

 

交差点をまたぐ橋桁は、構造上どうしても両サイドの主桁の厚みを取る必要があり、往来する電車の姿は残念ながらほとんど見えません。
(気になっていたので直接担当者に確認しました)

ここだけ無骨な雰囲気が残っていましたが、遊び心が少し加えられました。
化粧パネル等は無く、まだ無骨さも少し残りますが、メンテナンスや見た目のバランスを考えるとこのくらいがちょうどよいのかもしれません。

後述するAブロック・Bブロックへのペデストリアンデッキができれば、
歩行者は目の前でデザインを感じることができます。

 

 

エールエールA館繋ぐペデストリアンデッキは10月7日に施工へ!

広島市は、ミナモアからエールエールA館までのペデストリアンデッキ(Aデッキ)の内、
城北通りをまたぐ部分の橋桁の架設を10月7日の未明に行うことを明らかにしました。
0時50分~6時00分の間、車両の通行止めを実施し、自走台車を用いて一括架設を行います。

【広島市公式ウェブサイト】:エールエールA館方面へ接続するペデストリアンデッキ架設に伴う交通規制

 

ミナモアから見る施工箇所。

 

敷地内の橋桁は設置済みで、その先の通りをまたぐ部分が今回の施工箇所です。

 

エールエールA館側から。

 

 

 

 

路面電車の高架橋の西側に並行して整備されます。
数ヶ月前からすでに橋脚がセットされています。

電車橋の東側にも同様にビッグフロントひろしまに接続するペデストリアンデッキ(Bデッキ)が設置される予定です。

 

架設される橋桁は、すでに敷地内に準備されています。

 

 

本設のバスのりばとなる場所を活用して、予め組み上げられました。
歩行者橋ということで、桁厚がかなり薄いですね。化粧板も取り付けられています。
施工当日は自走台車を用いて所定の位置まで移動し、ジャッキダウンして結合する流れになると思われます。

 

ちなみに、すでに設置された敷地内のデッキ部分は、将来完成するバスのりばへの動線も兼ねています。

 

切り欠かれて細くなっている部分に、地上のホームに繋がるエスカレーター・階段等が設置されるものと思われます。

 

バスのりばは最終的にF~Hまでの3つの島で構成される22バースの大規模ターミナルとなる予定です。

(広島電鉄『広島駅周辺地区の公開空間における広場のネーミングについて~路面電車が乗り入れる駅ビル空間等に親しみやすい“名前”が誕生しました~』(https://www.hiroden.co.jp/topics/2025/pdf/0730-hiroshimast_name/release.pdf)より)

 

 

Fホームへの階段(駅ビル内)

 

▼今後のスケジュール

2025年3月 ・広島駅新駅ビル開業
・広島JPビルディング接続デッキ、Cブロック接続デッキ供用開始
2025年夏頃 ・路面電車駅前大橋ルート営業運転開始
2026年春 ・路面電車循環ルート営業運転開始
・Aブロック接続デッキ供用開始
2028年春 ・2階にぎわい広場供用開始
2029年春 ・南口交通広場(バスエリア・マイカーエリア)の供用開始
(利用可能なエリアから順次オープン)
・Bブロック接続デッキ供用開始

 

(広島市『広島駅南口広場の再整備等 事業概要』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/living/doro-kotsu-kasen/1021408/1005978/1016970.html)より加工して使用)

 

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