球場跡地、「緑地広場」+「文化・芸術」組み合わせの方針

広島市は旧広島市民球場の活用策について、これまで議論されてきた内容を踏まえ
「緑地広場」と「文化・芸術機能」を組み合わせた活用策をまとめる方針であることが分かりました。
なお、今後進むサッカースタジアム建設議論の中で、建設候補地として選ばれれば再考することも辞さないとのこと。
【中国新聞】:サッカー施設の再考余地残す (以下転載)

 旧広島市民球場跡地(中区)の活用について、市が外部有識者たちによる跡地委員会の最終報告に盛り込まれた三つの機能案のうち、「緑地広場」「文化芸術」の二つを組み合わせた活用策をまとめる方針を固めたことが17日、分かった。サッカースタジアムを柱にした「スポーツ複合型」は今回の活用策から外す。松井一実市長が今月下旬の方針公表に向け最終調整している。
 
 一方、市中心部へのサッカー専用スタジアム建設を求める署名が37万人集まったことを受け、市や広島県、広島商工会議所は官民の協議会で建設に向けた議論を4月以降に始める予定でいる。その中で建設候補地に球場跡地が挙がれば、市は再考を拒まない姿勢だ。
 
 広島都心の好立地にある球場跡地は7ヘクタール。2012年2月に解体を終えた。松井市長は11年4月の就任当初から活用方針を「若者中心のにぎわいの場」としてきた。活用策への市民の関心は高い。
 
 「緑地広場」「文化芸術」を組み合わせた活用策では、ホールやギャラリーなど中規模の集客施設を設ける一方、催し会場に使える緑地を比較的広めに取る。市幹部は「市中心部の将来的な街づくりの選択の幅を残す必要がある」とする。
 
 松井市長はスタジアムの建設地について、球場跡地を含む市中央公園(約43ヘクタール)一帯を候補として検討する考えを示していた。今月7日の市議会予算特別委員会で「スタジアム建設はしっかり議論するが、跡地の方向性は3月中に示して、みなさんに考えてもらう」と説明していた。
 
 球場跡地の活用をめぐっては、秋葉忠利前市長が緑地広場を中心とした計画を09年1月に作成。松井市長が就任後に白紙に戻し、経済、文化、スポーツなどの団体代表による跡地委員会を設置した。
 
 跡地委がことし2月に松井市長に提出した最終報告では、ふさわしい機能として「緑地広場」「文化芸術」「スポーツ複合型」を挙げ、施設整備を組み合わせた計6パターンの案を示した。松井市長は報告を基に活用策を決定し、13年度から基本計画作りに入るとしていた。

検討委員会が示した6案の時点で100%満足する活用案は無いだろうとは思っていましたが、
それでも「緑地」+「文化芸術」は一番現実的な選択ではないかと個人的には思います。
【広島市】:委員会の開催状況
(第7回 最終報告)
A-1案:「緑地広場機能」を主たる機能とし、「イベント広場」を主とする案
A-2案:「緑地広場機能」を主たる機能とし、「スポーツチャレンジフィールド」を主とする案
B-1案:「緑地広場機能(イベント広場)」と「文化・芸術機能」とを組み合わせた案
B-2案:「緑地広場機能(スポーツチャレンジフィールド)」と「文化・芸術機能」と組み合わせた案
C案 :「文化芸術機能」を主たる機能とする案
D案 :「スポーツ複合型機能」を主たる機能とする案

 
“救い”ではないですが、中央公園へのサッカースタジアム建設が挙げられていることに私は託したいと思います…。
以前から主張しているように中央公園広場と球場跡地(集客)の役割の交換です。
今回球場跡地へのサッカースタジアム議論の余地も残されたようですが、
ここに造る場合、ピッチ全体を掘り下げる手法をとるため建設費が跳ね上がりますし(試算では190億円超)
敷地が限られるので収容人数は2万~2万5000しか入らない施設しか出来ません。
色々な団体からの横槍も考えられます…
中央公園へのサッカースタジアムが結果として現実になれば、球場跡地は緑地広場がメインであっても私は文句はありません。
 
今後はもうひとつの機能「文化芸術」機能を何にするかを考えなければなりません。
検討委員会の最終報告では1200席のホールにギャラリー、そしてアニメ・マンガ拠点や映像ライブラリーなどが想定されています。
詳細はこちらのPDF40枚目を参照↓
旧広島市民球場跡地の活用について(最終報告〈案〉)(13.78MB)
 
広島市中心部の主なホールを挙げてみると
広島文化学園HBGホール…2001席
上野学園ホール…1730席
広島国際会議場(フェニックスホール)…1504席
アステールプラザ…1200席
などあります。
私は市内には“同規模”のホールは幾つもあるのにまた一つ増やすのかと疑問に思います。
以前も書きましたがそれなら一回り大きな3000人規模のホールや
若者の賑わいということを重視するなら1000人以上収容できるライブハウス
または広島に存在しない演劇・ミュージカルを専門とした劇場などがふさわしいです。
 
 
また今月下旬に市長から方針の公表があるようですので、今後も注目したいですね。


 

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