JR広島駅の新しい駅ビル「minamoa(ミナモア)」が、2025年3月24日に開業しました。
新しい駅ビルは、広島駅南口広場の再整備の核となる施設として、JR西日本が2020年から建て替えを進めてきました。
地下1階から9階に、カフェやコスメ・雑貨、中四国最大の飲食店街やシネマコンプレックスなど、およそ220テナントが集積する商業施設です。
9~20階を占める「ホテルグランヴィア広島サウスゲート」も同時開業しています。
大きな節目は迎えたものの、広島駅南口では今後も
公共交通の利便性向上や歩行者ネットワーク強化を目的とした工事が進められます。
今一度、スケジュールと現在の状況をまとめてみました。
【公式】:広島駅ビル ミナモア・エキエ | minamoa・ekie
【広島市】:広島駅南口広場の再整備等 事業概要
▼今後のスケジュール
2025年3月 | ・広島駅新駅ビル開業 ・広島JPビルディング接続デッキ、Cブロック接続デッキ供用開始 |
2025年夏頃 | ・路面電車駅前大橋ルート営業運転開始 |
2026年春 | ・路面電車循環ルート営業運転開始 ・Aブロック接続デッキ供用開始 |
2028年春 | ・2階にぎわい広場供用開始 |
2029年春 | ・南口交通広場(バスエリア・マイカーエリア)の供用開始 (利用可能なエリアから順次オープン) ・Bブロック接続デッキ供用開始 |
(広島市『広島駅南口広場の再整備等 事業概要』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/living/doro-kotsu-kasen/1021408/1005978/1016970.html)より加工して使用)
目次
2025年夏頃(7月下旬か?) 2階に乗り入れる路面電車『駅前大橋線』
中国新聞の報道によると、6月上旬に試運転を始める予定で、開通は7月下旬と検討していることが明らかになりました。
7月26日に広島港で「広島みなと夢花火大会」行われる予定であり、判断材料の一つにするとしています。
【中国新聞】:広電駅前大橋線、6月試運転 7月下旬にも開通
すでにアトリウム空間内ののりばが見えるようになっている路面電車駅前大橋線です。
ここに路面電車が入ってくることになります。
ちなみにホームはできているようでまだ未完成で、アトリウム空間の外に切り欠きホームがこれから形になってくる予定です。
模型で見るとこのような形です。超低床3連接車両が停車できるスペースが設けられます。
そのため、Bホームの隣のサインはCではなくDホームとなっています。
あと3~4か月程度でここを走る路面電車が見えるようになりますね。
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イベントで展示されていた駅前大橋線橋梁のイメージパースです。
少し前後しますが、的場町交差点を改良し紙屋町~的場町~皆実町~広電本社前を経由する循環ルートが
2026年春に運行を開始します。
駅前大橋線計画図(広島市)
これは個人的な意見ですが、線路の容量がすでに一杯の状態にある中、
新たに都心部完結(しかも広島駅を経由しない)の循環ルートを新設することには疑問を持っています。
開業後もモニタリングをきっちり行って、運行計画を見直していってほしいです。
26年春にエールエールA館繋がる 歩行者ネットワークはさらにその先へ
路面電車の橋梁の西側、エールエールA館に繋がるペデストリアンデッキが、2026年春に供用を始める予定です。
開放された駅ビル内の通路から見るエールエールA館方面。
すでにエールエールA館側は改修が進んでおり、デッキが接続する出入口が見えるようになっています。
さらに、A館前の歩道には、ペデストリアンデッキ本体と階段を支える橋脚が姿を表していました。
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以前展示されていた模型を撮影したものです。
エールエールA館の8~10階には、2026年度の開館を目指し広島市中央図書館が移転してくる予定です。
現在の中央図書館も本を借りるだけでなく、イベントや学習で多くの人に使われているので、
人の流れは確実に変わりますね。
広島市は、歩行者ネットワークの構築に資する 「まちなかウォーカブル推進事業」として、
先程のペデストリアンデッキから、エールエールA館の館内を通り猿猴川の河川緑地に至るまでの歩行者通路の整備も進めています。
【公式】:広島駅南口開発株式会社
完成イメージ(上記HPより)
駅ビルからのペデストリアンデッキと概ね同時期に共用させるのではないかと思われます。
広島駅からの心理的な距離が一気に縮まりそうですね。
28年春に大屋根で覆われた2階にぎわい広場が開業
先程のエールエールA館に向かうデッキと一体となり、南口広場内に設ける人工地盤に設定されるのが「にぎわい広場」です。
ミナモア2階、「ピエール・マルコリーニ」付近の歩行者スペースは、にぎわい広場に繋がるよう広大なスペースが確保されています。
イベント時に展示されていたイメージパース。
右奥に、エールエールA館へのデッキが確認できます。
にぎわい広場は大屋根で覆われているため、日差しや雨をしのげる空間となる予定です。
模型で確認するにぎわい広場。
こうして完成の全体像を見ると、南口は現状からまだまだ変わっていくことを改めて感じます。
29年春にビッグフロントひろしまと繋がりすべて完成
路面電車の橋梁の東側、ビックカメラや「シティタワー広島」などで構成されるビッグフロントひろしまに繋がるペデストリアンデッキが、2029年春に供用を始める予定です。
ペデストリアンデッキイメージ
(広島市『広島駅南口広場再整備等 パンフレット』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/uploaded/life/410069_922842_misc.pdf)より)
ここまでに、南口1階の交通広場についても順次完成して供用されていく見込みです。
現在の路面電車のりばがある東側は、マイカーの乗降場に再整備されます。
西側一帯は新しいバスのりばに。
昨年6月に暫定的に供用が始まっていますが、完成時には現在閉鎖中の屋外も含めて
乗降場22バースを備えるバスエリアとなる予定です。
現在は「広島駅前」の終着バス停がエールエールA館の裏に設定されるなど容量不足が課題でした。
完成後はこれが解消される見込みとなっています。
本格供用時に変わる運用はこちらにまとめています。
以上、公表されているものをベースに、今後整備されていく施設の概要でした。
華々しいオープンとなったミナモアですが、商業施設という一つの要素がオープンした段階であり、
公共交通・歩行者ネットワークの整備が進むのはこれからです。
集客力が増えてそれをさばくインフラはまだ出来上がっていないので、今後数年間が最も混雑する時期とも言えますね。
関係者の方々には引き続き、事故無く工事を進められることを願います。
また、スケジュールは示されていないものの、細かな気になる箇所もいくつかあります。
南口地下広場への階段を含む地下広場の完成(閉鎖区域の開放)や、閉鎖されたままの地下1階東側など
(2023年3月撮影)
改札に向かって左側(西側)は現在「ココカラファイン」がオープン。右側(東側)は未開放となっています。
新駅ビル地下1階と広島駅南口地下広場との境界。
開放はされていませんが、完成した階段が確認できます。
この先は既存の地下広場と、未開放の1階バスのりばに繋がる階段・エレベーターにアクセスできるようになる予定です。