明治安田生命が進めていた「明治安田生命広島ビル」の建て替え工事が完了し、2025年1月に竣工しました。
広島市中区の鯉城通り沿いに建つこのビルは、かつて高さ約62m、地上17階・地下4階と
1972年の竣工当時としては大型のオフィスビルでした。
新しいビルは高さ約60m、地上14階建てとほぼ同規模。
環境性能やBCP対策を重視した設計を採用し、
環境性能評価認証であるCASBEE建築Sクラスおよび CASBEEウェルネスオフィスSクラスを取得した先進的なのオフィスビルとなります。
前回の状況です。
計画の概要
【明治安田生命】:明治安田生命広島ビル(仮称)新築工事着工のお知らせ~持続可能な社会づくりと地元の活性化に貢献~ (PDF 401KB)
明治安田生命広島ビル 完成イメージ(上記資料より)
本ビルが、予定通り2025年1月に竣工しました。
【CBRE】:明治安田広島ビル
上記のサイトでは、イメージパースに加え実際の内部を撮影した360度画像も公開されており、
テナント利用者向けの屋上テラスなどの様子を窺い知ることができます。
名称 ◆ | 明治安田生命広島ビル |
高さ ★ | 59.94m |
階数 ◆ | 地上14階・地下ピット1階 |
用途 ◆ | 事務所、自動車車庫 |
構造 ◆ | 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 制震構造 |
敷地面積 ★ | 1,861.77平方メートル |
建築面積 ★ | 1,345.37平方メートル |
延床面積 ★ | 16,677.09平方メートル |
着工予定 ◆ | 2022年12月21日 |
竣工 ◆ | 2025年1月31日 |
建築主 ◆ | 明治安田生命保険相互会社 |
設計者 ◆ | 日建設計一級建築事務所 |
施工者 ◆ |
鹿島建設株式会社 |
★:現地看板、◆:公式資料
(最新の情報を採用)
鯉城通りに現れたストライプ状の外観
鯉城通りを挟んだ外観全体です。
飛び抜けて高いわけではないですが、胴回りが広くいかにも容積率が高そうなビルは存在感があります。
メンテナンスや西日対策のためあえて庇を設けストライプ状になった外観。機能性に振ったデザインです。
鯉城通り側のファサードなど
低層部のデザインです。
1階は5m程度セットバックしてピロティ状になっています。
南西側から。
南西側の角には屋外テラス。内部のエントランスホールからも繋がっています。
構造としては開放的ではありますが、店舗が設けられるわけではなくオフィス利用者専用なのが残念なところ。
外壁を見上げたところ。
庇は、下部にアールが設けられて柔らかな印象に仕上げられています。
コンクリートも骨材が見えるような質感のあるデザインです。
エントランス付近。
反射率の高いガラスが使用されています。
北側は、駐車場、車寄せの入口です。
屋外に設けられることも多いですが、このビルは1階室内にすべてが揃っています。
タワーパーキングもビルに内包されています。
2025年に完成する大型オフィスビルの一つが完成しました。
CBREのサイトを見ると、まだ複数のフロアで空室がある模様です。
この規模のオフィスビルの竣工は久しぶりで、潜在的な需要がどれほどあるか気になるところでありましたが、
今後の都市の新陳代謝を促すためにも、成約が加速することを期待したいです。