広島高速2号線、全線4車線化へ 東雲ICもフルランプに 2038年度目指す

広島市の松井市長は、広島高速2号線の東雲IC~仁保JCT間の4車線化に本格的に着手する方針を固めたことを明らかにしました。

現在暫定2車線で運用されている約1.5kmの区間を4車線へと拡幅するとともに、
温品方面への出入りに限られていた東雲ICを、仁保方面へも出入り可能なフルランプにするものです。
広島高速5号線の整備進行に加え、接続する広島呉道路の4車線化、広島南道路「明神高架橋」の整備によって交通量の増加が見込まれることを踏まえ、仁保ICおよび一帯の渋滞緩和を図ります。

総事業費は約320億円を見込んでおり、2026年度から調査・設計等に着手し
2038年度の開通を目指します

 

 

広島高速2号線4車線化事業の概要

広島高速2号線は、広島市東区の温品JCTと南区の仁保JCTを結ぶ約5.9kmの路線です。
今回の事業では、暫定2車線で整備されていた東雲IC~仁保JCT間を4車線へと拡張するとともに、東雲ICのフルランプ化も行われます。

対象路線 広島高速2号線
施工区間 東雲IC ~ 仁保JCT(約1.5km)
主な工事内容 ・暫定2車線区間の4車線化
・東雲ICのフル化(仁保方面への出入り口増設)
総事業費 約320億円
※国、県、市、民間からの借入(各1/4ずつ負担・料金収入で返済)
事業着手予定 2026年度(調査・設計等に着手)
完成予定 2038年度

 

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広島高速2号線/東雲IC(2014年3月撮影)

 

 

接続道路の拡充受け、いよいよ4車線化が動き出す

広島高速道路公社は、事業中の広島高速5号線の整備に加え、
2号線の4車線化および東雲ICのフルランプ化、3号線の4車線化および江波ICの整備、4号線の山陽自動車道接続は現在の整備計画路線に含めています。
中でも2号線の整備については、2023年3月に東広島バイパスが全線開通したことや、
その先で整備が続けられている明神高架橋、また、4車線化工事が進められている広島呉道路など
高規格道路の供用が順次見込まれており交通需要の高まりに対応する必要があることから、
”早期整備に向けた取り組みを進める”との課題認識を示していました。

【広島高速道路公社】:中期経営計画(2025-2028) (PDF 19.7MB)

(上記資料より)

 

現状でも仁保JCT周辺では、特に朝夕の通勤時間帯において激しい渋滞が発生しており、
昨年度だけで1km以上の渋滞が58回も確認されたとのこと。

来年度から調査・設計着手とのことで、完成は2038年度とかなり先になります。
おそらく広島呉道路の4車線化や、広島南道路「明神高架橋」はあと5年程度で開通を迎えるのではないかと思います。
それらには間に合わないと思われますが、動き始めたことについては評価したいです。

 

なお、東雲ICは従来から両方向へのアクセスに対応した構造となっており、
仁保方面のランプウェイを増設できるようになっています。

 

詳しくはこちらの記事でご紹介しているので御覧ください。

市内の未成構造物 広島高速2号線<東雲IC> 上下フルIC化の実現は?

 

都市高速は都市間を結ぶ大幹線とネットワーク化するとともに、市街地内の自動車を円滑に専用道路に転換させることに意義があります。

今回は特に言及されなかった広島高速3号線についても、呉方面および東広島方面と広島市、廿日市市を結ぶ重要な路線ですから、こちらの全線4車線化についても早期の事業化を期待したいです。

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広島高速3号線/江波地区(2014年4月撮影)

広島市は、広島高速4号を延伸し山陽自動車道に接続する概略案をまとめました。 山陽道五日市ICに接続する当初の想定を見直し、時間短縮効果が大きい最短ルートで接続する計画。 これに
広島県と市が折半してつくる広島高速道路公社は、市の東部で広島高速5号線の整備を進めています。 高速5号線は、高速1号と2号が接続する東区温品の「温品JCT」から、広島駅北口の二葉

 

広島高速2号線の4車線化および東雲IC改良工事は、2038年度の供用開始予定です。

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